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国会会議録

兵庫知事「放置」は違法/公益通報否定 辰巳氏が批判/衆院厚労委

2026年07月15日

日本共産党の辰巳孝太郎議員は15日の衆院厚生労働委員会で、兵庫県の斎藤元彦知事の公益通報者保護法違反問題を追及しました。

 

この問題を巡っては、第三者調査委員会が知事のパワハラを認定。自死に追い込まれた元幹部職員による告発文書は外部への公益通報に当たり、知事が主導した通報者の探索を同法違反と断じていますが、知事はいまだ認めていません。

 

辰巳氏は、県議会で知事が「真実相当性が確認できず、公益通報ではない」と答弁したことに戦慄(せんりつ)したと述べ「知事の姿勢には誠実さも真実もなく、亡くなった方への冒涜(ぼうとく)だ」と強く非難。消費者庁に通報者探索の禁止について確認しました。

 

消費者庁の飯田健太政策立案総括審議官は、法の指針で「やむを得ない場合」を除き、通報者探索を防止する措置を取ると規定しており、探索が行われた場合は、懲戒処分を含む適切な対応を取るよう事業者に求めていると答弁しました。

 

辰巳氏は、第三者調査委報告書は知事の行為を「やむを得ない場合」に当たらないとしており、知事が「報告書以外の理由を示さない限り、探索行為は違法行為だ」と強調しました。

 

12月施行の改正公益通報者保護法で設けられる「通報妨害」の禁止には、不利益な取り扱いの示唆も含まれると指摘。「違法状態の放置も、不利益取り扱いの示唆に該当するのでは」とただしました。

 

飯田審議官は個別事案ごとの判断になるとしつつ、否定はしませんでした。辰巳氏は改正法施行時点で「知事が今のような態度を取り続けると法違反に当たる」と指摘し、法令順守の徹底を求めました。

 

しんぶん赤旗 2026年7月20日

 

議事録を読む

速記録PDF

 

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
この数年、国政、地方政治における政治と金の問題は、有権者の政治への信頼を大きく損ねてまいりました。今、福岡県議会で起こっていることに関連して確認をしておきたいと思います。
福岡県議会議長就任時に一千万円の支払いを同僚議員に求められたとして、現職の議員が暴露をいたしました。副議長は五百万円とも言われております。同様の告発者が次々に出てきており、これらが事実であれば、収賄罪にも問われかねません。政治活動に関する政治家同士の寄附も原則禁止をされています。
さて、今回告発に至った吉松県議の直前に議長を務めていたのが栗原厚生労働政務官であり、議長を二〇一九年五月から一年務めておられます。内閣の政治姿勢にも関わる問題なので、確認をいたします。
栗原政務官は、議長就任の際、同僚議員から求められ、あるいは自発的に、金銭の支払いを行ったことがありますでしょうか。また、そのような慣例があることを認識されておられましたでしょうか。
○栗原大臣政務官 お答えいたします。
お尋ねについては、今後、福岡県議会において調査が行われるとのことを認識しております。
私自身といたしましては、お尋ねのようなことは一切ございませんし、何も存じ上げておりません。
○辰巳委員 今、県議会で調査というお話があったんですけれども、萩生田自民党幹事長代行は、七日、福岡県連でしっかり事実関係を確認することが第一とおっしゃっています。栗原政務官は、福岡県連の常任顧問を務めておられます。福岡県連でもしっかり調査、確認をするということでよろしいですね。
○栗原大臣政務官 今のお尋ねについては、私も聞いておりませんので、コメントは差し控えたいと思います。
○辰巳委員 常任顧問を福岡県連でされておりますので、これは是非する必要があると思いますので、幹事長代行もおっしゃっておりますから、県連の常任顧問ですから、是非していただきたいと思います。いかがですか。
○栗原大臣政務官 それは県連として考えられることであると考えておりますので、私からのコメントは差し控えます。
○辰巳委員 ですから、あなたも県連の一人、常任顧問ですからね、これは是非していただきたいと思います。しっかり調査するとなぜ言えないのか、非常に疑問ですね。これは、就任パーティーで元が取れるというような発言も出てきておりますので、収支報告がどうなっているのかということも今後注目をしていきたいというふうに思います。
さて、今日は、兵庫県の齋藤元彦知事の公益通報者保護法違反についても確認をしていきたいと思います。
昨年三月、知事のパワハラや公益通報者保護法違反について、百条委員会の調査報告に続いて、文書問題に関する第三者調査委員会による調査報告書が公表されました。知事のパワハラを十六件中十件で認定、さらに、告発文書が外部の公益通報に当たり、側近らが文書の作成者を捜した行為は公益通報者保護法違反だと断罪をいたしました。
ここで、厚生労働大臣に確認をしたいと思います。
パワーハラスメント対策が雇用主の義務ともなっている昨今、大臣も、厚労省の組織のトップとして、あらゆるハラスメントをなくす、そういう御姿勢、お考えでよろしいでしょうか。
○上野国務大臣 我が国では、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメント等について、事業主に対し、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講じることを義務づけており、本年十月からは、新たにカスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントについても措置義務の対象となります。国家公務員に関しても、人事院規則において、同様の措置を講ずることが求められております。
厚労省においても、職場全体でハラスメントの防止に取り組むため、相談窓口の設置や相談員の配置、研修の充実などを図り、ハラスメントのない職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
○辰巳委員 ハラスメントのない職場づくりは、トップとして当然だと思います。
ところが、兵庫県に戻りますけれども、齋藤知事は、驚愕の態度に出ております。元局長の告発をいまだに公益通報とは認めておりません。本年六月、齋藤知事は県議会において、次のように答弁をいたしました。
文書問題に関する対応につきましては、私自身が文書に書かれた当事者として、事実と異なる記載があること、また個人名や企業名も多数含まれており、放置しておくと多方面に著しく不利益を及ぼす内容であると認識したがため、幹部職員に対してしっかり調査、対応するように指示をいたしました。このように、県の正当な利益、信用などが不当に害されるおそれがあるほか、真実相当性が不明確な場合に作成者を特定して更なる事実関係の調査、確認を行うことや、文書内容が真実と信じるに足りる相当な理由があるかどうかを確認することは、法及び法の趣旨に照らして、法律上禁止されているとは考えておりません。そして、その調査によって真実相当性が確認できなかったことから、当該文書は公益通報者保護法上保護される三号通報ではないと考えております。
私は、この発言に触れた際、戦慄を覚えました。知事の政治姿勢や発言に、一かけらの誠実さも真実もなく、自死に追い込まれた幹部職員がいるという事実を直視するどころか、亡くなった方への冒涜がこの発言からは伝わってきます。
今日は消費者庁に来てもらっています。そもそも、通報者の探索は禁じられているということでよろしいですね。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
通報者探索でございますけれども、現行法に基づく法定指針というものがございます。この中において、やむを得ない場合について、公益通報者保護法第十一条におきまして、事業者に対して、公益通報に応じて適切に対応するための必要な体制の整備を求めております。
その具体的な措置を定める法定指針におきまして、事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要性の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐための措置を取るというふうに規定しているところでございます。
その上で、同じくその指針におきまして、事業者に対しまして、範囲外の共有や通報者の探索が行われた場合に、当該行為を行った労働者及び役員等に対して、行為態様、被害の程度、その他情状等の諸般の事情を考慮して、懲戒処分その他適切な措置を取るよう求めているところでございます。
○辰巳委員 原則禁止されている。ただし、やむを得ない場合を除いてという言葉があるわけですね。
確認しますけれども、そのやむを得ない場合というのは、これは事業者が示す義務があるということですね。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
繰り返しでございますが、現行の法定指針におきましては、事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐための措置を取るというふうに規定されているところでございます。
事業者の方が、仮に、やむを得ない場合であるとして通報者の探索を行う場合には、自らその適切性を判断する必要がありますけれども、この規定の趣旨といたしましては、その場合であっても事業者において慎重な判断がなされるよう、事業者が遵守すべき措置として定めたものでございます。
○辰巳委員 そもそも、第三者調査報告書は、通報者を探索したこの知事の行為については、保護法第十一条四項及び指針第四の二の趣旨に反するものであり、通報者探索禁止の例外として指針第四の二(二)ロが規定するやむを得ない場合に当たると言うことはできず、違法であるとの判断を下しているんですね。
知事は、県民の血税で自ら設置した第三者委員会の調査結果をも完全に無視しているわけですよ。真実相当性云々も、種々の告発対象において、当該第三者の調査報告書で認められているんですね。ですから、本来であれば、知事が第一義的に、やむを得ない場合は何なのかということを、第三者調査委員会報告書以外のものを示さない限り、この探索行為というのは禁止やと、説明ができていないということになるわけですよ。
昨年、公益通報者保護法が改正をされまして、本年十二月一日に施行されます。改正では、第十一条の二で、通報妨害の禁止が初めて法律に明記をされました。この通報妨害とは何なのでしょうか。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の通報妨害の禁止でございますけれども、令和七年改正により、第十一条の二で新設されたものでございます。事業者は、正当な理由がなく、公益通報をしない旨の合意をすることを求めること、公益通報をした場合に不利益な取扱いをすることを告げることその他の行為によって、公益通報を妨げてはならないと規定されております。
具体的には、公益通報者保護制度QアンドA等において、社内の不正を発見した労働者に対し、事業者が、不正を隠蔽するために、公益通報をしないように誓約書を書かせる行為、公益通報をした場合には不利益な取扱いをする旨を事業者が告げる又は示唆する行為などが通報妨害の例として記載されているところでございます。
○辰巳委員 自ら設置した第三者委員会の調査報告書を一顧だにせずに、自ら正当化し、居直り、告発対象となった自らが関わった法令違反の調査に依拠して、真実相当性がないので公益通報ですらないと強弁して、違法状態を続けているのが今の兵庫県知事であります。
公益通報者保護法は、公益通報したことで不利益が被らないようにする法律であり、法や指針に即した運用が実施され、通報者が保護されることが重要なものであります。
今、十二月一日の施行の法改定では通報妨害が盛り込まれたという答弁がありました。そして、その中には、示唆することも駄目なんだ、不利益を被ることを示唆することも駄目なんだということがありました。
法令遵守をしないことや違法状態を放置することも、公益通報をした場合に不利益な取扱いをすることを示唆することに該当するんじゃないでしょうか。いかがですか。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
何が、改正法における通報妨害の例である、公益通報した場合に不利益な取扱いをすることを示唆することに該当するかということにつきましては、これは個別の事案に応じまして総合的に判断されるものと考えております。
このため、委員御指摘の、法令を遵守しないことや違法状態を放置していることがこの示唆に該当するか否かということにつきましても、個別の案件ごとの様々な事情、例えば、具体的な行為の態様ですとか、あるいは当事者の認識等を勘案して、最終的には司法の場で判断がなされるというものでございますので、予断を持ってお答えすることは困難であることは御理解いただきたいと思います。
○辰巳委員 今の答弁、否定をしなかった。つまり、誓約書を書かせる、絶対通報するなよという誓約書を書かせる直接的な通報妨害、それは当然当たるわけです。だけれども、示唆やほのめかす、不利益があるぞと示唆したりほのめかすということも法違反に当たるということははっきりした。
今、兵庫県、考えてください。第三者委員会の報告書をも守らない、違法状態を続けているような兵庫県内で、知事のこれ以上の、パワハラを含めた、あるいは様々な刑法を含めた不正を公益通報できますか。できないじゃないですか。
○大串委員長 既に時間が過ぎておりますので、終わってください。
○辰巳委員 否定されなかった。
私は、十二月一日の時点で知事が今のような態度を取り続けると、これは法違反に当たるということもきちっと言えるんじゃないかなというふうに思っておりますので。いいですか、思いますので、私の訴え、私の質問とさせていただきます。
以上です。