OTC類似薬 保険外しは撤回を/衆院予算委 辰巳議員求める
2026年03月12日
日本共産党の辰巳孝太郎議員は12日の衆院予算委員会で、OTC類似薬(市販薬と効能が同等とされる処方薬)の保険外しは、病気で苦しむ国民を経済的にも苦しめるものだとして撤回を求めました。
政府が狙う今回の保険外しによって患者負担増となる薬は77成分(約1100品目)あり、花粉症や皮膚疾患など広く使われる薬が対象です。
辰巳氏は、国民の半数が苦しむ花粉症患者の負担について具体的に追及。花粉症に苦しむ夫婦と子どもの3人家族の場合、1月から5月まで抗ヒスタミン薬(アレグラ)と点鼻薬、点眼薬を使用すると、現在は1人当たりひと月の自己負担は1454円、これがOTC類似薬の保険外しによって2301円と1・6倍になります。ワンシーズン(約3カ月)では家族全体で1万2718円の負担増になります。
辰巳氏は、政府は“社会保険料引き下げのため”というが、保険外しによる国民の社会保険料軽減額はいくらかただしました。上野賢一郎厚生労働相は年間約400円、1人あたり月33円の減少だと答えました。
辰巳氏は、33円の負担軽減のために花粉症の家族は1万2700円もの負担が増えると指摘。パナソニックの調査によると、花粉症による経済損失は1日2450億円と推計されており、「わずか年間400円、月33円の保険料軽減によって、公衆衛生、日本経済、疾患対策に悪影響を与える制度設計はやめるべきだ」と迫りました。
上野厚労相は「必要な受診は確保した上で別途の負担を求めるものだ」などと答弁。辰巳氏は「高い市販薬には手が出ないという人や、負担増によって症状が残っていても治療をやめる人が必ず出てくる」と警鐘を鳴らし、重ねて保険外しの撤回を求めました。
OTC類似薬の保険外しについて次は聞いてまいります。
今回負担増となる薬は七十七成分なんですね。アレグラ、リンデロン、ロキソニンなど花粉症、アトピーなどの皮膚疾患の薬、鎮痛剤など臨床の現場で広く使われている薬が対象であります。今や国民の半分がかかっている花粉症の方の負担がどうなるのか。御夫婦とお子さん三人が花粉症に苦しむ御家族に私は直接話を聞きました。
一月から五月までの間、抗ヒスタミン薬アレグラ、ナゾネックス点鼻薬、アレジオンの点眼薬、これを服用されている。現在、一人当たり一月の自己負担は千四百五十四円なんですね。そして、今回の見直しで二千三百一円、一人当たりですよ、一か月。実に一・六倍になる。ワンシーズンで見ますと、今までよりも一万二千七百十八円も家族全体で負担が増えるということになります。これは大きいと思うんですね。
厚労大臣に確認します。
今回のOTC類似薬、このような大改悪を社会保険料引下げのためにやるんだとおっしゃっているんですけれども、今回の改定で月々の社会保険料負担は幾らぐらいが軽減されるのか、お示しください。
○上野国務大臣 まず、OTC類似薬の保険給付の見直しの基本的な考え方でございますが、必要な受診は確保した上で、日常的な医療に関わる比較的少額な薬剤に対しては一定の御負担をいただくというものであります。このような観点に立って、OTC類似薬の保険給付の見直しを進めていくこととしております。
これにつきましては、現役世代の保険料負担の軽減、またあるいは、保険を使って医療用医薬品の処方を受ける方と保険を使わずにOTC類似薬で対応する方との公平性、そうした観点から検討を進めてきたものであります。その結果として生じる最終的な保険料への影響額につきましては、これは加入されている保険者によって異なりますが、一人当たりの平均額を機械的に算出をしますと、一年当たり約四百円の減少、一か月当たり約三十円の減少となります。
先ほども申し上げましたが、一千億、二千億の医療費の削減をいたしますと、どうしても一・二億人の加入者で割りますと数百円という形になりますが、こうした一つ一つの改革をしっかりやるということが結果としての保険料負担の軽減につながると我々としては考えております。
○辰巳委員 今厚労大臣が言ったように、社会保険料の軽減負担というのは、一月に直したらたったの三十円ですよ。うまい棒二本分ですよ。それで一家族で一万二千円を超える負担増になるんですよ。絶対に許せませんよね。
総理、花粉症対策にしっかり取り組むとおっしゃっておられました。花粉症による経済損失は、パナソニックによりますと一日二千四百五十億円とも推計をされています。僅か年間四百円、月三十三円の保険料軽減によって、花粉症という、公衆衛生上も我が国の経済上も疾患対策上も悪影響を与えるこんな制度設計、OTC類似薬の負担拡大はやめるべきだと思いますけれども、総理、いかがですか。
○上野国務大臣 花粉症に用いられる薬の中には、御指摘いただきましたように、OTC類似薬の保険給付の見直しの対象となるものも存在をしております。
先ほども申し上げましたが、これはやはり、保険を使って医療用医薬品の処方を受ける方と保険を使わずにOTC医薬品で対応する方との公平性、また、現役世代を中心とする保険料負担の上昇の抑制という観点から、必要な受診は確保した上で、別途の負担を求めるものであります。
なお、実施に当たりましては、医療上必要な方への配慮を検討するなど、丁寧に進めてまいりたいと考えています。
○辰巳委員 同じ答弁を何回もやって時間を潰すのはやめていただきたいです。公平性と言うんですけれども、高い市販薬には手が出ないという人や、負担増によって、症状が残っていても治療をやめるという人が必ず出てきますよ。
負担増はこれ限りではありません。昨年十二月の維新の会と自民党の政策合意、あるいは厚労大臣と財務大臣の合意で、二〇二七年以降も対象品目を拡大すると明記されております。あわせて、特別料金の引上げの検討を行うことも盛り込まれております。維新の会の会議の中でも、引上げ法案に明確に引上げということを盛り込むべきだというような意見が出ていたことも報道をされています。更に改悪させること、これは政権としてやる気満々じゃないですか。
私は、涙と鼻水とくしゃみで苦しむ国民を経済的にも苦しめるOTC類似薬の保険外しはやめるべきだ、こう申し上げて、質問を終わります。
以上です。