国会最終盤 カジノ・選挙制度で緊迫 災害対応に注力せよ 首相に迫る

2018年7月17日  

海外のカジノ資本に日本を市場として提供する「究極の売国法案」ともいうべきカジノ実施法案をめぐり、自民・公明の与党は17日、参院内閣委員会での質疑終局と採決を提案しました。これに対して、参院の日本共産党、国民民主党、立憲民主党、希望の会(自由・社民)の4野党・会派は、「災害対応よりカジノ解禁最優先の姿勢は絶対に看過できない」として、石井啓一国交相(カジノ担当相)の問責決議案を提出しました。「森友」疑惑での無責任な姿勢も問うものです。委員会は散会となり、たたかいは同決議案が議題となる18日の本会議へと移りました。


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日本共産党の辰巳孝太郎議員は17日の参院内閣委員会で、西日本豪雨で甚大な被害が出た後も安倍内閣がカジノ実施法案優先の対応をしていることを批判し、「カジノの審議はやめて災害対応に注力すべきだ」と強調しました。

政府・与党はカジノ法案を通すために、災害時に陣頭指揮をとるべき石井啓一国交相や安倍晋三首相をカジノの審議にあてています。辰巳氏は、猛暑の中で復旧作業にも困難をきたしている被災地の実情を指摘。日本共産党など6野党・会派が支援金の上限引き上げや対象拡大などを盛り込んだ被災者生活再建支援法改正案を提出していることなどをあげ、「こうした改正案の審議をやろうではないか」と提案しました。

安倍首相は「(災害対応は)現場に近いものが裁量権をもって進めていくことが大切」などと答弁しました。

「赤坂自民亭」に開き直る首相

気象庁が記者会見で豪雨への厳重警戒を呼び掛けていた5日夜に自民党の懇親会「赤坂自民亭」に首相自身も参加していたことについて、辰巳氏が「なぜこのような酒席を中止しろと言わなかったのか」とただすと、安倍首相は「(気象庁の会見を)知っているからこそ、いかなる事態にも対応できる万全の態勢で対応にあたってきた」などと開き直りました。

辰巳氏は「まったく被災者に寄り添う姿勢ではない」「本当に国民の財産、命を守る政府なのか」と厳しく批判しました。

参院選挙制度自民案を強行

自民党の参院選挙制度改定案が17日、衆院政治倫理・選挙特別委員会で野党の反対を押し切って強行採決され、自民、公明の賛成多数で可決しました。

2018年7月18日付赤旗より転載


議事録を読む
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
西日本を中心とした豪雨災害において、犠牲者は二百名を超えました。今も多数の行方不明者も残っています。この連休中にも、この暑さで、被災地は泥かきなど本当に大変であります。家屋、河川、山林、農産物の被害は甚大となっているわけでありますけれども、総理はこの災害対応に当たって、できることは何でもやると、こうおっしゃっておられます。じゃ、まず、カジノの審議をやめて災害対応に注力すべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来申し上げておりますように、本日もですね、この委員会が開催されておりますが、しかし、この委員会が開催される前に、既に官邸において、私自身が危機管理監からしっかりと現状についての報告を受け、それに対する対応を指示をしたところでございますし、その後、非常災害対策本部を開き、そこで関係閣僚から報告を受け、それに対する指示をしているところでございます。
その指示内容につきましては、例えば、先ほど申し上げましたように、半壊であったとしても仮設住宅に入居できるように、それは都道府県、地方自治体の判断でできるようにしたところ、そういう指示を出しているところでございますし、例えば、真備町のごみ対策等についての新たな自衛隊の派遣等についても指示をしたところでございます。それ以外についても、先ほど御指摘のあった例えば水道等でございますが、これは厚生労働省でございますが、今後の復旧の見通し等に対する更なる指示等もしたところでございます。そうした意味で、できることは全て行っておりますし、発災当初からプッシュ型による対応等も行っているところでございます。
本日も、世耕大臣あるいは農水大臣を現地に派遣いたしまして更に様々な御要望等を承りたいと、こう思っておるところでございます。特に、なりわいについての心配、私も現地を訪問した際、長い間しょうゆ屋を営んできた方が、ほとんどが水につかって再開が困難と、何とか再開する見通しを持ちたいというお話がございました。まさにオーダーメード型で一人一人、一企業一企業に合った対応をしなければなりませんので、一軒一軒の御要望をこちらから承りに行って対策をしていきたいということでございまして、経済産業省としてもそういう対応を取ってまいりますし、また、農地等も大きな被害を受けておりますので、そうした農地、営農が再開できるようにこちらも全力で支援をしていきたい。
そういう意味において、我々も政府一丸となって対応しているところでございまして、国会の御審議につきましては国会が決められることであろうと、このように考えております。
○辰巳孝太郎君 総理、そうじゃないんですよ。国民が今求めているのは、この西日本豪雨による災害において、国会決議でも政府に対して全力で傾注してほしいと、こう求めているわけですね。総理には、今もうカジノの審議は、これ今やらなくていいじゃないかと、カジノの審議ではなくて災害対応に全力を注入してくれと、これが国民の願いなんですよ。
先ほど総理は、国土交通大臣を張り付けにするのがこの審議ですよ。あるいは今日の審議だって、これ委員長の職権で立てられましたけれども、連休、様々なこともありました。熱中症でなかなか復旧作業も大変だという話も全国で起こっています。連休の最初の審議が、総理入りの審議がカジノですよ。何でこんなことをしなきゃいけないのかという話なんですよ。
総理、先ほど、要請はしなかったんだと、大臣張り付けにしてくれるなと要請はしなかったという話がありましたが、なぜそういう要請をしなかったんですか、与党にしなかったんですか、自民党にしなかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 要請をしなかったかということでございますが、ですから、例えばですね、国会において、こうした委員会において大臣ではなくて副大臣が答弁できるということになっているのであれば、我々としては、それは副大臣が答弁、副大臣をもって答弁をさせていただきたいと、こう思うところでございますが、言わば国会の運営でございますから、国会においてお決めになることだと、このように思います。この委員会においてですね、副大臣ということで決定していただければ、副大臣が答弁に当たらさせていただきたいと、こう思っているところでございます。
○辰巳孝太郎君 いや、総理、そういうことじゃないですよ。副大臣だからいいとか、総理、大臣だからということじゃない。これは大臣だって副大臣だって一体となって災害対応してもらわな困るんですよ。カジノの審議やっている場合じゃないというのが国民の願いでしょう。何でこれに応えられないのか、なぜそういうことを要請しないのかと、こういうことなんですよ。
総理、今、六野党そして会派が被災者生活再建支援法、これの議員立法でありますけれども、これ全壊であっても上限が三百万円しか出てこない制度なんですね。これを上限五百万円まで少なくても引き上げようじゃないかという法案を提出をしております。総理、こういう審議やろうじゃありませんか。これ、金曜日まで、二十二日までですけれども、これ改正案の審議やろうじゃありませんか。できることは何でもやるとおっしゃるんだったら、この審議やってくださいよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害対応というのは、まさに基本的には私が陣頭指揮を執るわけでございますが、担当大臣として防災、小此木大臣がいるわけでございます。小此木大臣が本部長としてまさに現場の指揮に当たっているわけでございますし、実際に物事を動かしていく上においては、なるべく現場に近いところが裁量権を持って進めていくことが大切であります。
先ほどの、半壊であっても言わば仮設住宅に入居が可能というのは、これは政府ではなくてまさに地方自治体がそれをできることを可能としたわけでありまして、一つ一つ総理あるいは大臣が指示をしなければいけないという硬直的な対応では災害対応ということはできないわけでありまして、そういう意味におきましてはまさに現場が責任と権限を持ってしっかりと対応しているところでございますし、各被災県に対しましては、政府からチームを派遣をしているところでございますし、被災者生活支援チームを直ちに発足をし、避難所の生活環境の改善、あるいは一日も早く安心した生活を取り戻せるような、そういう生活支援も政府一丸となって既に対応してきているわけでございまして、そういう中において、まさにこの法案の審議についても政府として責任を持って対応しているところでございます。
そして、議員立法につきましては、まさにこれは国会で御審議をいただければと、このように思います。
○辰巳孝太郎君 総理、質問に答えていただきたいんです。被災者生活再建支援法、現在、全壊でも三百万円です。これ、余りにも少な過ぎます。我々、五百万円、上限に引き上げるべきだと提案をしております。
総理、御存じかどうか分かりませんが、東日本大震災直後、自民党の政策提言でも五百万円、住宅支援、これ提言していますから、総理、三百万円から五百万円、これ審議やろうじゃありませんか。この我々の案についてどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに、議員立法でございますから、国会で各会派が御議論をいただければと、このように思っております。
○辰巳孝太郎君 もう全く被災者に寄り添うそういう姿勢ではないと思います。
災害において初動の対応は決定的に重大です。五日の午後二時に、気象庁が記者会見で、記録的な大雨のおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけました。午後十時までに、大阪、京都、兵庫において十一万人に避難指示が出されました。ところが、五日夜、赤坂自民亭と称した懇親会が開かれて、多くの批判の声がなされております。
総理、なぜこれだけの批判が寄せられているとお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 官邸においては、ここ数年の気象状況を踏まえて、六月に大雨に関する情報連絡室を設置をし、継続して情報収集を行うとともに、六月の二十九日に開催された中央防災会議においても私から梅雨末期の大雨による災害への対応を関係閣僚に指示をするなど、大雨による災害に備えてきたところであります。
今回の豪雨に際しては、七月の五日に気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催し、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。
○辰巳孝太郎君 総理は、この五日の午後二時の気象庁の記者会見を知っていて、この赤坂自民亭の酒席に参加されたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、答弁をさせていただきました。
気象庁の発表があった直後に、これは発表がございましたから、小此木防災大臣の出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。
○辰巳孝太郎君 知っていたということですね。これ、とんでもない話だと思うんですよ。
小此木防災大臣は十三日の記者会見で、このときに自民党議員の懇親会が開かれていたことについて、被災者が見たら面白くない話、一生懸命取り組んでいる者も大勢いる中で、政治家として気を引き締めるべきだと述べておられます。
総理、午後二時に気象庁が異例の記者会見をしたということを知っていたというなら、なぜこの懇親会に参加して、なぜこのような酒席は中止しろと言わなかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、私が知っているからこそ、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催して、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
○辰巳孝太郎君 ですから、なぜこのような酒席は中止しろと言わなかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はこの政府としての対応について万全を期す、期していく立場でございまして、政府としては、まさに今申し上げたような対応を取ってきたということでございます。
言わば、気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表したときに、政府が対応を取っていないということではないんだろうと思います。まさに政府はその直後に、小此木防災大臣が出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
○辰巳孝太郎君 政府全体と言いますけれども、まさに総理がその会合に出席して、官房副長官も出席していて、防衛大臣もお酒飲んでいたんですよ。これについては、総理、全く不適切だとは思わないということなんですか。防衛大臣、官房副長官、出席しているんですけど、これ、不適切じゃないという考えなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としての対応は、まさに今申し上げましたように、七月の五日に気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
○辰巳孝太郎君 先ほど総理は、西村官房副長官のツイッターについて、発信は慎重に対応するように注意したと言うんですけど、何が、じゃ、悪かったんですか。西村さんの対応も別に悪くないんだったら、何が悪かったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど白委員とのやり取りを聞いておられたんだろうと思いますが、そのときに、西村副長官から誤解を与えたかもしれないということについての言わば弁明があったわけでございまして、そういう意味で注意するようにというふうに私が申し上げたところでございます。
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、誰も誤解していないんですよ。政府は初動対応、五日の夜にああいうことをしていることについて、国民は憤りを持って批判をしているわけですよ。それ、素直に総理自身が認めないと、本当に国民の生命、命、守る政府なのかということになろうかと思います。
こんなときにカジノの審議は絶対するべきじゃないということを最後申し上げて、私の質問を終わります。