イスラエル製兵器買うな/ガザで実証売り文句 辰巳氏が批判/衆院経産委
2025年06月04日
日本共産党の辰巳孝太郎議員は4日の衆院経済産業委員会で、イスラエルがパレスチナ自治区・ガザに対して行っている大虐殺をやめさせるために日本政府として態度で示さなければならないと迫りました。
ガザ南部ラファで米国主導の「ガザ人道財団」が運営する食料配給所で、食料を求め集まったパレスチナ住民をイスラエル軍が連日銃撃する事件が発生。1日に31人、2日に3人、3日に27人が殺害されたと報じられています。
辰巳氏は、国際法・国際人道法が一切守られていない行為だと指摘。外務省の今西靖治参事官は、「軍事作戦の正当化について国際法の観点からイスラエル政府により説得的な説明がされているとは言えない」と答弁しました。
続けて辰巳氏は、日・イスラエル経済連携協定(EPA)締結に向けた協議を行うべきでないと求めたのに対し武藤容治経産相は、「ガザの状況は遺憾。適切に対応する」と答弁。辰巳氏は「(協議の継続は)ないということだ」と指摘しました。
また、防衛省が購入を検討しているイスラエルのエルビット社製の小型無人攻撃機(攻撃型ドローン)は4月にガザで避難民テントへの爆撃に使用されたと報道され、さらに同社が「戦闘で実証された正確な攻撃能力」とアピールしていると指摘。「ガザの子どもたちが焼き殺されていることで(性能が)実証され、それを売り文句にしている」と批判し、イスラエル製の武器購入をやめるべきだと求めました。
本田太郎防衛副大臣が、「総合的に検討し適正な取得に努める」と強弁したことに辰巳氏は、殺戮(さつりく)兵器を日本が購入すれば世界に誤ったメッセージを発信すると警告。全世界の国民が平和に生存する権利をうたう日本国憲法前文に反して「われわれが恐怖と欠乏を広げることに加担していいはずがない」と強調しました。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎です。
今日は、イスラエルがガザに対して行っているジェノサイドについて、そして、日本とイスラエルとの経済協力、イスラエル製の武器の購入の是非について聞きたいと思います。
ガザでの死者は五万四千人を超え、そのうち子供は一万五千人を超えたとされています。国連安保理ではパレスチナの国連大使が、今年三月の停戦合意の崩壊以降だけでガザ地区で千三百人以上の子供が殺されたと訴えました。民間人や、病院、学校など民間施設を攻撃の対象にしてはならない、意図的に飢餓に陥れてはならない、戦争においても守らなければならない国際人道法を次々じゅうりんしているのがイスラエルです。
今、極めて深刻な事態となっているのが食料供給の問題であります。
イスラエルは、十一週間にわたって支援物資の封鎖を行いました。ガザで四百か所に設けられていた国連の食料配給拠点、これは封鎖されて、アメリカとイスラエルが支援をして、GHF、ガザ人道財団といいますけれども、ここが設けた配給所はたった四か所で、そのうちの三か所は南部にあります。動いているのは二か所だとされております。イスラエル軍は、ガザ住民を南部に移動させてハマスの戦闘員を掃討する作戦を展開する方針だともされております。国連を含む団体が、支援を武器化しているとして、この団体、財団に協力を拒否をしております。
WFP、世界食糧計画は、七万人以上のガザの子供たちが深刻な栄養失調に直面していると発表をいたしました。
その配給所をイスラエルはこの度攻撃をし、少なくとも三十一人が死亡し、二百人以上が負傷したとも報道されております。UNRWAのラザリーニ事務局長は、死のわなと化している、ガザは国際人道法の墓場となっていると訴えました。まさに、ガザは今、地獄と化しています。
五月十九日、英仏独のガザへの人道支援に関する共同声明、ここに日本も署名をいたしました。
外務省に確認します。
今イスラエルがパレスチナ・ガザでやっていることは、国際法、国際人道法など一切守られていない行為ではありませんか。
○今西政府参考人 お答えいたします。
ガザ情勢に関しまして、今般の軍事作戦の拡大により民間人を含む多くの死傷者が発生していることにつきましては、私どもとして甚だ遺憾に思っているところでございます。
ガザの再占領、それから軍事作戦の拡大によって既に深刻なガザの人道状況を一層悪化させることや、それから二国家解決の実現に逆行する動きには私どもとして反対でございます。イスラエルはこれらの問題について適切に行動することを、これまでも強く求めてきたところです。
具体的には、五月十三日、イスラエルとの外相会談において岩屋外務大臣からサアル外務大臣に対して、また、二十二日に船越外務次官がコーヘン駐日大使を召致した際にも、こうした日本の立場を強く直接申し入れております。とりわけ、民間人保護と人道支援の確保といった、国際人道法を含む国際法の遵守を強く働きかけてきております。
御指摘のあった五月二十日、我が国を含む二十七か国・機関の外相共同声明におきましては、イスラエルに対して、ガザへの人道支援の全面的な再開を直ちに許可すること、そして、国連及び人道支援機関が独立して中立的に活動できるようにすることを強く求めてきているところです。
その上で、御質問でございますけれども、イスラエルによる今般の軍事作戦の拡大に関して、ガザにおける深刻な人道状況にもかかわらず更なる軍事行動が正当化されるという点につきましては、必要性それから均衡性を満たさなければならないわけでございますけれども、国際法の観点から、イスラエル政府により説得的な説明がなされているとは言えないと考えております。
我が国としても、今後とも、関係国、機関と緊密に連携しつつ、イスラエルに対して国際法を遵守するよう一層強く求めてまいります。
○辰巳委員 今あったように、必要性、均衡性、これは事実上満たされていない。国際法の遵守を求める、これは国際法が遵守されていないということですから、本当に重大な事態だと言わなければなりません。
イギリスは、昨年九月に、イスラエルへの武器の輸出を停止いたしました。重大な国際法違反に使われるかもしれない明らかなリスクがあるためだとしています。イスラエル寄りと言われているドイツのメルツ首相も、なぜこのようなやり方で民間人を傷つけるのか分からない、ハマスのテロに対する戦いとして、もはや正当化できないと発言をしています。
今、ヨーロッパでは、余りにも残虐で非道なイスラエルの蛮行に対し、声を上げ始めているようにも見えます。余りにも遅いけれども、当然の流れだと思います。今、日本政府としても、言葉だけではなくて態度で示していかなければならないと私は考えます。
国連総会は、去年の九月に、イスラエルによる長年のパレスチナ占領政策を国際法違反だと断じた国際司法裁判所、ICJの勧告的意見を受け、イスラエルに占領政策の一年以内の終結を求め、加盟国には、イスラエルへの武器輸出、違法入植地からの輸入の禁止など、非軍事的措置、制裁の実施、これを呼びかける決議を採択をいたしました。日本もこの決議に賛成をしたということでよろしいですね。
○今西政府参考人 お答えいたします。
昨年九月十八日、国連総会は、国際司法裁判所、ICJが七月に発出したパレスチナ占領地に関する勧告的意見に関する決議を賛成多数で採択いたしました。
我が国としては、委員御指摘のとおり、この決議に関して賛成票を投じております。国際社会における法の支配に向けたICJの役割を支持する、こうした点も含めました総合的な判断として賛成票を投じました。
○辰巳委員 私は、中でも注目したいのは、イスラエルへの武器輸出、違法入植地からの輸入の禁止などの制裁の実施が呼びかけられたということなんですね。これは、イスラエルの不法なプレゼンスの維持に関与する経済貿易取引を差し控えることを求めたものであります。
イギリスは、この間、この事態を受けて、二十日に、イスラエルとの自由貿易協定、FTAの交渉を中断すると明らかにいたしました。パレスチナ自治区ガザへの攻撃をやめず、十分な支援物資の搬入を拒んでいるためとされております。EUも、イスラエルとの貿易協定の見直しを検討するということで合意されたと報道もされております。
武藤経産大臣に確認をしたいと思います。
今、日本とイスラエルの経済連携協定締結に向けた話合いは、二〇二〇年から始まりましたが、二〇二三年、イスラエルがガザに侵攻するまでに三回の協議、共同研究と言っていますけれども、これを行った後は開かれていないと聞いております。私は、今のような情勢の下で、イスラエルとの経済連携協定、これは結ぶべきではない、この協議もするべきではない、こう思いますけれども、いかがですか。
○武藤国務大臣 イスラエルとのEPAの関係でありますけれども、今議員おっしゃられたように、二〇二三年の九月の三回をもって最後として、それ以降は開催しておりません。
○辰巳委員 大臣、今のような状況で、四回目はないということをはっきり言っていただきたい。
○武藤国務大臣 これは、今、イスラエルの問題、今のガザの問題について、大変私自身も遺憾だと思っております。
この件につきましては、日・イスラエル二国間関係で総合的に勘案をしなきゃいけないところもありますが、適切に対応していきたいと思っています。
○辰巳委員 今、大臣から、今のイスラエルの状況を鑑みれば四回目はないという趣旨の答弁があったと思います。
私は、更に問われるのは防衛省だと思っているんですね。防衛省は、今年度の当初予算において、小型攻撃用ドローン三百十式の取得経費として三十二億円を計上しております。既に実証試験が行われ、その中には、イスラエル製のスカイストライカーなど、イスラエル製の四機のほか、オーストラリア製二機、スペイン製一機の計七機種が実証試験として契約がされております。今後、一般競争入札を経て選定をする方針とされております。
ガザの人たちを殺りくしている兵器を購入することは、私は、そういう会社の武器の再生産を底支えするものであり、当然その是非が問われてくるというふうに思います。
防衛省に確認します。
イスラエルの軍事会社エルビット・システムズが開発したこの小型ドローン、スカイストライカーは、今年の四月にガザの避難民テントへの爆撃に使われたものではないんでしょうか。
○本田副大臣 お答えいたします。
御指摘の報道につきましては承知をしているところでありますが、お尋ねの件につきましては、防衛省として確定的なお答えをすることが困難であるということを御理解いただきたいと思います。
○辰巳委員 日本政府として、そこまで言って、確定的に判断することは困難だけれども、報道されていることは知っている、こういうお話だったと思うんですね。
私は、このエルビット社のホームページの冒頭に出てくるスカイストライカーという攻撃型小型ドローンがいかに優れているかというホームページのPRビデオを確認しました。
まず最初に出てくるのが、バトル・プルーブン・プレシジョン・ストライク・ケーパビリティー、戦闘で実証された精緻な攻撃能力というアピールなんですね。まさにガザで子供たちが苦しみ、焼き殺されていることが実証されたものであるということであり、それを売り文句にしていると言わなければならない。こんな残酷なことは私はないと思います。
また、イスラエル国営のイスラエル・エアロスペース・インダストリーズも実証試験の対象となっております。イスラエル国営企業の兵器を購入して当該製造企業を支援すること自体が、イスラエルを直接支援すること、ひいてはガザで行われている国際法違反のジェノサイドに日本が加担をすることになる、国民の血税で購入する以上、国民にもその片棒を担がせることになると言わなければならないと思います。
防衛副大臣、このようなイスラエル製の武器の購入は私はするべきではないと思いますが、いかがですか。
○本田副大臣 お答えいたします。
防衛力整備計画におきましては、我が国への侵攻を阻止、排除するために、各種機能を効果的に保持したUAVを整備することとしております。
一般的に、防衛装備品の取得に当たっては、我が国の安全保障環境を踏まえつつ、性能、経費、維持整備などの様々な要素を勘案した上で、今後の我が国の防衛に必要な装備品を総合的に検討することとなります。
御指摘のUAVにつきましても、特定の国の装備品の取得を予断をすることはなく、総合的に検討を行った上で、我が国の防衛に必要な装備品を適正に取得できるよう努めていく、このような考えでございます。
○辰巳委員 いや、ひどい答弁だと思いますよ。ひどい答弁だと思いますよ。今イスラエルが犯していること、冒頭外務省からあったように、これは正当化できない行為をイスラエルはやっているわけなんですよ。それは性能を見て選びます、総合的に選びます、こんなことで本当にいいんでしょうか。
ガザで子供たちが殺されている兵器を日本が性能がいいといって購入すること、私はこれは本当に許されるのかというふうに思いますよ。今の答弁は誤ったメッセージを私は世界に発信することになると思いますよ。副大臣、本当にいいんですか。少なくとも、イスラエルの、ガザで使われているこういう兵器を製造している会社は、日本の防衛省は購入しない、様々な方策で入札から排除する、私はそういうことも検討していただきたいと思いますが、いかがですか、もう一度。
○本田副大臣 お答えいたします。
実証実験につきましては、これによって具体的な機種を選定するといった種類のものではありませんで、今後導入する機種に求める具体的な要求性能の検討等を行うために実施するものであり、実証実験で使用した機種が必ずしも取得する機種となるわけではございません。
引き続き、特定の国の装備品の取得を予断をすることなく、実証実験の結果も踏まえ、様々な要素を勘案して総合的に検討を行った上で、我が国の防衛に必要な装備品を適正に取得できるよう努めていく考えでございます。
○辰巳委員 絶対こういう国の企業の、ガザの子供たちを殺りくしているような、そういう企業の兵器は日本は購入するべきではないということも言っておきたいと思います。
私は、加担している日本企業の存在、これも問題だと思っています。
昨年二月に伊藤忠商事は、子会社を通じてエルビット・システムズと結んでいた協力関係の覚書を終了いたしました。国際司法裁判所、ICJがイスラエルに対し、ジェノサイド行為を防ぐ全ての手段を講じるよう命じたことなどを踏まえて決めたとしております。当然の措置だと思います。
しかし、この度の実証試験においては、イスラエルの軍需企業と契約を結んでいる日本の企業はほかにもあると聞いております。防衛省は把握しておられますでしょうか。
○本田副大臣 お答えいたします。
UAVの実証実験につきましては、多用途UAVにつきまして一機種、小型攻撃用UAVにつきまして四機種、攻撃用UAVにつきまして一機種、イスラエル製の機体の試験を行っております。
これらの契約相手方につきましては、多用途UAVが川崎重工業、小型攻撃用UAVが三社ございまして、海外物産、日本エヤークラフトサプライ及び住商エアロシステム、攻撃用UAVが日本エヤークラフトサプライとなっております。
○辰巳委員 私は、プライム市場に上場するような大手商社の子会社も含まれている、本当にゆゆしき問題だと思うんですね。
日本国憲法前文にある、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」としているはずの我々が、恐怖と欠乏を広げることに加担していいはずはないということも申し上げておきたいというふうに思います。
続いて、武器見本市についてお聞きをいたします。
五月二十一日から二十三日にかけて千葉の幕張メッセで開催をされました武器見本市から日本共産党だけを排除するということが起こりました。出展企業は三十か国以上から四百七十社、うちイスラエルからは約二十社参加をしているというふうに聞いております。
私は、ここに行きたいと思いまして、この運営会社に対してメールで、承認してくださいということで、様々な私のプロフィールを含めた資料というのを提出したんですね。五月の十九日に、この武器見本市、DSEI、運営会社ですけれども、ここから参加承認のメールが私に届いたんです。ところが、二日後の二十一日には不承認のメールが届いたんです。これは私だけではないんですね。地元の日本共産党の千葉県議や千葉市議も、あるいは私のスタッフも認められませんでした。ちなみに、他党、自民党さんは認められているんです。この経産委員会の中にも認められて行った人がおられると思うんですけれども。
経産大臣、経済産業省はこの武器見本市を後援していますから、こういう運営の在り方は問題ではありませんか。
○武藤国務大臣 DSEIジャパンの件でお問い合わせをいただきました。
経済産業省は、規程に基づき、当該イベントについて後援名義の使用を承認しているところです。民間イベントにおける入場登録などの個別の運営ですが、ここはイベントの主催者の責任で行われているものと承知をしているところであります。そのため、個々の運営に経済産業省が関与する立場にはありませんので、個別の事案については承知をしていないところです。
一般論において申し上げますと、後援名義を使用するイベントには一定の公益性が求められていることから、例えば特定のグループのみの参加を認めることや排除するといったことが仮にあれば、公益性の観点からはそぐわないと考えているところです。
○辰巳委員 まあ、この見本市はもう終わってしまいましたので、これは経産大臣、引き続き聞いていただきたいと思うんですけれども、この間、万博から我が党の機関紙の赤旗が排除された問題というのがあったじゃないですか。大体、問題があるところで日本共産党は排除されるんですよ。そういう問題を指摘をしていくからなんですよね。首相や防衛大臣がそろって参加をして日本を死の商人国家にしようとしている、だから、それを批判する共産党を排除する。
国際法をじゅうりんするイスラエルを支える、そういう武器の購入もやめるべきだということを申し上げて、私の質問といたします。
以上です。