類似薬以外も保険外しか/健康保険法改定案 辰巳氏が撤回要求/衆院厚労委
2026年04月15日
日本共産党の辰巳孝太郎議員は15日の衆院厚生労働委員会で、健康保険法改定案に盛りこまれたOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の保険外しによる患者負担増を巡り、保険適用除外の範囲がOTC類似薬以外の薬や医療行為にまで広がる危険性を明らかにし、負担増の撤回を求めました。
辰巳氏は、昨年末の財務相と厚労相の「大臣合意」には「OTC医薬品の対応する症状の適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品の相当部分にまで対象範囲を拡大することを目指す」と明記されており、「OTC類似薬以外の薬の負担増も検討すると読める」と追及。厚労省の間隆一郎保険局長は、検討対象はOTC類似薬だとしつつも「OTC類似薬の範囲をどう考えるのかという問題に帰結する」と答弁。辰巳氏は「考え方によってはOTC類似薬以外の薬も保険外しの対象になる」と批判しました。
辰巳氏は、さらに重大なのは「療養そのものの保険外しの危険があることだ」と指摘。改定案では「OTC類似薬を用いた療養」の「費用のうち一部を保険給付対象としない」と明記しており、「OTC類似薬だけでなく、診療そのものの一部が保険適用外になるのか」と追及しました。
間保険局長の「現時点でOTC類似薬以外を保険外療養として別途の負担を求めることは想定していない」との答弁に対し辰巳氏は、政策的には現時点で考えていないだけで、法文上は診察や処置、手術なども保険外しの対象に含まれると指摘。政府が軽度だとみなす疾患に対する保険外しができることになると警告。改定案に盛り込まれた「一部保険外療養」の仕組みからも、「対象や金額の拡大の歯止めがないことが明らかになった」と強調し、公的医療保険制度の根幹を破壊する改定案の撤回を求めました。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
今回の健康保険法改正案は、OTC類似薬の保険外しを行うために、一部保険外療養制度を設けるというものであります。政府は、医療保険で受診する患者と、OTC類似薬で対応している患者との公平性、現役世代を中心とする保険料負担上昇の抑制の観点から、この改定を行うものとしております。
改めて確認をしたいんですけれども、来年三月から実施される七十七成分、一千百品目の薬剤費の四分の一を保険外にすることによる財政効果、これをいま一度教えていただけますか。
○間政府参考人 お答えいたします。
今回のOTC類似薬の保険給付の見直しの基本的な考え方は、委員御案内のように、必要な受診を行った上で、結果としてOTC類似薬を支給される場合に別途の負担をいただくというものでございます。
今回、その結果として、委員御指摘の七十七成分、千百品目、今、これは機械的に一定の条件に当てはまるものを挙げているわけですが、これを行った場合に、医療費ベースでは約九百億円の減少、また、これにより生じる最終的な保険料への影響額については、加入している保険者によって異なるものの、加入者一人当たりの平均額を機械的に算出いたしますと、一年当たり約四百円の減少というふうに考えているところでございます。
○辰巳委員 年間四百円ということですから、月額三十円程度ということなんですよね。うまい棒二本分ぐらいの軽減にしかならないということだと思うんですよ。ただ、これらOTC類似薬が患者の負担増になることによる個々人の負担というのは、これは決して少なくないわけですね。
三月十二日の予算委員会でも私は取り上げましたけれども、今回負担増となる薬は七十七成分、アレグラ、リンデロン、ロキソニンなど花粉症とかアトピーなどの皮膚疾患の薬、鎮痛剤など臨床の現場で広く使われているものであります。御夫婦とお子さん三人が花粉症で苦しむ家族の場合、自己負担額というのはおよそこれまでの一・六倍ぐらいになるという試算をしております。この負担増によって、医療機関の受診を諦める方も出てくるだろうと。大幅な負担増というのは、そういった患者さんに何かを諦めること、今回の法改定というのはそれに通ずることになり、重大だと我々は思っております。
そこで、大臣に確認したいんですけれども、この実施に当たりましては、医療上必要な方への配慮を検討するなど、丁寧に進めてまいりたいという答弁も累次されていると思います。どういう人が配慮されるのか、お答えください。
○上野国務大臣 今回の見直しに当たりましては、引き続き必要な受診が確保されるように、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、子供や入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と認める方などについては、別途の負担を求めない等の配慮を検討しております。
具体の範囲につきましては、法案の御審議も踏まえ、今後、施行に向けて有識者の検討会で技術的な観点から議論をいただいた後、医療保険部会や中医協でも御議論をいただいて決定をし、お示しをすることと考えております。
○辰巳委員 大臣、何が除外されるのか、配慮されるのかということをはっきりおっしゃらないんですけれども、アトピー性皮膚炎は強烈なかゆみを伴う、慢性の皮膚疾患病ですね。状態を維持するために、今回保険外しの対象となったヒルドイドなどの保湿剤とか、あるいはかゆみを抑える抗ヒスタミン薬など、症状を抑えるためには長期にわたって使用するものであります。状態がよくなっても保湿剤というのは欠かせない、なければ症状は悪化につながる、そして、薬を塗って、服用していればいいわけでもない。皮膚科、小児科、専門医が症状を診て、薬を調整して、指導を継続することが不可欠な疾患だと思うんですね。まさに医療上配慮が必要な疾患だと思うんです。
十二月十九日の自民党と維新の会の政調会長の合意でも、実施に当たっては、子供、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と考えている方等に対する配慮を検討する、こう明記されたわけですね。
ですから、大臣、アトピーもそんな一か月、二か月でという話でもないわけですし、冒頭申し上げたような花粉症だって、年間、一年以上花粉症で苦しむ方だっておられるわけですよね。こういった年間を通じた診療の継続が必要な患者、疾患、具体的にはアトピー、これは除外されるということを言っていただいていいですか。
○上野国務大臣 医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と認める方などに対しては、引き続き必要な受診が確保されるように、新たな別途の負担を求めないなどの配慮を検討することとしています。
今委員から御指摘のありましたアトピー性皮膚炎の患者さんですが、こうした方であって、医師の診断や治療の下で、年間を通じて症状が持続し通院する必要があるような方は、別途の負担の対象外だと想定をしております。
配慮の範囲や運用につきましては、先ほど申しましたとおり、法案の御審議を踏まえ、今後、有識者の検討会等での検討を進めていきたいと考えています。
○辰巳委員 除外という答弁があったと思うんですね。アトピー性皮膚炎のように定期的に受診して薬を調整する必要がある、まさに医療上必要、医療の必要度の高い患者への負担押しつけというのは、やはり受診間隔が広くなったりしますので、これはきっちり除外をしてもらうということが必要だと思います。
今回の改悪というのは特に低所得者に負担が重くなりますから、影響が出るということは明らかですから、これを今回一つ一つ見ていきたいと思うんですね。
今回の改定は、負担増の始まりでしかないと私は思っております。先ほど紹介しました自民党と維新の会の合意文書では、来年の三月にこの改定、改悪ですけれども、実施した後に、来年四月以降には対象範囲の拡大や薬剤費四分の一の保険適用除外を更に拡大することを検討するということが明記をされております。また、五日後に行われた上野大臣と厚生労働省との折衝事項の結果にも同様の内容が合意をされております。
特許や再審査期間が終了してジェネリック医薬品が市販されている先発医薬品のことをいう長期収載品というのがあるわけですけれども、これも、選定療養費に関わる特別の負担が昨年度導入されましたけれども、その割合、これは四分の一が僅か一年八か月後、今年の六月には二分の一に引き上げられるということがもう決まっております。
このスケジュールを考えますと、OTC類似薬の保険外しが始まる七十七品目、来年三月の翌年には対象品目の拡大や負担割合の引上げが行われるという懸念は拭えないと思うんですよ。大臣、遅くとも次期報酬改定が実施される二〇二八年度から拡大が実施されるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○上野国務大臣 現在、法案を御審議いただいている状況でございますので、施行後の見直しの時期についてお答えをすることは困難です。
昨年末の自民党また日本維新の会の政調会長間合意におきまして、施行状況等について政府が把握、分析した上で与党に報告する枠組みを構築するなど、与党の関与の下、令和九年度以降にその対象範囲を拡大していく。あわせて、特別の料金をいただく薬剤費の割合の引上げについても検討する等とされておりますから、本法案の施行後、本合意を踏まえ、施行状況を把握した上で適切に対応していきたいと考えています。
○辰巳委員 大臣、自民党と維新の会の合意ではとおっしゃるんですけれども、大臣折衝事項の中にも同じ話は出ていますからね。出ていますので、これは本当に危険だと思っているんです。
それと、維新の会の部会では、今回の改定案の中に、四分の一を更に引き上げることを法案の中に明確に書き込むべきだという意見まで出ていたという報道がされているわけですよね。
じゃ、大臣、ちょっと角度を変えますけれども、対象品目の拡大や負担の割合、これは引上げをしないという選択肢もあるという理解でよろしいでしょうか。
○上野国務大臣 繰り返しになって恐縮ではございますが、私ども、先ほど申し上げましたとおり、この政調間合意に基づきまして、今後必要な対応が取られるというふうに考えております。
○辰巳委員 やらないとは言わないということですわね。いや、ひどい話なんですよね、これは。
ここで、改めて今回の文言の中身を確認したいと思うんですね。自民党と維新の会の政調間合意と大臣折衝の文書にある一文なんですけれども、これは通告はしていませんから、厚労省、答えていただきたいんですけれども、こういう文章がありますね。将来、OTC医薬品の対応する症状の適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品の相当部分にまで対象範囲を拡大することを目指し、上記の施行状況等について厚生労働省において把握、分析を行った上で、令和九年度以降にその対象範囲を拡大していく。あわせて、特別の料金の対象となる薬剤費の割合の引上げについても検討する。
保険外しはOTC類似薬にとどまらないと。つまり、OTC類似薬以外の医療用医薬品の負担増も含めて検討するというふうに読めるんですけれども、これはそういうことでよろしいですか、厚労省。
○間政府参考人 お答えいたします。
政治的な文書でございますので、それについてああだこうだと言うのは、論評するのは差し控えたいと思いますが、ただ、これまでの議論の経過で申し上げれば、OTC類似薬というよりも、特定の法的な定義が今あるわけではございませんので、いわゆるOTC類似薬に関してどう考えるかということでこのような文章がなされているというふうに思っています。
いずれにしましても、私どもは、この政調会長間合意にありますように、施行状況等について政府が把握、分析した上で与党に報告する枠組みを構築するなど、与党の関与の下、令和九年度以降にその対象範囲を拡大していく、あわせて、特別の料金をいただく薬剤費の割合の引上げについて検討するというふうにされておりますので、本法案の施行後、本合意も踏まえ、施行状況をしっかり把握した上で丁寧に対応していきたいというふうに思います。
○辰巳委員 局長、今の答弁はちょっと不足していますね。自民党と維新の会の政治的文書と言うんですけれども、同じ文章は大臣折衝事項の中に、厚労省が出した文書にも入っていますから、厚労省としての立場をきちっと述べていただく必要が私はあると思うんですね。
もう一回言いますよ。もう一回言いますよ、この中に書いてある。将来、OTC医薬品の対応する症状の適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品の相当部分にまで対象範囲を拡大することを目指す、こうありますね。これは、OTC類似薬以外の薬も含む、保険外しを拡大していくというふうに読めるんですよ。いかがですか。読めますよね。
○間政府参考人 私どもとしては、これは、検討の対象になっているのは、OTC類似薬の範囲でどう考えるかということだと考えております。
○辰巳委員 いや、そうは読めないですよ、局長。本当にその文章はそう書いているということですか、今私が読み上げたのは。そうは書いていないですよ。そうは書いていないですよ。
将来、OTC医薬品の対応する症状の適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品の相当部分。医療用医薬品の相当部分というのは、OTC類似薬から外れる、そうではない医薬品だって含まれますよね。
○間政府参考人 お答えします。
この議論の過程では、OTC類似薬をどう考えるのかというのが議論になりました。そのときに、OTC医薬品というのがあって、そこから見てスコープをどう考えるのかという議論もあるんじゃないか、こういった御議論が与党間でもなされたと考えております。
その意味で、今委員が御指摘になられた部分も、いわゆるOTC類似薬を、その範囲をどう考えるのかという問題に基本的には帰結するというふうに考えています。
○辰巳委員 つまり、考え方によっては私が言っているとおりの話になるということですよ。これはとんでもない話なんですよね。
つまり、近所のドラッグストアで売っているものを医療機関で処方してもらうには、これは公平性の観点から特別の負担をお願いしますといって今回の法改正はするわけなんですけれども、書かれてある話は、ドラッグストアにはないOTC類似薬以外の負担だって増やそうという話なんですよ。とんでもない中身ですよ、これ。
更に重大な問題がありますからね。例えば、療養そのものの保険外しの危険性があるということを私は指摘したいと思うんですね。
厚労省、健康保険法第六十三条は、給付がされる療養を定めて、その第二項において給付から除外される療養を定めております。今改定案では、除外される療養というのを六号で追加するということになるわけですね。今回の改定案、第六十三条第二項第六号を読み上げていただけますか。
○間政府参考人 御指摘の改正法案におけます健康保険法第六十三条第二項第六号には、こう書いてございます。「要指導医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第四条第五項第三号に規定する要指導医薬品をいう。)又は一般用医薬品(同項第四号に規定する一般用医薬品をいう。)との代替性が特に高い薬剤を用いた療養その他の適正な医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑みその要する費用のうち一部を保険給付の対象としないものとする療養として厚生労働大臣が定めるもの(以下「一部保険外療養」という。)」と規定されております。
○辰巳委員 要指導医薬品又は一般用医薬品との代替性が特に高い薬剤、これはつまりOTC類似薬のことですけれども、今読み上げていただいたように、OTC類似薬を用いた療養の費用のうち一部を保険給付対象としないというふうにあるんですよ。
大臣、つまりこれは、OTC類似薬の保険適用除外、一部負担増というだけではなくて、そういうお薬を使った診療や治療そのものの一部が保険適用除外になるということじゃないですか。いかがですか。
○上野国務大臣 本法案全体を見ていただければ分かるんですが、本法案の附則におきましては、今回、一部保険外療養として行うOTC類似薬の保険給付の見直しに関する検討規定を設けております。この当該検討規定におきましては、勘案することとされている事項についてはOTC医薬品に関する各種状況とされておりますので、今後のOTC類似薬の保険給付の見直しの検討に当たっても、技術料とかその他のものではなくて、医薬品について行うものと考えております。
○辰巳委員 大臣、もう一回聞きますけれども、政策的には今回の法改正はそうなんだという多分趣旨だと思うんです。だけれども、法解釈としては私が申し上げたような話はできますよね。絶対できないという話ですか。法解釈としても法文上は可能だということではないんですか。政策的にはやらない。いかがですか。
○上野国務大臣 法律上は条文上限定をしていないのではないかという御指摘かと思いますが、規定ぶりとしてはそのように読めるかもしれませんが、実際には、先ほど申し上げましたとおり、OTC類似薬についての検討規定を設けていることからも、対象としてはOTC類似薬の見直しだということであります。
○辰巳委員 要するに、できないじゃないんですよ。法文上はできるようになっているんです。ただ、今はやりませんよと。やろうと思えばいつでもできますよという条文になっているということです。法律では穴を空けたということですよ。あとは国会決議不要の告示で負担増のメニューを入れていくということなんですよね。これは、この法文はえらいことですよ。
改定案には、続けて、その他の医療というのも保険給付の対象としないというふうになっていますね、先ほど読み上げていただいたものですけれども。その他の医療というのは、では何なのかと。健康保険法第六十三条第一項から五にある、診察、処置、手術、在宅療養看護、入院看護などがその他医療に含まれるという理解でよろしいでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。
まず、先ほど委員が御指摘になられた要指導医薬品や一般用医薬品との代替性が特に高い薬剤という部分ですけれども、これは、今回その対象医薬品として考えてあります七十七成分、約千百品目、つまり、成分や投与経路が同一で、そして一日の最大用量が異ならないというものを指しております。
先ほどから御指摘もありますし、私どもも答弁しておりますように、この範囲につきましては、与党の政調会長間合意の中で、拡大を検討していくということで検討することになっておりますので、その部分については、今委員が御指摘になられたような、その他の医療のその他部分のところで読んでいくということを考えているものでございます。
○辰巳委員 質問に答えてください。質問に答えていないです、質問に。
○間政府参考人 その他の医療というのは何を考えているのかという御指摘でありましたので、今後その対象が拡大するかもしれない、それを検討するという範囲になっている、その他、今回対象になっていないOTC類似薬のことを想定しております。
○辰巳委員 OTC類似薬だけに限るという理解でよろしいでしょうか。
○間政府参考人 現時点で、OTC類似薬以外について、一部保険外療養として別途の負担を求めることは想定しておりません。
○辰巳委員 現時点でなんですよね、現時点でなんですよ。法文上は口を開けて待っているんですよ。政策的には現時点では考えていない、それだけの話じゃないですか。
だから、これはOTC類似薬だけじゃないですよ。拡大され得るのは、OTC類似薬を使っていない療養、あるいはOTC類似薬とは全く一切関係のない診察や処置や手術、在宅療養、法文上はできるようなものになるということなんですよ。こういう指定方法が可能とすると、例えば風邪、上気道炎を対象とする医療を一部保険外療養として指定をして、その薬剤費や診療の一部を保険給付から外すということも可能になりますよね。政府が軽度だと考える広範な疾患に対する保険免責ができることになっちゃいますよ。えらいことですよ、これは。
今回導入される一部負担の療養は、広範囲な薬剤や技術が、保険料負担の軽減を理由に、対象や金額が際限なく広がるのではないかという懸念が表明されてきましたけれども、これは実際上の歯止めがないということがこの質問で明らかになったと思います。
そして、これら全てが、大臣の決定で、事実上国会の関与なく進められることが可能となるわけですね。経済的な理由による受診抑制や、軽度のうちの受診を避けることによる重度化も懸念されます。
これは、安心医療の提供のため、診療、検査、投薬、処置を一体で運用してきた日本の公的医療保険制度の根幹を破壊するもの、掘り崩すものだと言わなければならないと思います。こんな大改革は絶対にやったらあかんと私は言っておきたいと思います。(発言する者あり)今は考えていないということですよ。やじで、考えていないと。今は、現時点ではなんです。法文上はできるようになるので、それが問題なんです。それを議論するのが国会じゃないですか。ここを詰めずして、どこを詰めるんですか。(発言する者あり)今は考え……
○大串委員長 不規則発言に答えないようにしてください。
○辰巳委員 現時点では考えていないということを厚生労働省は繰り返しているわけですよ。
次に行きたいと思います。
アメリカとイスラエルによるイランの攻撃で医療器材の供給について滞りが出ていることを、私は予算委員会でも指摘をしました。その上で、医療機関の経営悪化対策というのが必要だということも予算委員会で求めてまいりました。
大臣、医療用グローブとか透析用のという話で厚生労働省はいろいろ動いておられたというふうに思いますけれども、やはり価格そのものが上がっているわけですよね。公定価格でやっている医療機関ですから、やはり医療機関への支援というものを改めて求めたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 まず、令和七年度補正予算における医療・介護等支援パッケージの中で物価高騰に対する支援を措置するとともに、診療報酬改定におきましても必要な措置を講じております。これをしっかりとお届けすることが大事だと考えております。
中東情勢に関することでありますが、現時点におきまして直ちに供給が滞る、そうした事態に陥っているものではなく、また、今後の状況等も不明でありますので、必要な支援策を具体的に検討できる段階ではございません。
したがいまして、予断を持って判断するのは難しいわけではございますが、先ほども申し上げましたように、補正予算等の支援をしっかりと届け、また足下の状況などについても注視をしていくことが必要かと考えています。
○辰巳委員 影響は医療機関だけではないですね。今、潤滑油とかシンナーとか、いろいろな業種で出ております。
今日はちょっと経産省にも来ていただいているんですけれども、申し訳ない、ちょっと時間がないので、厚労大臣にもうそのまま行きたいんですけれどもね。
実は、関西の大手企業で、ちょっと名前は伏せますけれども、従業員が千人を超える企業で休業要請というのが、四百人規模の休業要請ということが出ております。非常に、だから、シンナーが入ってこないということで休業要請なんですけれども、一定の補償はされるということなんですが、やはり今回の事態は、東日本大震災とかリーマン・ショックとか、あるいはコロナとか、もうそれ以上だというふうに言われているわけですね。
雇調金制度、雇用調整助成金、これはコロナのときには十分の十ということで拡大をして、特例でやりましたけれども、やはり、社会保険料の負担軽減、一年間の猶予ということも事業者に対してもやりました。この二つ、社会保険料の納付猶予と雇調金制度、これの拡充を是非厚労省として検討していただきたいんですね。いかがでしょうか。
○大串委員長 上野厚労大臣、簡潔にお願いします。
○上野国務大臣 はい。
様々な特例対応をコロナのときにやりましたけれども、必ずしも今般の状況と同一に論じられるものではないと現段階では考えております。
社会保険料の納付猶予につきましても、今も、現時点でも様々な猶予措置がありますので、そうしたことを活用いただけるように周知徹底を図っていきたいと考えております。
また、雇調金に関しましては、中東情勢に係る雇用への影響、これは適切に把握する必要があろうかと思いますし、事業主から様々な相談があった場合には労働局あるいはハローワークにおいて丁寧な相談対応を行うなど、必要に応じて、その際には雇用調整助成金の活用も促してまいりたいと考えています。
○辰巳委員 以上です。ありがとうございました。