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国会会議録

“命は金次第”でいいのか②OTC類似薬(対政府質疑) 健康保険法改定案 辰巳議員が批判/衆院厚労委

2026年04月24日

日本共産党の辰巳孝太郎議員は24日、衆院厚生労働委員会で、健康保険法改定案を巡り、高額療養費やOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の負担増を撤回するよう高市早苗首相らに迫りました。

 

辰巳氏は、高市首相が自民党総裁選時のアンケートで高額療養費負担上限を引き上げるべきではないとしながら、首相就任後に引き上げを強行するのはなぜかと質問。「制度の持続可能性のためにも見直しは必要」と答弁した高市氏に「高額療養費は医療費全体の6・8%にすぎない。『命の沙汰も金次第』でいいのか」と批判しました。

 

辰巳氏は、高市氏が7日の参院予算委で「今年8月からの実施が患者の意向に沿う」と述べた答弁の撤回を要求。高市氏は「答弁はあくまで年間上限に対するもの。これまで関係者と丁寧な議論を行ってきた」などと強弁しました。

 

辰巳氏は、OTC類似薬以外への保険外し拡大について、「法文で『薬剤』と対象を限定しないのはなぜか」と質問。上野賢一郎厚労相は「現時点でOTC類似薬以外を追加することは想定していない」と答弁したの対し、辰巳氏は「法文上は対象の拡大が可能だということは否定できなかった。付則も答弁もなんの担保にならない」と批判しました。

 

辰巳氏は「医師が必要性を判断し処方された薬剤は、一部療養外保険にすべきではない」と追及。上野氏は「結果的にOTC類似薬が支給される場合には別途の負担を設定できる」と答弁しました。さらに、辰巳氏が「全額を負担させられることはないのか」とただすと「全額を『別途の負担』に設定することは可能だが、現時点では考えていない」などと全額負担の可能性を認めました。

 

辰巳氏は「混合診療の解禁ではないか。将来、国会を経ずに厚労省の中だけで広範な保険除外を決定することが可能となり、容認できない」と厳しく批判しました。

 

しんぶん赤旗 2026年4月25日

 

議事録を読む

 

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
四月の十五日に引き続いて、OTC類似薬の一部保険適用除外についてお伺いをいたします。
今改正案の一部保険外適用の療養は、法文上は薬剤費に限定されていない。大臣も、薬剤以外にも含まれ得るという私の指摘に対して、法律上は条文上限定していないのではないかという御指摘かと思いますが、規定ぶりとしてはそのように読めるかもしれませんと率直におっしゃいました。
一方で、大臣は、見直しの検討に当たっても、技術料とかその他のものではなく、医薬品について行うものと考えておりますと答弁をされております。
そこで確認をするんですけれども、であるならば、対象となる療養を、薬剤という用語を用いて、この一部保険適用外療養の対象を薬剤に限定しなかったのはなぜなのか、これを伺いたいと思います。
○上野国務大臣 一部保険外療養につきましては、代替性が特に高い薬剤を用いた療養、そしてその他の療養として厚生労働大臣が定めるものという規定ぶりとしております。
代替性が特に高い薬剤を用いた療養につきましては、今回見直しの対象として考えておりますOTC医薬品と成分、投与経路が同一で、最大用量が異ならない七十七成分が該当します。
また、与党の政調会長間合意また大臣折衝事項において、施行状況等について政府が把握、分析をした上で、令和九年度以降にその対象範囲を拡大をしていくことなどとされておりますので、今後対象となるOTC医薬品の範囲に見直しが必要となった場合は、条文上、その他の療養として追加をするといったことを想定した規定ぶりとしているところであります。
いずれにいたしましても、先般来申し上げておりますとおり、現時点において、一部保険外療養としてOTC類似薬以外を追加をすることは想定をしておりません。
○辰巳委員 やはり法文上は、OTC類似薬以外にも可能なものであると。念頭にあるのはOTC類似薬あるいはそれの拡大なんだというだけの政治的な話であって、法文上はそうしてしまっているわけですね。
やはり、薬剤に限定するというのであれば、そしてそれ以外を対象にしないんだというのであれば、これは法律できちっと限定ができたはずなんですよ。法律で規定されている用語ですから、薬剤というのは。それを用いて限定をしなかったというのは、今後、法律を変えずに厚生労働省の中だけで薬剤以外にも広げ得るという、改めてとんでもない法案だなということを確認できたんじゃないかなというふうに思います。
同時に、大臣は、本法案の附則におきまして、今回、一部保険外療養として行うOTC類似薬の保険給付の見直しに関する検討規定を設けておりますと。この当該検討規定におきましては、勘案することとされている事項についてはOTC類似薬に関する各種状況とされておりますので、今後のOTC類似薬の保険給付の見直しの検討に当たっても、技術料とかそのほかのものではなくて、医薬品について行うものと考えておりますと答弁をして、附則の規定を持ち出して、OTC類似薬以外は考えていないという話をされたと思うんですね。
そこまでOTC類似薬だけなんだというのであれば、結局は、なおさら、なおさらですよ、法文上なぜ限定しなかったのかということが疑問になってくるわけなんですよね。
ですから、結局、この問題は、大本の法文が薬剤以外への拡大を可能となっている以上、大臣の答弁もあるいは附則も、何の担保にはならないということをはっきり申し上げたいというふうに思います。
そして、これが拡大をされていくということになりますと、あるいはOTC類似薬もそうですけれども、いわゆる混合診療、これの話にもなってくるわけなんですね。この混合診療について確認をしたいと思います。
二〇〇六年の厚生労働大臣、規制改革大臣間の合意は、保険診療と保険外診療の併用は、保険導入を前提とした評価療養、患者の選択による選択療養に限って、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保するという国民皆保険制度の理念、これを明確にしたものなんですね。
この合意には、続いてこうあるんです。保険診療と保険外診療との併用に関する具体的要望については、今後新たに生じるものについても、おおむね全てに対応することができる、こうあるんですよ。
しかし、今回の一部保険外療養は、評価療養と選択療養の枠組みとは別に、有用性、安全性が証明され、医師が必要だと判断した医療を一部保険除外とするものなんですよね。
大臣、これは、大臣合意でも確認された、将来にわたって必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保するという国民皆保険制度の理念を堅持するものになるんでしょうか。医療の必要性を医師が判断して処方された保険適用された薬剤は、一部保険外療養、これにしてはならないと思うんですけれども、いかがですか。
○上野国務大臣 国民に必要な医療を保障するという公的医療保険制度の役割を踏まえますと、今後も、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保する、そうすることが原則であると考えております。
今般の見直しにおきましては、一部保険外療養の定義においても、適正な医療の提供を確保する旨を明記をしております。その上で、具体的には、本制度で求める別途の負担は、薬剤は引き続き保険給付としつつ、必要な受診を確保した上で、結果的に対象となるOTC類似薬が支給される場合に求めるものであります。
このため、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保するという国民皆保険制度の理念とは矛盾しないと考えています。
○辰巳委員 まあこれ、せやけど、二〇〇六年の大臣合意をほごにするものだと思いますよ。
大臣、ちょっと更問いさせてもらいますけれども、今回の法文上、これからOTC類似薬が拡大されていく、あるいは一部保険外適用についても、今回は四分の一なんですけれども、これだって、二分の一あるいは全額保険外適用だってあり得るわけですよね。それを考えているわけでしょう。
今の大臣の答弁、適切な医療がという話であれば、少なくとも医師が必要だと判断して処方される薬剤については、全て保険外適用、全部ですね、十分の十、これは絶対あり得ないということになると思いますけれども、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 全額給付対象外は可能なのかという御質問かと思いますが、法制上は療養に要する費用のうち一部を保険給付の対象としないとされているため、療養の一部を構成する薬剤費について、その全額を別途の負担として設定することも可能かと言われれば可能ではありますが、別途の負担の設定に当たっては、患者の状況や負担能力に配慮をする必要がありますので、現時点で別途の負担を薬剤の全額とするということは考えていません。
○辰巳委員 つまり、可能だけれども、現時点では考えておられないということですよね。
これはえらいことですよ。方向的には、OTC類似薬が、保険適用除外が、対象、今回は七十七成分、一千百品目だけれども、これはどんどん拡大されていくだろう。そして、今回は四分の一だけの保険適用除外で負担は増えるけれども、これから二分の一あるいは全額、今は考えていないというけれども、これは可能だ、そういう答弁だったと思うんですね。
とするならば、二〇〇六年の厚生労働大臣、規制改革大臣間の合意というのは、もう完全にほごにされると言わなければならないと思うんですね。それこそ本当の混合診療の解禁ではないか。これを本当に認めていいのか。
全ては、今回の六十三条、ここに帰結するんですよ。OTC類似薬の一部保険適用除外という、メディアも含めていろいろ議論されていますけれども、もちろんそれはされる、対象も拡大され得る、あるいは一部負担も全額の負担になり得るような話です。
同時に、この六十三条の規定ぶりでは、政策的には今はやらないけれども、政策的にやろうとすれば、法文を変えずに、OTC類似薬以外の、つまり、診断、入院、措置含めて、保険適用除外に厚生労働省の中だけで国会の議論を経ずにし得るという条文になっているわけで、これは到底やはり容認できないですよね。
OTC類似薬で、大臣は、アトピー性皮膚炎、これは除外するとおっしゃいましたけれども、せやけど、季節性の花粉症、これは対象にしていく、そういうやり取りを記者会見でされていたと思うんですけれども、これだって、今もう国民的な疾患ですよ、花粉症というのは。
私もそうですけれども、多くの方がそうかもしれませんけれども、私の身近な方でも、季節性というけれども、一年間のうちに八か月、花粉症で苦しんでいる方がいますよ。そういう人が今回負担増になる。一・五倍ぐらいになるというわけですよね。しかも、それが全部の保険適用除外になってしまったら、これは更に薬剤の負担は増えてしまうということになってしまいます。
絶対にこういう法案は許せないということを改めて言っておきたいというふうに思います。将来、保険料軽減を理由として、診療や薬剤など広範な療養の保険適用除外を可能とする、そういう法改正であり、認められないということを言っておきたいというふうに思います。
以上をもちまして、私の質問といたします。