コータローの国会レポート ⑮凍り付いた委員会室(大阪民主新報から転載)

2014年3月31日  

 国土交通委員会室が凍り付いたのは、3月13日のリニア中央新幹線についての質問を終えた時でした。

 リニアはJR東海が全額「自己負担」で建設するため、国会での審議がほとんどされないままになっています。国交省はどこか「人ごと」なのです。審議会を設け、有識者などを集めて少し話し合った程度。結局、甘い需要予測で整備計画の決定となりました。

 東京―大阪開通の2045年には、15歳から64歳の人口は現在の7700万人から2400万人も減少しますが、この事は全く考慮せず需要は今の1・2倍になるとしています。仮にリニアが失敗し債務超過に陥っても、公共交通を担うJR東海はつぶせません。最終的には国の財政支出もあり得るのです。

 ずさんな需要予測もさることながら、南アルプス等を串刺しにするトンネルで、水枯れなど環境破壊は免れません。路線の多くがトンネルのため、残土が6539万立方㍍で東京ドーム51個分出てきますが、行き先が決まっているのはそのうち6%のみです。騒音、振動、日照、大気汚染、磁場・磁界、景観、動植物への影響など、これだけ問題の多いリニアが国会でほとんど審議されていない。というか、与野党は「税金投入して大阪まで早く通せ!」の大合唱です。

 「人口減少時代に備えると言っている大臣が、このリニア建設に関してはビジョンを持っていない。推進の立場の人も実際にどんな問題がおきるのか話を尽くし、調査を行うことを提案する」と最後に結びました。

 拍手もなく静まり返った委員会室でしたが、つい先日、「リニアを国費で!」と首相に迫っていたある野党議員が、「鋭い質問やったね」と声をかけてくれました。

(日本共産党参院議員 辰巳孝太郎 大阪民主新報にて隔週で掲載)