子どもたちも苦しめる香害
2026年07月12日
「香害」という言葉をご存じでしょうか。「香害」とは、柔軟剤や合成洗剤、香水などに含まれる合成香料によって頭痛や吐き気などの健康被害が生じることです。人によっては「化学物質過敏症」をり患し、一般では問題にならないほどの微量の化学物質でも反応し、通勤、通学、買い物を含めた日常生活が困難になってしまう人もいます。6月19日の国会質問でこの問題を取り上げました。
かつては今ほど匂いのする柔軟剤はありませんでした。メーカーは「持続する香り」をウリにする商品も多数開発。これらはマイクロカプセルという目に見えない微細なプラスチックに香りを閉じ込め、熱や摩擦によって時間差でカプセルを破裂させることで香りの持続性を担保するのですが、香害被害者はマイクロカプセル使用の中止を求めています。
国もメーカーも柔軟剤などに含まれる化学物質と、化学物質過敏症発症との因果関係は未解明としています。しかし昨年報告された日本臨床環境医学会の環境過敏症分科会と、室内環境学会の同分科会が行った「こどもの『香害』および環境過敏症状に関する実態調査」では、小学校低学年は6・8%、高学年で11・2%が香りで体調不良に。そのうちおおよそ4人に1人が、「香りが原因で登園・登校を嫌がることがある」という驚きの調査結果が出ました。香害は子どもたちをも苦しめているのです。政府の不作為とメーカーの製造責任を引き続き問うて香害のない社会をつくる必要があります。
(大阪民主新報、2026年7月12日)