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国会会議録

日本製ミサイル 中東配備も/辰巳議員 武器輸出の危険追及

2026年03月04日

日本共産党の辰巳孝太郎議員は4日の衆院予算委員会で、政府が米国に輸出した地対空ミサイル・パトリオットの中東地域配備の可能性を追及し、紛争を助長する武器輸出の全面解禁の中止を求めました。(関連記事)

 

政府は2023年12月に改定した「防衛装備移転三原則」とその運用指針に基づき「米軍の在庫を補完する」として、25年11月までに同ミサイルを米国に輸出しました。辰巳氏は「政府がパトリオットミサイルを提供することになったのは、ウクライナ支援で米軍のミサイル備蓄が不足するようになったからだ」と指摘。2月28日に米軍はイランに対して国連憲章違反の先制攻撃に踏み切り、報復攻撃に備えてイラン周辺の米軍基地に同ミサイルを増強していたことが報じられているとして、「日本政府が提供したパトリオットミサイルが中東地域に配備されている可能性があるのではないか」と追及しました。小泉進次郎防衛相は「詳細なことについて答えは控える」とし、配備されていないとは明言できませんでした。

 

辰巳氏は「そもそも政府提供のミサイルが米軍のどの部隊に配備され、どこでどのように使われたのかを日本政府が把握できる仕組みになっていないのではないか」とただしました。

 

小泉防衛相は、日米間の相互防衛援助協定に基づいて日本の事前同意を米政府に義務づけているとし、「国連憲章と矛盾する形で使用されることはないと認識している」と答弁。辰巳氏は、イランへの先制攻撃が国連憲章違反で、米トランプ大統領自身が「国際法にしばられない」と強弁していると指摘し、「その米国が事前同意を日本に求めてくることなどない」と強調しました。

 

政府は殺傷兵器の輸出の全面解禁を狙っているが、国際紛争を助長しないとする根拠は事前同意を義務付けるだけだとして「何の歯止めにもならない」と批判。「国際紛争を助長する武器輸出の全面解禁はやめるべきだ」と主張しました。

 

2026年3月5日 しんぶん赤旗

 

議事録を読む

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
小泉防衛大臣に聞きます。
政府は、二〇二三年十二月に改定をした防衛装備移転三原則の運用指針に基づき、昨年十一月までにアメリカにパトリオットミサイルを輸出をいたしました。大臣、そのミサイルは今どこにあるんですか。
○小泉国務大臣 今、辰巳委員から御指摘がありましたとおり、二〇二三年十二月の防衛装備移転三原則の運用指針改正によりまして、ライセンス生産品について、ライセンス元国からの要請に基づいて、完成品であっても移転することが可能となりました。ライセンス生産品の移転は、防衛装備、技術協力の面で緊密なパートナー国であるライセンス元国の供給の改善に貢献するものであります。
厳しさを増す安全保障環境の中で、日米安保体制を中核とする日米同盟は、我が国の安全保障及びインド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定の実現に不可欠な役割を果たしています。この観点から、二〇二三年十二月に、日本政府として、アメリカからの要請に応じて米軍のペトリオットミサイルの在庫を補完し、インド太平洋地域に展開する米軍を含むアメリカ政府以外に更に提供されないことをアメリカ政府との間で確認した上で、自衛隊が保有するペトリオットミサイルをアメリカに移転することを決定いたしました。本件は、同盟国であるアメリカからの要請に応えて、米軍の態勢を支えるべく実施するものでありまして、日米同盟の強化に資するとともに、我が国の安全保障及びインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものと考えております。
なお、二〇二四年七月の売却契約に基づいて日本側から売却することで合意していたペトリオットミサイルは、既にアメリカ側への引渡しを完了しております。
○辰巳委員 大臣、私がお聞きしたのは、その供与したパトリオットミサイルは今どこにあるのかということでございます。もう一度お答えください。
○小泉国務大臣 共産党の皆さんは、以前、別の議員ですけれども、ミサイル列島とかを含めて、ミサイルなどについて大変関心があるようですけれども、ミサイルの具体的な運用ですとか、日米同盟の抑止力そして対処力を高める観点から、具体的な運用について、しかも供与したものについて、詳細なことについてお答えすることはないということは当然のことだと思います。
○辰巳委員 政府がパトリオットミサイルを提供することになったのは、アメリカがウクライナ支援でミサイルの備蓄が不足することになったからであります。
今回、米軍自身が、イランに対する国連憲章違反の先制攻撃に踏み切りました。イランの報復攻撃に備えて、周辺の米軍基地にパトリオットミサイルを増強していたことも報じられております。
大臣、日本政府が提供したパトリオットミサイルが中東地域に配備されている可能性があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○小泉国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、日本政府としては、アメリカからの要請に応じて米軍のペトリオットミサイルの在庫を補完をして、インド太平洋地域に展開する米軍を含むアメリカ政府以外に更に提供されないことをアメリカ政府との間で確認した上で、自衛隊が保有するペトリオットミサイルをアメリカに移転することを決定いたしました。
それ以上詳細なことについて、私としてお答えすることは差し控えます。
○辰巳委員 中東地域に配備されていないということは、大臣は言えないということであります。今あったように、元々、インド太平洋地域に展開する米軍内で使用すると言ってきたのが防衛省の説明でもありました。
確認しますけれども、そもそも、政府が提供したミサイルが米軍のどの部隊に配備されたのか、あるいはその後どこでどのように使われたのかを日本政府が把握できる仕組みになっていないんじゃないでしょうか。なぜなっていないんですか。
○小泉国務大臣 まず、厳しさを増す安全保障環境の中で、日米安保体制を中核とする日米同盟は、我が国の安全保障そしてインド太平洋地域を含む国際社会の平和と安定の実現に不可欠な役割を果たしています。この観点から、先ほど申し上げたとおり、自衛隊が保有するペトリオットミサイルをアメリカに移転することを決定をしました。
そして、日米間では日米相互防衛援助協定、MDA協定を締結しており、アメリカ政府が他国政府等へ移転を行う際は我が国による事前同意をアメリカ政府に義務づけるものとなっており、また、同協定に基づき、国連憲章と矛盾する形で使用されることはないものと認識しております。
その上で、日米間では、アメリカ政府以外に更に提供されないこと、及び、今般の移転は我が国の安全保障及びインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものであることを確認しておりますので、辰巳委員の御指摘は当たりません。
○辰巳委員 そもそも、今回のイランへの攻撃が国連憲章違反ですよね。そもそも、トランプ大統領が、国際法に自分は縛られないんだ、自分を制約するのは自分の倫理観のみだ、こう言っているわけですよ。そのアメリカが、事前同意を日本に求めることがありますか。国連憲章違反の先制攻撃をやるというときに、事前同意を求めてくると思いますか。求めないですよ。国連憲章に合致した使用を義務づけていると言うけれども、そもそもそれがむちゃくちゃなんですよね。空文だと言わなければならないと思います。
今、政府は、パトリオットミサイルのようなライセンス生産の殺傷兵器だけではなくて、国産の殺傷兵器の輸出も全面解禁しようとしています。
○坂本委員長 辰巳君、申合せの時間が過ぎております。おまとめください。
○辰巳委員 しかし、国際紛争を助長しないとする根拠は、事前同意を義務づけるということだけであります。これは何の歯止めにもなりません。
国際紛争を助長する武器輸出の全面解禁はやめるべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。

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