日本共産党 衆院比例 近畿ブロック たつみコータロー

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国会会議録

生活保護 資産調査強化やめよ

2016年03月22日

 

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日本共産党の辰巳孝太郎議員は22日の参院厚生労働委員会で、生活保護受給者への資産調査の強化は人権侵害だとして中止を求め、憲法25条で保障された人間らしい生活のための生活保護制度の役割を強調しました。

辰巳氏は、これまで保護申請時だけだった預貯金などの資産申告を、厚労省が2015年3月の通知で一律に年1回に増やしたことを批判。生活保護法の趣旨に反しなければ保護費は自由に使えるとした福岡高裁判決を示し、国の認識をただしました。

厚労省の社会・援護局の石井淳子局長が「(資産)把握は難しい。適時、把握するのが求められている」と答えたのに対し、辰巳氏は通知後、ケースワーカーが受給者に財布の中や1年分の通帳を見せろと迫る人権侵害が起きていると追及しました。塩崎恭久厚労相は「最大限、プライバシーは守らないといけない」と答えました。

辰巳氏は、具体的な使い道のあるなしにかかわらず、貯蓄を理由に一律に保護を停廃止すべきでないと強調。石井局長は「乱暴にすぐ停廃止しない」と答え、停廃止にならないための助言指導をケースワーカーが行うと述べました。

辰巳氏は、生活保護基準の引き下げなどが「受給者をさらに困窮させてきた」と批判し、人権侵害の調査の中止を求めました。

2016年3月24日付「しんぶん赤旗」より引用

議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎です。
まず、本題に入る前に、大臣、今子供の貧困ということがいろいろ取り上げられていますが、子供の医療費助成を行っている自治体に対する国からの補助金の減額、これを廃止するということでよろしいでしょうか、決断されましたでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 前申し上げたように、これ、検討会を立ち上げて鋭意御議論をいただいておりまして、今日も会合を開いていただくことになっています。したがいまして、そこでの御議論を踏まえた上で、最終的にどうするかということは決めてまいりたいと思いますけれども、地方公共団体からたくさん御要望が来ていること、そしてまた、国会の中での御議論でも先生と同じように御心配されている方々がたくさんいるということはしかと受け止めて考えてまいりたいというふうに思います。
○辰巳孝太郎君 是非そういう期待の声に応えるように、言われているような就学前だけではなくて、全体に広げていくということを是非決断いただきたいというふうに思います。
それでは、今日は生活保護利用者に対する資産調査問題について質問をいたします。
厚生労働省は、昨年の三月三十一日に実施要領の取扱変更の通知を出しました。その内容は、被保護者の現金、預金、動産、不動産等の資産に関する申告の時期及び回数については少なくとも十二か月ごとに行わせることとするものであります。これまで保護の申請時のみとしていた資産申告を毎年一回求めるとしたわけでありますが、これが現場に大きな困惑をもたらしております。この運用変更が生活保護法に違反をしているのではないかということと同時に、人権侵害を引き起こしているではないかという声が上がっております。この観点から今日は質問をします。
まず、厚生労働省にお聞きしますが、この預貯金の使途が争点となった学資保険裁判、いわゆる、福岡高裁は、保護のやりくりによって生じた預金をどのように判示していますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) いわゆる学資保険訴訟の控訴審における平成十年十月九日、福岡高等裁判所判決の判決書によりますと、憲法二十五条の生存権保障を具体化するものとしての生活保護制度は、被保護者に人間の尊厳にふさわしい生活を保障することを目的としているものであるところ、人間の尊厳にふさわしい生活の根本は、人が自らの生き方ないし生活を自ら決するところにあるのであるから、被保護者は収入認定された収入はもとより、支給された保護費についても、最低限度の生活保障及び自立助長といった生活保護法の目的から逸脱しない限り、これを自由に使用することができるものというべきである。そうである以上、しかも、実際の生活にも幅があり、支出の節約を図り最低限度の生活を維持しながら保護費等の一部を貯蓄に回すことが可能である(法六十条は、被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、その他生活の維持向上に努めなければならないとする。)ことをも考慮すると、被保護者において、支給された保護費等を直ちに費消せず、将来の使用に備えてその一部を貯蓄に回すことも、それが国ないし保護実施機関によって最低限度の生活維持のために使用すべきものとして支給ないし保有が認められたものであるとの一事をもって、許されないものと速断することはできないと判示されている。
なお、学資保険訴訟でありますが、これは平成十六年三月十六日、最高裁判決により被告行政庁敗訴で確定をしまして、同判決を受けて、保護費のやりくりによって生じた預貯金等については、その使用目的が生活保護の趣旨、目的に反しないと認められる場合については保有を容認する運用をしているところでございます。
○辰巳孝太郎君 そうなんですね。生活保護の方は預貯金してはならないと誤解をされている方もおられるんですけれども、それは預貯金が認められる。これは当然だし、そしてその使い方についてもこれは自由であると。なぜ自由でなければならないかというと、これは人が自らの生き方ないし生活を自ら決するところにあると、これは憲法二十五条に根差しているところなんだということなんですね。
むしろ、貯蓄をしないとやっていけないというのが私は生活保護世帯の実態だというふうに思います。なぜやりくりで貯金をするのかといいますと、例えば冷蔵庫とかクーラーとかそういうものが壊れたときには、生活保護費で支給がされませんので、そのために少しずつでも預貯金しておかなければならない、突然の出費に備えなければならないというのが生活保護の実態であります。
大臣、確認しますけれども、今回の通知は、この判決で示された自己の決定権、この趣旨をゆがめるものではないということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今おっしゃったように、ゆがめるものではないということでございます。
○辰巳孝太郎君 それでは、一体何のための運用変更なんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) お尋ねの少なくとも十二か月に一回の資産申告を求める運用に変更した理由でございますけれども、元々収入につきましては十二か月に一回申告を求める形にしていたところでございますが、まず一点目としまして、会計検査院の指摘等におきまして、入院患者などが多額の所持金を保有している事案あるいは死亡後に多額の遺留金品が発見される事案が見受けられました。そのことを受けまして、それが一つの契機でございます。特に、この入院患者等における手持ち金の額を的確に把握すること、あるいは死亡した単身世帯の遺留品の原因を可能な範囲で確認することが必要と、こういったような指摘を受けたわけでございます。
そして、二つ目でございますが、平成二十五年の生活保護法の改正で第六十条を改正いたしまして、適切な家計管理を促す観点から、生活保護受給者が生計の状況を適切に把握する責務を法律上規定をしたことも踏まえたものでございます。しかしながら、この資産申告自体は従前から生活保護法第二十八条に基づきまして収入認定など保護の決定、実施のために必要なものとして実施をしてきたものでございます。
○辰巳孝太郎君 まず一つ目言われました会計検査の件ですけれども、これ読みますと、会計検査は、金銭の管理を委ねている救護施設やグループホームの入所者の預貯金の話なんですね。一般的な生活保護利用者の話ではないわけですよ。そういう管理を委ねている人について預貯金がたまっていった、そういう例があったと、こう記しているわけですから、これは理由にならないと思います。
それと、二十八条一項ということを最後におっしゃられましたけれども、これも理由になりません。二十八条は、調査、報告は、臨時収入があると思われるなど具体的な必要性があると、これが法の趣旨ですから、今回は一律に全ての世帯に対して資産調査をするということですから、これも当たらないと思うんですね。
それと、六十条を踏まえてというふうにおっしゃいました。これも、適切な家計管理はあくまで生活保護利用者が主体的に取り組んでいくことが重要であるというふうに政府はこの間答弁をされておられますし、様々な課長会議などの場でも、健康管理や金銭管理はあくまで受給者が主体的に取り組んでいくことが重要であるため、本規定に定める生活上の義務を果たさないことだけをもって保護の停廃止を行うことは想定しないということに十分御留意いただくようお願いすると、こういうことを政府はこれまで説明をしてきたわけであります。
これ、主体的に取り組むことに、一律に十二か月一遍やれば、ならないんじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、会計検査院の指摘でございますが、これは二回ございまして、通知の中では確かにグループホームのことについて指摘をされておられています。
ただ、三月の報告の中におきましては、やはり死亡した単身世帯の被保護者の遺留金品の多額なものについて指摘をされていまして、もとよりこの保護費というのが被保護者の生前の最低限度の生計費の維持のために活用されることの重要性を考慮すると、やはりこの保護費の累積によって遺留金額が多額となる事態は回避する必要があると、こういう指摘があるわけでございます。適切な家計管理についての必要性ということはやはり指摘をされていたわけでございます。
また、これは一つの契機であったわけでございますけれども、資産活用というのはこの保護受給の要件とされている制度でございます。やはりそこで、このケースでは四百万もの多額な遺留金品が残っていたということも指摘をされておりまして、これは最後に、お亡くなりになったときにその実態がどうであったか把握がなかなか難しいということがございます。そうなりますと、適時に把握をしていくということが勢い論理的な帰結として求められてくるものというふうに考えております。
そういうことから、やはり国民の信頼を失うことがあってはならない、また被保護者につきましても、最低限度の生計費の維持、そのために使っていただくという、この二つの観点からこうした運用の変更が必要と考えた次第でございます。
○辰巳孝太郎君 では、この通知が発出されて以降、どういうことが現場で起きているのかということを是非知っていただきたいと思うんですね。預貯金、資産の確認だといってケースワーカーが生活保護利用者に対して財布の中まで見せろということを迫っている事例が全国で確認をされております。こういう事例があるということを、厚労省、認識されていますか。これ人権侵害じゃないですか。
○政府参考人(石井淳子君) 事前に辰巳先生から御指摘を受けたところでございますが、それはやはりプライバシーに十分配慮しながら、きちっと説明をしながら丁寧に対応することが必要と考えておりまして、またこの三月の課長会議ではその旨指示を徹底をしたところでございます。
○辰巳孝太郎君 明確に答弁をいただいておりません。生活保護利用者の方に財布の中まで見せろというのは人権侵害ではありませんか。
○政府参考人(石井淳子君) 財布の中身というよりも、預貯金の通帳につきましてはこれを把握する必要があると思いますが、財布が大変広がって大きく膨らんでいて、かなりたくさん入っていそうだという、仮にそういう場合があったときには、実際のところ、見せてくださいということもケースとしては出てき得るのではないかなと思います。ただ、その際に、やはり人権については十分配慮しながら、丁寧に説明をして理解を求めていくと、これは当然必要なことだと思います。
○辰巳孝太郎君 ちょっと大臣、財布の中まで見せろとケースワーカーに生活保護利用者が言われたら、これ本当に驚きますよ、傷つきますよ。こんなことまで許していいんですか。やる必要ないでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 原則は今局長から申し上げたとおり、プライバシーを守るということは大事なことでありますから、それはそれとして、それぞれケースワーカーも配慮をしていかなければいけないというふうに思います。
しかし、法律にのっとって、この資産管理も十二か月に一遍ということになったわけでありますから、税金を使って最低限度の暮らしを守るというこの生活保護の基本を守る範囲内でここは考えていかなきゃいけないので、最大限プライバシーの保護は守っていかなければいけないというふうに思います。
○辰巳孝太郎君 財布の中身を見せろと強要するのが、プライバシーを保護する、プライバシー、それは配慮しながらと、こう言うわけですけど、物すごいプライバシーですよ、財布の中身なんて。
それだけじゃないですよ。銀行預貯金、通帳ですね、これのコピー提出を迫られるというところも出ております。
大臣、ちょっとお聞きしますけれども、御自身の通帳を第三者に見られたことありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的にはないと思います。
○辰巳孝太郎君 生活保護利用者の方は自分の通帳のコピー一年分、これを持ってこいということを言われているわけですけれども、これも私はもう人権侵害だというふうに思います。
大体、財布の中身を見るとか見ないとか、あと通帳の中身がどうだとか、これ物すごいプライバシーの塊なんですよ。通帳の履歴もそうですよ。どこでお金を幾ら下ろしたのかということが全部分かるんですよ。資産が幾らあるのかということを調べるのであれば、通帳の最後のところで幾ら預貯金があるのかということを見れば済むんじゃないんですか。これ一年分取る必要はないんじゃないですか。生活保護利用者の方から、こんなことやめてほしいという声が出ていますよ。これ、どうですか。
○政府参考人(石井淳子君) まず、金額が少ない場合にはこれは簡素化は必要だというふうに考えているところでございますが、やはり資金の流れというものについてどうしても把握をする必要があるということで、最終的に残った残額だけではなかなかこれは把握し切れないということではないかと考えております。
○辰巳孝太郎君 まあちょっと話にならぬのですけれどもね。
では、やりくりによって生じた預貯金がある場合は、その運用はどうするんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 生活保護受給者の預貯金が確認をされた場合でありますが、これは冒頭、議員が引用もされましたその判決もあるわけでございまして、これはその使用目的というのをまず聴取をいたします。その上で、この使用目的が生活保護の趣旨、目的に反しないことが確認された場合は保有はどうぞということになります。
逆に、この使用目的が直ちに明らかでないとか、あるいは使用目的が保有の認められない物品とか、高額なものですね、その購入目的であった場合には、まず、その世帯の生活状況などに応じまして預貯金の計画的な支出について助言、指導を行います。その上で、助言、指導との兼ね合いもなかなかうまくいかない、状況に応じましては収入認定や保護の停廃止ということに至る場合もこれはあると考えております。
○辰巳孝太郎君 今、預貯金がある場合は助言、指導という話がありましたけれども、これは、活用すべきと思われる預貯金であったとしても、生活保護利用者とのやり取りの中で計画的な支出について助言、指導することで停廃止という措置をとらないようにするということでよろしいですね。
○政府参考人(石井淳子君) 乱暴にすぐ停廃止ということはしないということでございます。まずは、計画的な支出ということでございます。
○辰巳孝太郎君 もう一つ確認しますが、預貯金があると、しかし、その使途の目的というものではなくて何となくためていたと、何となくためていたんだと、備えていたんだという方もたくさんおられます。その場合でも、一律に停廃止ということではなくて、これまでためてきたということは、最低基準の生活以下の生活をされてきたわけですから、それの活用についてきちんと助言、指導をして停廃止にならないようにするという、そういうことでよろしいですね。
○政府参考人(石井淳子君) 御指摘のとおりでございます。
○辰巳孝太郎君 この間、生活保護利用者の方は、生活保護の基準の引下げであるとか住宅扶助の引下げ、あと冬季加算の削減などで更に困窮をすることになっております。
人権侵害を伴う今回の資産調査は、保護利用者の方に、私は、時々山登りをしたいんだと、また年に一回は墓参りをしたいんだと、そういうことを堂々と言えないような環境をつくっていくことになっていると思うんですね。ですから、今厚生労働省としてやるべきは、こういう生活保護利用者の方の不安を取り除くということを同時にやらなければ、それこそ生活保護の方は預貯金をしてはいけないんだと、こういう誤ったメッセージを送ることに私はなると思うんです。
そこで、大臣、お聞きしますけれども、やっぱり憲法二十五条の趣旨に照らして、生活保護の方は自らの生き方を自分で決することができる、決めることができる、そして人権侵害のようなプライバシーを侵害することはなく生きていける、それを保障するのが今厚労省として大事だと思いますけれども、確認したいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは憲法第二十五条で、全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると、こう明記をされているわけでありますが、生活保護法の第一条には、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とすると、こういうふうになっているわけで、全額、納税者の税金でこういう最低限の生活は保障するという、こういう仕組みでございますので、財源が皆さん方のお支払いになっている税金であることを考えてみれば、やっぱり公正な制度として運営をされていかなければならないということだと思いますし、その困窮の程度に応じという場合に、何をもってその困窮の程度を測るかというと、やはりそれは一つは所得であり、もう一つは資産であるがゆえに、今日のような、先生御指摘のようなことが起こり得るわけでありますが、それはやはりバランスをよく考えた上でやっていく、公正な運営に厚生労働省としても市町村にお願いをしていかなければならないと、心して運営していただくようにしていただかねばなりませんが、重ねて申し上げますけれども、やはりこれは税金で皆さん方が助け合いをする、その仕組みだということをやっぱり基本に置いて運営をしていくべきだというふうに思います。
○辰巳孝太郎君 最後。
大臣、人権侵害はバランス問題じゃないですから。これは、どんなことがあっても人権侵害をやってはあきませんから。
私は、人権を侵害するこの資産調査は中止すべきだというふうに申し上げて、質問を終わります。