日本共産党 衆院比例 近畿ブロック たつみコータロー

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国会会議録

全国調査拒む規制委批判/中部電力不正巡り辰巳議員/衆院特別委

日本共産党の辰巳孝太郎議員は28日、衆院東日本大震災復興・原子力問題調査特別委員会で、中部電力による浜岡原発(静岡県)の基準地震動ねつ造問題について質問しました。辰巳氏は、外部通報がなければ不正を見抜けなかった原子力規制委員会の審査のあり方や姿勢が問われていると指摘し、全国の原発で同様の不正がないか調査するよう要求。規制委側は、データ不正を審査側が科学的に見抜くことは困難だと言いながら、不正が行われている蓋然(がいぜん)性が低いと強弁して調査を拒みました。辰巳氏は、過去の事業者の不正や福島第1原発事故の教訓をあげて「何のための規制当局か」と批判しました。

 

この問題をめぐっては、27日に開かれた規制委の会合で、耐震設計で想定する地震の揺れ(基準地震動)の元になったデータの改ざんを、中部電が委託先の解析会社に指示していたことが明らかになっています。辰巳氏は、ねつ造を一緒に行った解析業者を明らかにして他の原発の解析への関与がないか確認するよう求めました。

 

規制委の山中伸介委員長は、情報公開法の不開示情報に該当するとして解析業者を明かさず、他原発への関与も「承知していない」と回答。辰巳氏は「情報を出さない、調べなくていいというのはありえない。どうやって安全を確認するのか」と迫りました。

 

山中氏は「審査でデータの不正や安全文化の劣化を検出することが可能。他の事業者について不正の蓋然性はない」などとして、調査の必要はないと強弁。辰巳氏は「外部通報がなければ分からなかった話。こんな答弁をして恥ずかしくないのか」と厳しく批判しました。

 

辰巳氏は、不正防止のため、事業者まかせにせず、規制機関として独自にデータを解析する審査手法を導入するよう求めました。

 

南海トラフ地震の震源域にある浜岡原発3、4号機の基準地震動は、2023年に規制委から大筋で了承されていましたが、25年2月に規制委に外部から情報提供があり、中部電がデータを意図的に操作していたことが発覚。現在も調査が続いています。

 

しんぶん赤旗 2026年5月29日

 

議事録を読む

辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。

三月九日の予算委員会に続いて、浜岡原発の基準地震動捏造問題について質問をいたします。

中部電力に対し、原子力規制委員会は原子炉等規制法に基づき、経産省は電気事業法に基づき、それぞれ報告徴収命令を発出いたしました。

今日は規制委員会の委員長に来てもらっていますけれども、委員長、内容はどういうものでしたか。

山中政府特別補佐人 お答えをいたします。

委員お尋ねの中部電力が本年三月三十一日に提出いたしました報告書の内容でございますけれども、本事案に関して、中部電力がその時点で事実として認定、報告できる事項を報告したものでございます。

その中で、明らかになった主な事実は、検討用地震の断層モデルを用いた評価方法による二百二十五ケースについて、不正行為が行われたという範囲及びその具体的な内容の一部でございます。

辰巳委員 これは一部なんですね。

そもそも、これは、原子力規制委員会に外部から公益通報で情報が寄せられた。これは昨年の二月ですね。既に一年三か月経過をしているわけでございます。通報がなければ、分からないまま審査を終えていた。そういう意味では、中部電力はもちろんですけれども、規制委員会の審査の在り方と、そして姿勢が厳しく問われていると思うんです。

委員長、原子力規制委員会と事務局の原子力規制庁は、審査の過程でなぜこの中部電力の不正を見抜くことができなかったんでしょうか。

山中政府特別補佐人 お答えいたします。

中部電力の不正行為につきましては、操作されたデータが統計的な変動を含み得る手法で導出されたものでございます。数値データのみで異常を検知することは科学的、技術的に困難なものでございました。

一般的に、審査の中では、評価の方針、方法、条件、結果について確認をしておりますけれども、事業者においてデータそのものに対して不正行為が行われた場合には、審査する側がこれを科学的に見抜くことは困難であると考えています。

辰巳委員 いや、委員長、常々、規制委員会は、審査について、科学的、技術的観点から判断していると表明をしてきているわけですね。今おっしゃったように、不正を科学的に見抜くことは困難だという答弁は、私は、矛盾しているんじゃないか、規制委員会の存在意義は何なのかということだと思うんですね。

不正を科学的に見抜くことは困難といえば、これはもっともらしく聞こえるんですけれども、私は開き直りだと思うんですね。不正を働いた中部電力が責められるのは当然ですけれども、原子力規制委員会と事務局の規制庁の審査能力と審査方法が今問われていると私は思います。

審査は電力会社が作った資料を基に行いますが、この審査資料を作ったデータに遡ってチェックはしないということなんですよね。地震動評価の方針や解析の設定値や条件、パラメーターが適切かどうかは確認、ですよね、これは確認しているだけなんですよ、遡ってチェックしていない。

今回の不正事案を受けて、規制委員会は審査手法の改善を考えている、こういうことであります。

応用地震学が専門の纐纈一起東大名誉教授は、不正を見抜けない制度なのであれば、規制委員会自らが基準地震動を作成し、電力会社が作成したものと突き合わせるなど、仕組みの見直しを考えるべきだと提案をしております。

委員長、クロスチェックというそうなんですけれども、こういう手法を取り入れるべきではないですか。

山中政府特別補佐人 お答えいたします。

事業者から提供されるデータが恣意的に操作されたものであった場合は、たとえ審査側がそのデータを用いてクロスチェックを行ったとしても、今回のような不正行為を見抜くことは困難であるというふうに考えます。

今回不正行為があった設置変更許可申請書等については、本来、安全確保に一義的な責任を有する事業者が、適切な品質管理体制の下で、妥当性及び信頼性を確保したデータを用いて作成するべきものであり、クロスチェックは行う必要がないと考えています。

一般的に、クロスチェックはデータの整合性を確認するものでございます。今回用いられた統計的手法、つまり乱数を用いて評価するような方法では、評価結果に統計的な変動を含み得ます。クロスチェックという方法は、限りなく無力であるというふうに考えます。

ただし、不正が起きたことは事実でございます。不正の起きにくいような自然ハザードの審査プロセスの改善を現在検討しているところでございます。

並行いたしまして、昨日委員会で議論をいたしました、直接的にこのような不正を抑止する方法として、三つ提案をさせていただいております。一つは、統計的グリーン関数法の恣意的データ改ざんを抑制するようなガイドを作成する。申請書に不正があった場合に罰則を科す。トレーサビリティーを確実に要求する。こういった三点を昨日委員会で議論したところでございます。抜本的な審査プロセスの改善と並行して、この抑止策を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

辰巳委員 いや、まさに、規制委員会の存在意義は何なのかということだと思いますよ。

委員長、今三つ、改善策という話がありましたけれども、その三つをやれば不正がなくなる、不正を見抜くことができる、そういう認識なんでしょうか。いかがですか。

山中政府特別補佐人 昨日提案させていただきました三つの方策については、あくまでも中部電力が行ったような不正を抑止する方策であるというふうに考えております。

一方、これと並行して、自然ハザードの審査の抜本的な改善について検討してまいる所存でございます。

辰巳委員 あくまで抑止であって、不正を見抜くことができるということではないということですよね。とんでもない話だと思うんですね。こんな原発、動かしてええのかと思いますよ、審査でね。

中部電力からの、この三月末の報告書なんですけれども、基準地震策定に係る業務プロセスについての事実という表題で、基準地震動の策定フロー図を掲げております。今日の資料につけさせていただいております。二枚目ですね。

この地震動評価に、委託先による解析というのがあるんですよ。緑で囲んでいる部分なんですね。つまり、これは、中部電力側から業務委託仕様書、委託内容変更通知、打合せ、メール等による指示を出して、委託先からの技術連絡票、委託報告書の受領が調達管理プロセスであるということが示されているんですね。

昨日の二十七日、規制委員会の定例会合で、中部電力が、この委託業者に、一定の大きさを超える地震波を資料に記載しないように求めていたということが明らかになりました。つまり、不正は、中部電力がこの委託業者に指示をして行われたということが明らかになったということなんですね。

これ、委員長、この調達プロセスの解明が非常に重要になってくると思うんですよ。中部電力から委託を受け、この地震動評価の解析を行った会社はどこなのか。ぐるでやっていたということですからね。そして、これら地震動解析を行う会社はそんなに多くない、二桁いかないだろうと聞いております。この会社は、ほかの原発でもこれら解析業務に関わっているんじゃないですか。いかがですか。

山中政府特別補佐人 お答えいたします。

委員に御提示をしていただいた資料に示されております委託先というのは、御認識のとおり、地震動評価業務に関する委託先として私どもも認識しております。

中部電力の不正行為につきましては、現在、原子炉等規制法に基づきます報告徴収命令を通じて報告を求めますとともに、原子力規制検査において、事実確認等の確認を進めているところでございます。

御指摘の不正についてはその一部でございまして、委託会社が不正にどのように関与しているかは、現時点で全てが解明されたわけではございません。

このような状況において、委託会社名は、情報公開法に規定されている不開示情報に当たる、法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれのあるものに該当することから、お答えは差し控えさせていただきます。

また、地震動評価に係る解析を行っている委託会社については、規制基準への適合性を確認するために必要な情報ではないことから、事業者に対してはその情報を提供することは求めておりません。そのため、中部電力以外の事業者の地震動評価に係る解析を行っている委託会社については、私ども承知しておりません。

辰巳委員 いや、承知しておりませんで済むような話じゃまずないじゃないですか。だって、基準地震動の捏造を一緒にやっていたんですよ。一緒にやっていたんですよ。大問題なんですよ。捏造していたんですから。それが審査で分からなければ動いていたということですからね、浜岡原発は。そんな通り一遍の口実で情報を出さないというのはあり得ないと思いますよ。

そして、ほかの原発でやられていないとは言えませんでしたね。多くはないんですよ、こういう会社というのは。そう聞いています。ですから、浜岡原発以外の原発でも同じような解析をやっているという可能性がある、それを、そして否定をされなかった。それは別に、情報、調べなくていいんだと。これはあり得ないと思いますよ。これでどうやって安全を確認するんですか。あり得ないです。

委員長、中部電力の資料で、調達管理プロセス、これがあるんですが、これに示されている資料の当委員会への提出を求めたいと思います。お諮りください。

西銘委員長 後刻、理事会で協議いたします。

辰巳委員 捏造されたデータを使って策定した基準地震動を基に耐震設計した耐震偽装原発が、もし巨大地震に見舞われて事故を起こして、それによって放射性物質が拡散したらどうなるのか。東京電力福島第一原発事故を見れば、もう明白だと思うんですね。原発事故を引き起こす不正行為の実態を国会の場で明らかにし、同時に、原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守ることが原子力規制委員会の使命というのであれば、委託会社などの情報を明らかにするべきです。

委員長、最後に聞きます。浜岡原発を保有する中部電力以外にも、設置変更許可や事業変更許可を出した発電所や核燃料サイクル施設、その他審査中の発電所で、耐震設計の基準となるこの基準地震動策定に関し、不正はないと断言できますでしょうか。いかがですか。

山中政府特別補佐人 お答えいたします。

中部電力の不正事案は、審査の初期段階で不正が明らかになったということでございます。

我々の審査は、多層から成り、単一のデータ確認に依存せず、データや説明の不整合の抽出が可能であると考えています。また、我々の検査制度は、人やデータにアクセスでき、申告制度も組み込まれており、データの不正や安全文化の劣化を検出することが可能です。他の事業者に対しては、この網は有効に機能していると考えています。したがいまして、規制委員会としては、他の事業者について不正の蓋然性はないと考えております。

また、事業者自身からも、自主的にこのような不正がないとの報告がございました。他の事業者への一律なデータのバックチェックのような水平展開も行う必要がないというふうに考えております。

辰巳委員 委員長、自分で言っていて矛盾しているというのが分かりませんか。初期段階で明らかになったんだって、これは外部通報ですよ。公益通報でなければ分からなかったような話なんですよ。そんな答弁をして恥ずかしくないかなと私は思いますわ。

今回に限らずですよ。志賀原発の臨界事故隠し、美浜原発の燃料棒折損事故、敦賀原発での放射能漏れ、東京電力福一、福二、柏崎刈羽での検査の記録の改ざん、高浜原発でのMOX燃料データ改ざん、そして最悪の結果が東電の事故ですよ。枚挙にいとまがないじゃないですか。何でそこまでして電力会社を信用できますか。

規制委員会の存在意義は何なんですかと。原子炉が冷却機能を失えば炉心溶融事故が起きることを分かっていながら、私たちの先輩である吉井英勝当時の衆議院議員が何度も何度もこの国会で指摘をしながら、そんなことは起きないと規制当局は放置して、事業者任せにして、そして東京電力のあの事故が起こったんです。その教訓を生かす意思がないのなら、何のための規制当局かと私は言わなければならないというふうに思います。

以上です。