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国会会議録

単身の学生 減免拡大検討/受信料 辰巳氏にNHK会長/衆院総務委

2025年11月27日

日本共産党の辰巳孝太郎議員は27日の衆院総務委員会で、NHKが今月設置した「受信料特別対策センター」についてただしました。NHKの稲葉延雄会長は、1人暮らしの学生の受信料免除要件を拡大する考えを示しました。

 

NHKは、専門の弁護士や営業職員を配置した同センターによって、受信料の未払い世帯や事業所に対して支払い督促による民事裁判手続きを強化。今年度下半期だけで昨年1年間の10倍を超える規模まで拡大する方針です。

 

辰巳氏は、受信料を払えていないのは「国民生活の悪化が原因となっている」と指摘し、受信料の全額免除の対象となっている世帯の枠を広げるべきだと要求。特に、親元と離れて1人暮らしをしている学生の「年収130万円以下という基準を引き上げるべきではないか」と迫りました。

 

稲葉会長は「消費者物価が上がっている中で、学生の受信料免除の条件が130万円のままで放置しているのはおかしい。大事な論点だ」とのべ、基準の緩和へ検討する考えを示しました。辰巳氏は「ぜひ拡大していただきたい」と重ねて要望しました。

 

同委員会では、2020年度から23年度までのNHK決算について賛成多数で承認されました。日本共産党は同時期のNHKの、かんぽ不正報道をめぐる経営委員会の対応は問題だとして反対しました。

 

(しんぶん赤旗 2025年11月28日)

 

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○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
私は前回、十一月二十日の所信質疑で、大臣の昨年の総選挙期間中の労務費の支払いにおいて、何もしていないのに支払われたという問題や、他人によって書かれた領収書の存在、選挙運動を行った同日に労務費が支払われるという公職選挙法違反が強く疑われる問題を指摘いたしました。
しかし、問題はそれだけではなかったということが本日発売の週刊文春に書かれております。
二〇二一年の総選挙でも同様のことが行われていたのではないかという報道なんですね。二〇二一年の総選挙の労務費の支払いの領収書の一つに、何と、この領収書の宛名に河村建夫と書かれたものがあるわけなんです。日付は十月十八日で、これは公示日の前日なんですね。これは河村さんが政界を引退される引退記者会見を行った日の日付で領収書が書かれている。住所も河村建夫さん、元官房長官本人のものなんですね。私、手元にまさにその領収書があるわけなんですけれども、これを見ますと、職業、無職と書いてあるんですね。労務内容、ハガキ筆耕と書いてあるんですよ。
大臣、二〇二一年の総選挙で、大臣は元官房長官の河村建夫さんにはがき書きをやってもらったんですか。
○林国務大臣 御通告はいただいておりませんでしたが、今御指摘のあった報道について、四年前の労務費について報じられているということは承知をしております。まずは報道の内容についてよく見させていただきたいと思っております。
○辰巳委員 大臣、前回の質問、やり取りもあったわけなんですけれども、精査する、精査するということなんですけれども、いつまでも精査というのは私は許されないというふうに思うんですね。
今後、あしたでしょうかね、補正予算の閣議決定ということが行われて、この総務委員会でも地方財政に関わる法案審議ということが予定をされているわけです。公選法を所管する大臣への今回重大な疑惑であって、この問題について、まさに補正予算の審議の前に一切の説明がないまま審議するというのはあり得ないというふうに私は思います。
大臣、もう一度答弁をいただきたいんですけれども、補正予算の国会提出までには、まさにそれは精査が終わって、これを報告していただけるということでよろしいでしょうか。
○林国務大臣 これまでも申し上げているとおりでございますが、現在、事務所において確認作業を進めているところでございます。正確に事実関係を把握するためには一定の時間を要する、また、今、委員からも、四年前の労務費についての御指摘もあったところでございます。
現時点で確たることを申し上げることは難しいとは考えておりますが、結果がまとまり次第、説明をしてまいりたいと思っております。
○辰巳委員 これは報道されてかなりたっていますからね。これは私は許されないことだというふうに思いますよ。これは必ず、必ず、補正予算の審議の前に報告をしていただきたいというふうに思います。
さて、NHKの会長選挙、選任について聞いていきたいと思います。
来年一月の二十四日に、稲葉会長の任期が満了となります。放送法は「会長は、経営委員会が任命する。」と定めており、経営委員会は七月に、次期会長の任命に向けて指名部会を設置しております。
九月三十日、NHK経営委員会の事務局は、市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会から公開質問状を受け、それに対して次のように回答をしております。経営委員会が会長を任命する際の手続については、委員会として外部からの会長候補者の推薦を受け付けることなく、会長候補者を推薦することができるのは経営委員会委員のみとしております。会長の選任に当たっては、特定の個人や団体の意見に左右されることなく、委員一人一人が自らの考えに基づいて議論に参画することを通じて、経営委員会として、自律的、主体的に判断を行うものです。
直近六人のNHK会長は、アサヒビール、JR東海、三井物産、三菱商事、みずほフィナンシャルグループ、日銀、外部出身者となっております。NHKの説明とは違って、時の政権やその関係者、政治家などから会長候補者への打診や説得、根回しが行われてきたという報道や指摘が繰り返されております。
そこで、稲葉会長に聞きたいと思うんです。
会長は、二〇二三年一月二十五日に会長に就任をされております。次期会長を決定したとされる第九回指名部会、二〇二二年十二月五日の翌日の読売新聞では、「NHK次期会長 稲葉氏 首相が就任説得」の見出しで、政府高官によると、これは当時岸田首相ですけれども、首相は水面下で稲葉氏に接触して口説き落とし云々と報じられております。
大事なことなので聞きたいと思うんですね。稲葉会長、水面下で接触を受けて口説き落とされた、これは事実でしょうか。
○稲葉参考人 御指摘のような事実はございません。
○辰巳委員 事実はないと。ということは、読売新聞の誤報ということでよろしいでしょうか。訂正を求めた事実はありますか。
○稲葉参考人 その種の報道に対して、抗議とか訂正とか、そういう対応を求めるというようなことはしておりませんし、考えてございませんが、今みたいなお問合せがあれば、御指摘のような事実はありませんと常に申し上げております。
○辰巳委員 いや、常に申し上げているのは分かっているんです。そう聞かれれば確かにそう言ってきたんです。
ところが、そのたびに、会長選挙がやられるたびに、政府関係者が次期会長に接触して云々という話は毎回のように出てきているわけですよ。事実はないと常套句のように言うのではなくて、そんなことがないんだったら、これは会長選挙に関わる話ですからね、会長選挙に関わる話で、そんな事実でないことを報道されるというのは、NHKの会長選に、まさに関わることですよ。本来であれば事実の訂正を求めるべきですよ、本当にやられていないんだったらね。
では、続けて聞きますけれども、三年前に稲葉会長が会長候補として指名部会から推薦されるに至った経緯、これをちょっと説明していただけませんか。
○古賀参考人 三年前、私は経営委員でもございませんので。だから、現実、その場におりませんので、ここで確たることを申し上げるというのはちょっと差し控えさせていただきますけれども、私は、真摯にやった、そう信じております。
○辰巳委員 古賀さんに聞いたつもりではなかったんですね。
稲葉会長、指名委員会から指名された。突然電話がかかってきたんですか。いろいろな接触は指名委員会からはあったということでよろしいですか。
○稲葉参考人 何かばたばたとやったので記憶が詳しくない面もあるかもしれないんですけれども、たしか経営委員長の森下さんからお電話がありまして、おまえは候補の一人になっていると。ついては、翌日でしたか、NHK、多分これは指名部会に来て、委員からの質問等に答えてくれ、そういうふうに言われたというのは覚えてございます。
○辰巳委員 分かりました。
古賀委員長に聞きたいと思います。
経営委員長は、委員会として外部からの会長候補者の推薦を受け付けないと。特定の個人や団体の意見に左右されることなく、委員一人一人が自らの考えに基づいて議論に参画するんだ、こう言うわけなんですが、経営委員会としての自主的、主体的な判断を保障するためにも、どういう人物が候補になっていて、もし特定の個人や団体からの推薦があるのであれば、その推薦の内容や働きかけの経緯など、その詳細を経営委員会として事前に公開すること、私はこれが必要なんちゃうかなというふうに思うんですね。
つまり、時の政権やその関係者、政治家の働きかけがあっても、それが隠されて、あるいは暗黙のうちに追認している、こういう批判がされるわけです。報道だっていろいろ出るわけだから。そういうことを、批判を受けないためにも、働きかけがあったんだったら、それは経営委員会として事前に公表する、こういう運用を、是非改善してほしいんですよ。いかがですか。
○古賀参考人 私、考えますに、会長の選任のプロセス、これはきちっとやはり真正面から見詰めてやる、そういうものだと思います。したがって、経営委員会になぜ負託されているか。やはり経営委員の自主的な判断、これを前面に出せよということが法の趣旨だと思います。
委員御指摘のように、途中でいろいろあります。政権とよく言われますけれども、政権があるのかどうかは私は知りませんが、そうじゃなくても、市民団体から、いろいろなところから、これがいいぞ、あれがいいぞというのはあります。それを途中でディスクローズしたらいいんじゃないかという御指摘でありますが、私は必ずしもそうは思いません。というのは、そういうプロセスを示せば、必ずそのプロセスに乗って、それを阻害しようとする、そういう人たちの便法にもなります。
したがって、ここはやはり、会長を任命するというのは経営委員会の最大の責務だと思いますから、これはやはり、そういう途中経過の云々よりは、私が大事なのは、やはり、どうしてこういう人選が行われたか、これをきちっとお示しすることだと思いますし、途中でそういう余分な動作があれば、それはそれできちっとディスクローズする、そういうことは考えますけれども、必ずしも委員の御指摘どおり、はい、さようでございますねと言うつもりはございません。
ただ、とにかく、一般国民から見て分かりやすい、そうだなと納得できる要素をもっと出していかないといけない、かように考えております。
○辰巳委員 委員長が今おっしゃられたように、非常に大事なプロセスなんですよ。要するに、指名部会でどういう経過で選任されたのかということが全く今の運用では分からない、分からないんですよ。そんな中で、政権幹部などから、政権側からいろいろな接触があるということが会長選挙のたびに出されるわけじゃないですか。それは一般の人が物を言うとかじゃないんですよ。
結局、今の指名部会の在り方、会長選任の在り方そのものが政権側の働きかけを黙認しているということにつながっているわけですから、それの改善が必要じゃありませんかということを言っているわけですよ。
会長の方から、全否定されなかったですよね、今、運用の改善については。もっと分かりやすい選任の仕方という話を恐らくちょっと触れられたと思いますので、これは是非検討していただきたいですよ。
それと、古賀さん、来期、稲葉会長が退任されて、そろそろ新しいという話になるわけですけれども、今のところ政権側からの働きかけ、いかがですか。何かありますか。
○古賀参考人 委員、お言葉ではございますが、私はこれは懸命にやっています。懸命にやって、全部終わったところでは、その経過について一定のディスクローズをするつもりです。
最後のお答えの、現時点はあるか。全くございません。
○辰巳委員 では、これからあった場合にちゃんとディスクローズしていただけるということですね。約束してください、委員長。
○古賀参考人 今後の過程は極力私は明らかにしていきたい、こう思っております。政権、政権と、政権ばかりおっしゃいますが、世の中にはたくさんの方がいらっしゃいますから、いろいろな意見が寄せられます。その全てについてディスクローズするかどうか。
ただ、大きなプロセスの中で影響を受けるような事象については、やはり一定のディスクローズをすべきだろう、このように考えております。
○辰巳委員 政権と一般市民とちょっと一緒にするのはあれかなとは思いますけれども、是非お願いしたいと思います。
NHK ONEについて聞きます。この十月にNHK番組のインターネット配信が、NHKプラスからNHK ONEに移行しました。今までのインターネット配信を見ていた人にとっては大きな変化を感じなかったかもしれません。
二〇二四年の放送法改正で、これまでの任意業務だった放送番組のインターネット同時配信業務等を、放送番組の同時配信、放送番組の見逃し配信、番組関連情報の配信を必須業務に追加をしたわけでございます。
そのため、これまで行っていた、放送を補完して、その理解を深めるためにインターネットで配信がされていた理解増進情報というのを廃止されまして、番組情報と密接な関係を有するものであって、放送番組の編集上必要な資料によるものに限定する番組関連情報に再整理するとされました。
我が党は、法改正によってネットコンテンツの縮小が起こり、設けられる競争評価委員会においては、民業圧迫と大臣が判断をすれば是正勧告や命令までできるなど、外からの介入が可能になるということなどの問題点を指摘して、反対をしました。そして、我が党の懸念は的中したわけです。
NHK ONEスタートを受けて、限定された番組関連情報になったわけですが、これまで見ることができていたミャンマー特集、被害者の声を取り上げて大きな反響もあった「性暴力を考える」、また、ロシアがSNS等を通じて日本国内の世論を形成し、選挙に介入しようとする試みを記事にした特集、ロシア情報戦などのコンテンツが閲覧できなくなっております。今日、資料にもつけましたけれども、ネットコンテンツの次々閉鎖、視聴者置き去りの声が上がっていることが紹介されております。
何でこんなことが起こっているんでしょうか。いかがですか。
○山名参考人 お答えいたします。
必須業務化に伴いまして、NHKはインターネットサービスの見直しというものを行いました。九月までは、放送法、NHKインターネット活用業務実施基準に基づいて運用をしてまいりましたけれども、十月一日からは、放送法、NHK番組関連情報配信業務規程、NHK任意的配信業務実施基準など、新しいルールに基づいての運用となっています。
九月まで理解増進情報として提供していたものに関しましては、放送番組の内容と密接な関連を有する内容の情報であって、当該放送番組の編集上必要な資料により構成されるなど、新しいルールに適合したものに限って番組関連情報として提供しております。
必須業務化に合わせまして、こうした新しいルールへの適合性、それと、正確な情報を持続的に提供できる体制、こういった面などの観点から、過去に掲載しているものも含め、NHKのインターネットサービスを再構成したということでございます。新しい掲載ルールの中でNHKとしての編集判断をした上で、一部のサイトに関しましては公開を終了したということでございます。
○辰巳委員 私は思うんですけれども、やはり、削られたコンテンツというのは、価値があったからこそ、削らんといて、削らないでという声が上がっているんだと思うんですよね。現場の記者や職員が、やはり国民に届けたい、届けなければならない情報やコンテンツをせっかく作ったのに、今回、削られたわけですよ。私は、NHKのジャーナリズムそのものがやはり問われている事態にあるんじゃないかというふうに思うんです。
会長、ちょっと聞きたい。この理解増進情報を廃止して番組関連情報となったことについて、視聴者あるいはNHK内部の記者や職員らの思いをどう受け止めて、NHKはどのように改善しようとしているのか、お聞かせいただきたい。
○稲葉参考人 大変重大な論点を提示されているというふうに思っております。
情報であれドキュメンタリーであれ、そのコンテンツの中身というのは、結構いろいろな要素があります。視聴者によっては、ある一定の要素について非常に高く評価するということで番組を評価するということがあります。だけれども、番組は、ある一つの要素だけでできているのではなくて、いろいろな要素からできている総合的な作品であります。
今回、これまで出してきたものを再構築する、見直しする、新しいルールの下でインターネットとしてコンテンツをもう一回送り出す、こういう作業をしたわけですけれども、その際、割と大事な要素としては、これまでやっていた番組配信の中で、これは例示ですけれども、例えば、周りのネット配信に影響されるような形で、あたかもアテンションが得られるだろうというような編集の作為なんかがあったような例もございました。全てとは言いません。全てとは思いませんが、そういうこれまでネットで流した要素の中に、いわばネット社会でこれは問題だと言われているようなアテンションを、引きずられるような中身、それをキャッチするような中身になっているようなそういうコンテンツが、NHKが今後正しい情報を出し続ける、そういうコンテンツの考え方に合わないという問題であります。
もちろん、いろいろな、新しいルールの下でどうネットコンテンツを作って出していくかというのがありまして、それに合わせるように再構築しているんですけれども、一つには、いわゆるネット社会で横行しているまずい側面が余り出てこないような、よりNHK的な正しい情報が供給されるというふうな見地から再構築をしたということであります。
それで、残念ながら、前のコンテンツについて、ここは評価していたのにと思うような視聴者あるいはそれを作った職員、いると思いますけれども、ここはもう総合判断ということで、今後は、そういったいい内容の面をちゃんと取り込みながら、しかし余りネットに毒されないような、そういうネットコンテンツをNHKとしては出していきたいという課題だと認識してございます。
○辰巳委員 分かったような分からぬようななんですけれども、失礼。いいコンテンツだったから評価されていたと思うんです。それはやはりNHKでなければ、NHKの蓄積、取材力でなければできなかったコンテンツだったということだと思うんですよ。それがみすみす削除されたということです。それを惜しんでいるわけですよね。
ですから、今回、理解増進情報ではなくて番組関連情報に整理されるということですから、惜しまれている、「性暴力について考える」とかミャンマーの問題とか、番組でもう一回やってくださいよ。番組でやったらまた戻るじゃないですか。是非やっていただきたいと思います。これは是非要求しておきたいと思いますね。
4K問題、聞きたいと思います。
民放キー局がBS4K放送から撤退を検討という報道が続いているんですけれども、ちょっと時間がなくなってきましたので飛ばしていきますけれども、やはり皆さん実感されているとおり、そんなに広がっていない。総務省がぶち上げたけれども、民放各局は赤字続きだということになっていると思うんですよね。総務省に、やはりこれは総括が必要やと思います。
今回、総務省の皆さんがいろいろワーキンググループということでやられていますけれども、その中でもこんな記述もあるわけですよ。衛星放送ワーキンググループ第二次取りまとめ(案)というやつですけれども、現行の2Kアップコンバート番組の比率の高さや、それらの2K放送とのサイマル放送中心の編成といった運用により、視聴者の4Kに対するニーズを十分に喚起できず、スポンサーから広告媒体としての評価を得られていない、関係事業者においては、このことを事実として重く受け止め、放送業界として次の展開を戦略的に検討していくべき状況にあると。
つまり、これは放送事業者の責任のみを指摘しているかのようにも取れる内容になっているわけですよね。でも、そうじゃないと思うんですよ。やはり総務省が旗を振ってきたわけです。
民放の元幹部、朝日新聞の取材に対して、総務省が地デジの成功体験から4Kテレビ普及ありきで突き進んだことに対して、民放はやりたいなんて言っていない、全部総務省ですよと言っていますよね。この民放の声をどう受け止めるのか。BS4K放送は番組制作にかかる高額な放送コストが生じることから、実質、民放キー局が撤退すればNHKだけということになる。このことについてどう考えているか、総務省、お聞かせいただけますか。
○豊嶋政府参考人 お尋ねのBS4K放送につきましては、二〇一八年から実用放送が始まったものでございます。立ち上げに当たりましては、総務省としても、放送事業者などによる4Kコンテンツの制作支援あるいは視聴者の普及啓発に取り組んでまいったところでございます。
ただ、一方で、総務省としては、民放キー局がBS4K放送から撤退するということは聞いておりませんけれども、一般に、放送サービスを開始した後は、各放送事業者における自主的な努力によって、優れた放送を実施し、収益を上げていくことが期待されているところでございます。
しかしながら、一部の民間放送事業者におきましては、BS4K放送について、BS2K放送と比較すると番組の制作費用が増えることや、BS2K放送と同一の番組が多いため広告収入が伸びないことなどの理由により、厳しい事業環境にある旨、衛星放送に関する総務省の有識者会議において指摘されているというふうに承知をしております。
総務省としましては、今後、この有識者会議の取りまとめを踏まえまして、引き続き4Kコンテンツの流通の促進に適切に取り組んでまいりたいと考えております。
○辰巳委員 やはり真摯な総括、反省が必要だと思いますよ。このことは言っておきたいと思います。
未収民事訴訟問題について、最後に取り上げたいと思います。
NHKは、受信料特別対策センターなるものを立ち上げまして、支払い督促を強化する、民事訴訟を何と去年の十倍を超える規模まで拡大をして、来年度は更に申立て数を増やしていくんだということで、督促の数ありきということが示されております。
しかし、そもそもやはり国民生活の悪化が未収の原因になっている、そういう理由もあると思うんですよね。そういう認識が私は必要だと思うんです。
私は、やはり求めたいのは、今、そういう国民に対して、例えば免除基準、これを広げていくということが大事だと思うんですよね。非課税基準というのは免除にならないんですよ。これは是非含めていただきたいのと、もう一点、免除基準になる対象に親と別居している学生さんというのがあって、その学生さんの条件は、年収が百三十万円以下というのがあるんですよね。これはいろいろ基準があると思うんですけれども、今、いわゆる年収の壁というのがどんどん引き上がってきていますやんか。だから、別居している学生さんに対しても百三十万以下じゃなくて、これはやはり引き上げていくということが大事だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○稲葉参考人 いろいろなお話を同時にされてございます。
未払いの数字の動きでございます。
委員御指摘のように、そのときの現在の経済社会情勢を映じた、言ってみれば、循環的な要素の中の一局面なのか、あるいは、そもそも受信料制度に対して、構造的に受信料が払われなくなっているという構造要因。構造要因なのか循環要因なのか、少ない数字を分析して今やっているんですけれども、やはり若干そういった要素がないとは必ずしも言い切れませんが、だからとして、どういう要素が支配的なのかということは、やはり必ずしも判然としないというふうに思います。判然としない中で、取りあえず支払い率の向上を図るという趣旨の検討を進めていくというのが現状でございます。
それから、受信料の免除対象に例えば非課税世帯を加えてはどうかとか、あるいは、収入の百三十万円以下の何か引き上げといったようなことがどうあるべきかなというふうにお尋ねでございます。
学生免除の要件で百三十万円云々ですけれども、これは例の百三万円の壁の議論と同じで、全体で消費者物価が少しずつ上がっていくという状況の下で、それを放置していくというのはやはりちょっとそれはおかしいというような感じはあります。(辰巳委員「上げる」と呼ぶ)ええ。ですから、そういうのに見合って、いろいろ変更を考えるということは大事な論点ではないかと思いますけれども、これは税制の方でもそういう御議論をしていますので、そんなのもよく観察しながらやっていくべきではないかなというふうに思います。
それから、非課税世帯を何か設けたらどうかということですけれども、これは非課税世帯を免除対象とすると、今度は免除対象にならない人の負担が大きく増えるということがありまして、こいつはなかなか悩ましいという問題があります。
要するに、ほかの皆様の負担によって成り立つというような制度でありますと、限定的に運用せざるを得ないのかなと。この点については、ちょっと慎重に検討を要するべきだというふうに考えてございます。
○佐藤委員長 申合せの時間が経過しておりますので。
○辰巳委員 是非、拡大をしていただきたいというふうに思います。
以上です。

 


〈反対討論〉
○辰巳委員 私は、日本共産党を代表して、二〇二〇年度、二一年度、二二年度及び二三年度の各年度のNHK決算の承諾について、反対の討論を行います。
NHK決算については、予算の執行状況とともに、視聴者・国民の理解と信頼に支えられる公共放送としての経営姿勢が、放送法にのっとり、権力からの独立、表現の自由の確保という基本姿勢を貫くものであるかについての評価が求められます。
今回承諾の対象となる二〇二〇年度から二〇二三年度は、かんぽ不正報道問題をめぐり、NHKと経営委員会の対応、姿勢が根本から問われた時期です。
二〇一八年四月二十四日の「クローズアップ現代+」は、日本郵政のかんぽ不正販売により被害が広がっている深刻な実態を明らかにし、視聴者・国民の知る権利に応え、公共放送としての役割を果たすものでした。ところが、NHK執行部は、日本郵政からの抗議を受け入れ、予定していた第二弾の番組放送を取りやめました。
さらに、経営委員会は、日本郵政の要求に屈して、ガバナンスを口実に、当時の上田良一NHK会長を厳重注意としたのです。経営委員会の行為は、放送番組は何人からも干渉されないとする放送法第三条を踏みにじり、公共放送たるNHKの自主自律を脅かすものでした。
しかも、経営委員会は、放送法に背を向けて、厳重注意を行った際の議事録を国民から隠す姿勢を取り続けました。議事録の公開は、NHKと経営委員会を訴える視聴者・市民グループによる裁判の地裁判決で録音データの提出を命じる言い渡しが行われ、経営委員会が公表について決定を行うという経緯をたどったものであります。
我が党は、二〇二〇年度から二三年度のNHK予算の承認に反対をしました。決算はその執行と一体であり、二〇二〇年度から二〇二三年度までの各決算の承諾について反対とするものです。
最後に、NHK執行部、経営委員会が放送の自主自律を遵守し、国民の信頼を回復できるかどうかについては、なお厳しく問われていることを申し上げて、討論といたします。
以上です。