コータローの国会レポート㉗ 各地のダムを視察して(大阪民主新報から転載)

2014年9月14日  

 今年の夏は広島の土砂災害を始め、主に西日本で大雨による被害が続きました。亡くなった方々に心からの哀悼を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます。地域の復旧復興のために全力を尽くす決意です。

 先日、愛媛県へダムの調査に行きました。肱川(ひじがわ)の支流である河辺川という小さな川に「山鳥坂(やまとざか)ダム」が建設予定となっています。しかし集水面積は肱川流域の5%で、そもそも治水効果は期待できません。2009年の民主党政権交代でいったんは凍結されたものの、13年に継続が決定しています。

 高知県の永瀬ダムにも行きましたが、ここは100年で貯まる予定の砂の量を、50年で既に越えてしまっています。砂の量が増えるとダムの機能は損なわれますが、といって浚渫(しゅんせつ)にも莫大な費用を要します。

 日本全国にダムは約3千ありますが、環境への影響が問題になっています。ダムに溜めたよどんだ水を放流すれば、下流が汚染されます。海岸で砂浜になるはずの土砂が流れず、砂浜がどんどん後退します。

 「治水の王道は河川改修、築堤」といわれています。自然の猛威に人間は時として無力ですが、先人達は堤防をあえて途切れさせ、下流への氾濫を緩衝させた「霞堤(かすみてい)」なども考案しました。洪水が起こった場合でも上流からの肥沃な土を田畑に供給するという、自然災害と向き合う術を備えていたのです。

 ダム、リニア、原発。自然への畏敬を忘れた政治は、より大きな惨禍を招くことになるでしょう。

(日本共産党参院議員 辰巳孝太郎 大阪民主新報にて隔週で掲載)