日本共産党 衆院比例 近畿ブロック たつみコータロー

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国会会議録

困窮者取り残される危険/給付付き税額控除 辰巳氏が追及/衆院予算委

2026年06月04日

日本共産党の辰巳孝太郎議員は4日の衆院予算委員会で、「社会保障国民会議」で議論されている食料品に限った消費税1%への減税と給付付き税額控除の問題点を追及しました。

 

辰巳氏は食料品のみの消費税減税について、▽農家は肥料などの購入に消費税を負担するが作物の納入からは消費税分をもらえない▽外食産業の税率10%との差がさらに開く▽中小零細企業を苦しめるインボイスの廃止ができない―などの問題点を指摘。食料品だけでなくあらゆる物価が高騰しているなか「国民が求めているのは一律減税ではないか」とただしました。

 

高市早苗首相は、消費税は社会保障の財源として活用されるため「一律の消費税減税は適当ではない」と拒みました。

 

辰巳氏は、食料品1%の場合の減税効果は2人以上の勤労世帯で平均年間約6万円に対し、一律5%の場合の減税効果は約17万円で、11万円も開きがあると強調しました。さらに食料品の消費税減税は2年間に限っており、その後は増税になると批判しました。

 

「国民会議」で検討されている給付付き税額控除は、所得税などから一定額を差し引く税額控除と、控除しきれない分を現金で支給する給付を組み合わせた制度。政府は同制度の導入で、中低所得者の重い税と社会保険料の負担の改善を目指すとしています。

 

辰巳氏は、低所得者の負担が重いのは「消費税には低所得者ほど負担が重くなる逆進性があるからだ」と指摘しました。

 

同制度は、消費税増税を前提に、負担が重くなる低所得者に給付しようというものだったが、「国民会議」では低所得者の一部に給付をしないことを議論していると警告。就労を条件とし、年収106万円より少ない人には給付しない案が提案されていると指摘し、年金生活者や年収100万円ほどの一人親家庭、障害者施設などで働く人には「給付されなくなるのでは」と迫りました。

 

高市首相は、国民会議で「検討が進められている段階だ」と答弁しました。

 

辰巳氏は、「困窮者が取り残されかねない制度だ」と批判し、国民生活を苦しめる根本要因である消費税の一律5%減税と低所得者層の社会保険料減免を強く求めました。

 

しんぶん赤旗 2026年6月5日

 

議事録を読む

配布資料PDF

 

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
アメリカとイスラエルが始めた戦争による影響で、塗料メーカー大手の日本ペイントは、今月からの塗料類全般の値上げを発表しております。値上げ幅は、溶剤系塗料が二五%から三五%、水性塗料が二〇%から三〇%。そして、断熱材も四〇%の値上げ。まさに建設現場から悲鳴の声が上がっております。既にシンナーは七五%値上げをされております。
帝国データバンクによりますと、四月の物価高倒産は、前年同月から約五割も増加しております。要因としては、原材料が跳ね上がっております。帝国データバンクによりますと、原油不足や石化製品の価格高騰によるオイルショック倒産が五月以降に発生する可能性は十分あるとしております。
総理、今回の補正予算について聞きたいんですけれども、なぜ予備費なのか。ナフサ不足、危機ですね、量の問題はもちろんまだあります。しかし、量の問題だけではなくて、あらゆる物品での価格の高騰、とりわけ建設業や製造業での倒産を起こさせない具体的な対応というのが私は必要だというふうに思います。
業者を直接支援する具体的な手当て、なぜないんでしょうか。
○高市内閣総理大臣 中東情勢に伴う資材価格の高騰ですとか目詰まりによる建設業者への影響に対しては、まず、一人親方等が加入する団体の地方組織と地方整備局、経産局が連携して、プッシュ型で資材の供給状況を丁寧に把握する仕組みを活用して供給量の確保と目詰まり解消を進めるということによりまして、中小建設事業者の建設資材の供給の安定化を図っています。
また、資材価格の高騰に対応した円滑な価格転嫁を徹底するということのために、公共工事におけるスライド条項の活用の働きかけ、そして建設Gメンによる中東情勢の影響の重点調査を実施していきます。さらに、建設事業者を含む中小企業、小規模事業者を支援するために、日本政策金融公庫の貸付けの金利利下げ、そして雇用調整助成金の活用促進を図っていきます。
これらの取組によって、一人親方、また中小工務店の皆様方が事業を継続できる環境の整備に向けて万全を期してまいるということでございます。
今回の補正になぜ項目として立っていないのかという御質問かもしれませんけれども、例えば、地方で使っていただける交付金の中でも物価高に対応したものというのはございますし、電気・ガス料金の引下げ、こういったことも行っております。
今申し上げましたように、特に建設事業者ということでございましたから、現在でもできる対応について申し上げました。
○辰巳委員 今総理がおっしゃるように、把握する、安定した供給、それはやっていただいたらいいんですけれども、継続するための対策だともおっしゃったんですが、継続できないから倒産がもう既に起こっていて、五月以降もこれは起こるだろう、こういうことが言われているわけですね。
例えば、休業補償とか、家賃やリース料の固定費への補助とか、あるいは税金や社会保険料の支払い猶予の措置とか、納めることができない、負担できない、そういう業者に対する施策というのは、今回の予備費の中には一切ないわけですね。仕事がない、仕事ができない、そういう苦境に陥っている中小企業、零細企業への具体的な支援というのはないわけですよ。
あるいは、医療機関もそうなんですね。今、物資の不足で診療継続が困難となるだけではなくて、価格の異常な高騰で経営にも深刻な影響が出ております。
兵庫県の保険医協会のアンケートでは、八四・三%の医療機関が、中東情勢に関わって医療材料の供給に支障があると回答しております。尿道留置バルーンも欠品している、こういう話もあるわけですね。再入荷時に値段が倍になる、納期遅延もあり診療に支障が出ている、こういう声が出ております。
総理、補正予算で、こういう医療機関に対する具体的な支援というのはあるんでしょうか。
○高市内閣総理大臣 医療用資材などの供給懸念も広がっているということは承知しています。
安定供給については、厚生労働省で、医療機関向け情報提供窓口の設置ですとかEMISなどを通じて、積極的な情報収集を行っております。安定供給への懸念が確認された場合には、厚生労働省と経済産業省が協力して、サプライチェーンの確認を行って目詰まりなどを特定して、迅速に解消していっております。さらに、必要に応じて他の流通経路からの融通支援、代替製品の調達などを行って、安定供給に万全を期します。
医療機関への支援につきましては、令和七年度補正予算の医療・介護支援パッケージなどにより、支援を既に行っております。また、令和八年度診療報酬改定では三%台という高い改定率として、令和九年度にも点数を引き上げるということとともに、令和九年度の調整に向けて経営実態の調査も進めます。また、予備費を活用した電気・ガス料金支援ですとか、補正予算案に盛り込んだ重点支援地方交付金によるエネルギー価格の高騰分に対する支援により、医療機関を支えてまいります。
○辰巳委員 総理、分かっていておっしゃっているんだと思いますけれども、令和七年は今回の中東情勢の前ですよ。しかも、中身でいうたら、基本診療料がほとんど引き上げられなかった。ほとんど、何かを使えば加算しますよという加算なんですよね。全く足りません。三・〇九%の診療報酬以外に診療報酬期中改定でもやらなきゃならない、あるいは補助金をやはり入れないと、医療機関というのは大変になると思いますよ。現場の深刻さをまだまだ分かっていないと思います。
大阪府歯科保険医協会によりますと、これから、歯科のレジン、これは虫歯を削った後の白い詰め物ですね、この価格が上がるとメーカーからもう予告があったと。今までも、金パラジウムの市場価格が保険の価格を上回って、逆ざやで赤字になることというのが問題視されてきましたけれども、医療機関でそういうことがこれから大規模に起こる。そやけど、起こってからでは遅いわけですね。
医療機関や介護福祉事業所の経営を守るために、診療報酬及び介護報酬臨時改定、公的補助というのが必要だ、そういう中身に今回の補正予算はなっていないということを私は言わなければならないと思います。
それで、今国民の多くが求めている消費税減税について聞きたいと思います。
昨年の参議院選挙では、多くの政党が消費税減税を掲げました。総理自身も悲願だとおっしゃいました。物価高騰に苦しむ国民の声に押されたものであります。しかし、一向に具体的な議論はされずに、総選挙を経て国民会議なるものができて、今、食料品のみ消費税を現在の八パーから一%へと二年に限って引き下げる議論がされております。余りにも遅いし、不十分だと私は思います。
この間、消費者物価は、二〇二〇年を一〇〇とすると、総合で一一・九%、食料品に限っては二五・八%も上がっております。帝国データバンクによりますと、原油、ナフサの高騰などによって、飲食料品の値上げは、来月、七月は二千品目、二〇二六年全体で五年連続一万品目を超えると。スーパーに行っても、財布の中身が飛ぶようになくなっていく、これが国民の実感だと思うんですね。エンゲル係数は、第一分位で、最も低い層ですね、三〇%の大台に乗りました。しかし、物価高は、食料品のみならず、あらゆる物品で上がっているわけです。
だからこそ、国民は、昨年以降、抜本的な物価高対策を期待をしてきたわけであります。昨年、野党と協力して消費税減税をまとめていれば、今年中には実施できていたはずだと私は思います。収入が増えていない多くの国民にとって、日に日に生活は苦しくなっております。
総理、食料品のみの減税になりますと、例えば農家は、作物を作るための肥料は消費税を負担する一方で、できた作物をスーパーに納入するわけですね、この作物からは消費税分としてはもらえなくなってしまいますね。また、外食産業一〇%との差も、今よりも大きく開いてしまいます。複数税率を残してしまえば、中小零細企業が苦しんでいるインボイスも廃止ができません。
一律減税が今国民に求められているんじゃないかと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 委員が先ほど昨年の選挙とおっしゃいましたが、自民党につきましては、自民党の今年の衆議院選挙で、政権公約に、社会保障国民会議において食料品の消費税率ゼロの実現に向けた検討を加速する旨を記載しました。その直前に、初めて党議決定をしております。
消費税なんですけれども、これは、税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく安定している、現役世代など特定の層に負担が集中することはないといった特徴を有しております。このため、消費税は社会保障の財源として活用され、社会保障給付という形で家計に還元されております。
仮に、委員がおっしゃいますように一律の消費税減税というのをした場合に、年金、医療、介護、少子化対策という国民の皆様の暮らしに深く関わる行政サービスにも影響が出かねません。
したがって、一律の消費税減税という御提案については、適当ではないと考えております。
○辰巳委員 総理、消費税の食料品だけの一%への減税では全然足りないと私は思うんですね。
今日、パネルを用意しましたけれども、これは減税効果なんですが、食料品だけ一%にした場合の年間の減税効果は、二人以上の勤労世帯で大体六万円ぐらいの減税効果しかないわけです。一方、一律消費税五%、例えば我が党は一律五%減税を掲げていますけれども、そうした場合は約十七万円の減税効果になる。家計への支援の規模は、大体二・八倍、十一万円ぐらいになってくるわけですね。
しかも、政府が今考えている、国民会議が考えている食料品の消費税の一%への減税というのは、二年間の限定ですからね。つまり、二年後には増税ということだと思うんですね。やはり国民が望んでいるのは一律の五%への減税だ、これは言っておきたいというふうに思います。
それと、この食料品の減税の後に実施されようとしているのが、給付つき税額控除というものなんですね。この制度は、所得税などの税負担を減らす減税と、減税し切れない分を直接現金で支給する給付を組み合わせた制度なんですけれども、これをやる理由として、日本は中低所得者の純負担率が高いとして、その改善を目指すということになっております。
総理、そもそもなぜ日本は中低所得者の純負担率が重いんでしょうか。
○高市内閣総理大臣 今おっしゃった点は、有識者会議での議論や分析に基づく「中間とりまとめに向けた議論の整理」におきまして、共働き子育て世帯の純負担率については、生活保護水準をやや上回る収入の世帯において純負担率が諸外国と比べて高くなっているが、これは、所得が低い層の社会保険料負担が重いことや子育て支援等の差が要因と考えられるもの、そうされていると承知をいたしております。
○辰巳委員 総理、あえて消費税を抜いたのかもしれませんけれども、社会保険料の負担は低所得者ほど重いのは事実です。
同時に、これは税金を見てください、赤いラインですね。全体の税金の負担としては累進が利いているんです。所得が高くなるほど税金の負担率は高くなるんですが、赤の部分、これは消費税なんですが、消費税は低所得者ほど負担が重い、つまり逆進性が高くなっている。これが実態なんですね。
ですから、元々、この給付つき税額控除の制度というのは、消費税を上げたら、消費税の負担が低所得者には重過ぎることになるので、そういう層に給付をしようというのが議論の出発点だったわけですよ。ところが、これは今会議で示されているものですけれども、先ほど来議論がありましたけれども、実は、低所得者の一部に給付がされない議論がされているわけなんですね。就労が条件になる、あるいは、無職の方や年金だけで暮らしている方は何の恩恵もないということになりかねないと思うんです。議論されているのは、例えば収入が百六万円より下のところはされない。
総理、収入が百万円ほどの一人親家庭や障害者施設などで働く人には、こういう制度では給付されないということになるんじゃないですか。
○高市内閣総理大臣 給付つき税額控除の在り方については、社会保障国民会議において議論の整理が提示されて、検討が進められているという段階にあります。御指摘のように対象者の範囲が決定されたものではないと承知をしています。
先ほどちょっと食料品消費税率一%と断定されましたが、一%ということも決まったわけではありません。
それから、国民会議では、給付つき税額控除と既存の社会保障制度の双方から取り残される者が生じないよう、障害などの事情により就労に制約のある方や低所得の方に全体として必要な支援が適切に行き届くようにしていくことが重要ではないかといった議論も行われていると承知をしております。
国民会議で、今委員がおっしゃったような御懸念の点についても充実した議論が進められることを期待いたしております。
○辰巳委員 逆進性のある制度でより苦しんでいる人をきちんとこの制度で救済するんだという話はされなかったと思います。
同時に、この制度と既存の社会保障の制度双方から取り残されないようにということであれば、例えば、既存の社会保障制度の一つである児童扶養手当を受給している年収百万円前後の一人親家庭の困窮者は、社会保障を受給しているんだから対象外ということになりかねないわけですよ。今の一人親家庭というのは、自分は一日一食、子供は朝食を抜いている。そういう困窮者が取り残されかねない、私はそういう制度だというふうに思います。
今国民が求めているのは、食料品のみの消費税減税などではなくて……
○坂本委員長 辰巳君、申合せの時間が超過しております。おまとめください。
○辰巳委員 国民生活を苦しめている根本要因になっている消費税、これの一律減税をするということ、そして低所得者の社会保険料の減免に踏み込むべきだということを申し上げて、私からの質問といたします。
以上です。

 

〈反対討論〉

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎です。
私は、日本共産党を代表して、二〇二六年度一般会計補正予算案に反対、中道提出の組替え動議に賛成の討論を行います。
アメリカとイスラエルによるイランへの国際法違反の軍事攻撃により、原油や天然ガスなどのエネルギー資源、石油由来のナフサ不足による石油化学製品、肥料などの調達難、価格高騰が、日本経済と国民生活に重大な影響を与えています。
日本共産党は、五月十四日、政府に対し、イラン戦争がもたらす物価高・資材不足から暮らしと営業を守るための緊急対策を提案し、直ちに抜本的な補正予算を編成するよう求めてまいりました。
具体的には、医療、食料、交通、物流、建設など国民生活に欠かせない分野の優先供給を図ること、医療機関や介護、福祉事業所の経営を守る診療報酬や介護報酬等の臨時改定や公的補助を行うこと、物資不足と価格の高騰で苦しむ建設業や製造業を始めとする中小企業に倒産を起こさせないための特別融資制度の創設、雇用調整助成金の拡充で雇用を守ることなどであります。これらの抜本的な対策を迅速に行うことこそ、政府の責任です。
ところが、本補正予算案は、中東情勢等対応といいながら予備費を積み上げただけで、電気・ガス料金支援のほかには具体的な対策は全くなく、国民生活を応援するものではありません。しかも、巨額の予備費は、国会審議を経ずに政府の判断だけで自由に使おうとするものであり、憲法の財政民主主義を踏みにじるものにほかなりません。
また、物価高対策として多くの国民が求め、高市首相自身が公約した消費税減税を実現するための具体的な議論を避けていることも重大です。食料品に限らず、あらゆる物価が高騰しています。消費者の負担軽減のため、速やかに一律消費税五%への減税を実行するべきです。
最後に、日本経済と国民生活に重大な事態を引き起こしている根本原因であるイラン戦争を一日も早く終わらせることです。政府が対米追随をやめ、国際法違反の無法な戦争を終わらせる外交を行うことを求めます。
以上、反対討論を終わります。(拍手)