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国会会議録

「森友」公文書改ざん 特例決裁 昭恵氏が転換点

2018年03月19日

「森友」解明 証人喚問が不可欠

「改ざん前」文書 記載は「総理夫人だから」

学校法人「森友学園」への国有地格安売却をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、参院予算委員会の集中審議が19日、実施されました。日本共産党から質問に立った小池晃書記局長と辰巳孝太郎議員は安倍晋三首相らの責任を明らかにし、首相の妻・昭恵氏や佐川宣寿前理財局長らの証人喚問を強く求めました。(論戦ハイライト)


国有地売却 値引きの根拠崩れる

「3.8メートル」の資料なし 辰巳氏指摘

写真

(写真)質問する辰巳孝太郎議員=19日、参院予算委

辰巳氏は、森友学園に国有地が約8億円値引きして売却された根拠となっている地中ゴミについての政府答弁が虚偽であることを国土交通省の資料から浮き彫りにし、同省と財務省が「二人三脚で8億円の値引きをした」と追及しました。

国交省は、くい打ちの部分は深さ9・9メートル、それ以外には同3・8メートルまでゴミがあることを前提に、約8億円の値引きを算出しました。

これについて辰巳氏は、森友学園側の業者が作成し、国交省が「3・8メートル」の根拠とした試掘現場の写真を紹介。会計検査院の戸田直行第3局長から、写真に写っているメジャーの目盛りが「3・8メートルを正確に指し示していることを確認することができる状況は写っていない」「ボーリング調査で(ゴミが)確認された最大深度は3・1メートル」との答弁を引き出しました。

辰巳氏は、「3・8メートルの根拠を示す客観的な資料は全くない」と指摘。石井啓一国交相は、試掘現場の写真の信憑(しんぴょう)性について「工事関係者に確認しているが、説明をいただいていない」と答弁しました。さらに、辰巳氏が同省職員に聞き取り調査をしたのか詰め寄ると、石井国交相は答弁できなくなりました。

辰巳氏は、売却が原則の国有地を同学園には特例的に貸し付ける契約を結んだ経緯をめぐっても安倍昭恵氏が関わり、財務省本省の指示の下で進んだのではないかと追及。本省の指示を否定する太田充理財局長に対し、2月に開示された同省の法律相談文書の一つに「財務本省理財局より短期賃貸借(貸付期間3年)を利用した処理案を検討してもらいたいとの指示を受けました」との記述があることを挙げ、本省の「指示」を証明しました。

辰巳氏は、真相究明のため、国政調査権の発動と、昭恵氏ら関係者の証人喚問を求めました。

 

論戦ハイライト

「森友」公文書改ざん 特例決裁 昭恵氏が転換点

学校法人「森友学園」への国有地格安売却に関する財務省決裁文書改ざん問題の集中審議が行われた19日の参院予算委員会。日本共産党の小池晃書記局長、辰巳孝太郎議員は、安倍晋三首相の責任や首相の妻・昭恵氏と国有地取引とのかかわりなどを具体的に指摘。昭恵氏や佐川宣寿前理財局長らの証人喚問を求めました。


本省指示で貸し付けへ

辰巳議員が追及

写真

(写真)質問する辰巳孝太郎議員=19日、参院予算委

森友学園の資金難のため、近畿財務局は2014年4月には同学園との交渉打ち切りを検討していました。辰巳氏は「森友事件の核心は、(国有地の)貸し付け契約に後ろ向きだった国の対応が一変したことにある」と指摘しました。

辰巳 14年4月、(学園理事長だった)籠池(泰典)氏が1枚の写真を提示した。籠池夫妻と安倍昭恵氏が学校予定地を見学している写真だ。このとき、二つの要望を突き付けた。審査の延長、契約を締結することを証する旨の文書を豊中市に提出すること。どういう結果になったか。

太田充理財局長 いずれも基本的にその方向で進んでいた。

辰巳 それだけでない、売り払いを前提にした貸し付けに「協力する」と変わる。なぜか。本省からの指示があったのでは。

太田 本省が指示するのは普通の状況ではない。

辰巳 今年になって出てきたリーガル(法律)文書で、近畿財務局管財部から法務監査官に宛てたメールがある。14年9月1日のものだが、「財務本省理財局より短期賃貸借(貸し付け期間3年)を利用した処理案を検討してもらいたいとの指示を受けた」とはっきり書かれている。

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(写真)出典:財務省提出資料、2017年5月9日付け朝日新聞より辰巳事務所作成

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(写真)出典:国交省提出資料より辰巳事務所作成

本省の指示という“証拠”を突き付けた辰巳氏。太田理財局長はまともに答えられません。

辰巳氏は「三くだり半つきつけて打ち切り寸前だったものが、籠池氏が3ショットの写真を見せた途端に近畿財務局は本省に相談して、本省から指示をして貸し付け契約について協力すべしとなった」と、昭恵氏の影響で財務省の態度が変わった経過を指摘し、「事実関係を見れば、昭恵氏が貸し付けに影響を与えたことは明白だ」と強調しました。

決裁文書を改ざんした際、財務省が国交省にも改ざんを求めたとの報道について、辰巳氏は石井啓一国交相に確認。石井国交相は「現時点で事実関係が確認できていない」と否定しませんでした。辰巳氏は「(報道が)本当なら、昨年の時点で国交省は改ざんを知っていた。財務省と国交省はぐるでやっていたという話だ」と述べました。

辰巳氏は、8億2千万円引きの根拠となった地下のごみ問題をただしました。国交省は、くい打ち部分は地下9・9メートル、それ以外は3・8メートルまでごみが埋まっているとして値引きを計算しています。辰巳氏は、工事業者が国交省に提出した現場写真を示してただしました。

辰巳 ホワイトボードに書かれている深さは「3m」。データでは4メートルまで試掘したという記録になっているが、「3m」に見えないか。

石井国交相 確かに看板は深さ「3m」と書いている。昨年から工事関係者に複数回確認しているが、いまだに説明がない。

辰巳氏は、同じ写真を使い回している疑惑もあると追及。石井国交相は「その点についても昨年から工事関係者に回答をいただけていない」と答えました。

辰巳氏は「3・8mの根拠は客観的な資料ではまったくない」と断じ、国会法104条による国政調査権の発動、関係者の証人喚問を求めました。

財務省、改ざん依頼か

辰巳質問 国交相は否定せず

学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐる公文書の改ざんを、財務省理財局が国土交通省に依頼していたとの報道(19日、日本テレビ)について、石井啓一国土交通相は同日、「事実関係を確認したい」として否定しませんでした。参院予算委員会で、日本共産党の辰巳孝太郎議員に答えました。

国交省は、公文書改ざん疑惑の報道(2日)を受けて、同省保有の「貸付決議書」と、財務省が初めに国会に開示した同決裁文書に違いがあることを同日に確認。5日には財務省へ報告するとともに、同省が保有する文書の写しを提供したと説明してきました。

日テレによると、理財局は国交省に対して近畿財務局と同じように改ざんするよう依頼していたとしています。政府は、同決裁文書を含む14件の決裁文書が昨年2月下旬から4月に改ざんされたことを認めています。

辰巳氏は、「報道が事実なら、昨年の時点で国交省は改ざんを知っていたことになる。財務省、国交省ぐるみの改ざんだ」と批判しました。

2018年3月20日付新聞赤旗より転載


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議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
国有地がただ同然で売却された森友疑惑は、前代未聞の公文書改ざん事件にまで発展をいたしました。総理は、私や妻が関わっていたら総理も議員も辞める、十六日の予算委員会では、財務省は、総理のこの答弁の整合性を取るために改ざんをしたということを否定できませんでした。
総理にお尋ねいたします。御自身には不都合な真実が明らかになるかもしれませんが、御自身の発言がきっかけとなってこの改ざんが始まったかどうかを明らかにする必要があるのではないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お答えいたします。
決裁文書の書換えについては、私は全く指示もしておりません。そもそも、理財局内や財務局内の決裁文書など、私はその存在すらも知らず、指示のしようがないわけであります。また、書換え前の文書でも、私や私の妻が国有地の払下げや学校の認可に関与した事実はなく、私や私の妻が関わったことにならないことは明らかであります。
私の二月十七日の答弁は、私も妻も一切この認可にも国有地の払下げにも関係ないというものであります。書換え前の、書換え前の貸付けに係る特例承認の決裁文書に土地を見に行ったとか講演をしたとか、こう書いてありますが、書換えがなされたとされる二月下旬から四月には既に妻が名誉校長であり、講演に行ったことあるいは学校建設予定地に行ったことは言わば既に知られていたことであり、国会でも議論になっていました。二月十七日の一切関係ないという答弁をこれはひっくり返すような記述はないことは明らかであろうと、このように思います。
決裁文書の書換えが行われた目的、経緯等については、これは財務省において引き続き調査が行われているところでありますが、その上で申し上げれば、書換え前の文書を見ても、私の妻について書かれた記述は書換え全体の中のごく一部にすぎず、政治家からの問合せや、さらにそれ以外の詳細に記載されていた経緯の部分について、ほぼ全てがこれ削除されております。しかも、貸付けに係る特例承認の決裁文書だけではなくて、私の妻が出てこないこれは貸付けに係る決裁文書もあるんですが、この貸付けに係る決裁文書の経緯の部分についても同様にほぼ全て削除されていることから、私の妻の記述かどうかに関わりなく削除されたものと思われることを指摘しておきたいと思いますし、また、売払いに関する決裁文書には一切妻のことは出てこないわけでありまして、このように考えれば、この二月十七日の答弁があるからといって書換えを行う理由、必要性はないものと思われるわけでございます。
これまでも申し上げてきたとおり、私や妻がこの国有地払下げや学校の認可に、もちろん事務所も含め、一切関わっていないということは明確にさせていただきたいと思います。
○辰巳孝太郎君 委員長、長答弁注意していただきたいですよ。これ質問妨害ですよ。
私は総理が指示していたのかどうかということは聞いておりません。総理の答弁がきっかけとなって改ざんが始まったのか、これを調査するべきではないかと聞いたわけであります。
総理、一部にすぎないと言いますけれども、これ一部であっても全体であっても関係ないんですよ。安倍総理の発言によってこの改ざんが、きっかけとなって始まったのか、これを私は聞いているわけです。指示はしていない、一部だ、いろいろおっしゃいましたけれども、今調査中なんでしょう、今調査中なんでしょう。政治家の指示も含めてこれきちっと調査をしていただきたい。総理には不都合かもしれないけれども、総理の二月十七日の発言がきっかけとなって改ざんが行われたのか、これを国民は知りたがっているんですよ。総理としてちゃんとその辺も含めて調査を指示していただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、辰巳委員から私の発言がきっかけではなかったかという問いがございましたので、私は今までのその仮説に対してこの事実を申し上げたわけでございまして、事実、幾つかある文書、その仮説が事実であるならば全ての削除された文書に私の妻の記述がなければならないところでございますが、そうではなかったということについて申し上げたところでありまして、いずれにいたしましても、調査をしっかりとしていく、そして全容が解明された段階において、二度とこうしたことが起こらないように、国民の信頼を得るために組織を立て直していくということは申し上げているとおりでございまして、その責任を果たしていく考えでございます。
○辰巳孝太郎君 私も身内の調査じゃ駄目だと思いますよ、これは。この改ざん問題というのは、我々国会が持っている国政調査権、つまり、民主主義の基本である三権分立、行政機関を監視するために我々に強力な権限を与えられているこの国政調査権がじゅうりんされた問題ですから、これは野党も与党もないんですよ。我々が求めた資料が改ざんされて出てきたわけですから、これはもう身内の調査では私は駄目だと言わなければならないと思います。
委員長、国会法百四条に基づいて、これ、与党、野党全ての全会一致での議決、国政調査権の発動を求めたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの要求の件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 この行政の私物化である森友事件の核心は二〇一五年五月の貸付契約にあります。なぜならば、当初貸付契約に後ろ向きになっていた国側の対応がある事件を、出来事をきっかけに一変するからであります。改ざん前の文書と突き合わせると一体何を隠そうとしたのかがよく分かります。
財務省、聞きますが、二〇一三年の九月、学校法人から取得要望書が提出されて以降、彼らの折衝は順調に進んでいたんでしょうか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
基本的に大阪府の小学校の認可というのを得ていただかないといけないので、その上でということでございましたので、一定程度の時間が掛かっているということだったというふうに承知をしております。
○辰巳孝太郎君 もうちょっと詳しく通告していたのでね。(資料提示)
十月の三十日に、近財は大阪府に事前審査の状況について大阪府に照会をしております。大阪府は、審査できる書類が整っていない状況等を確認したと。二〇一四年、大阪府は、資金計画の妥当性が説明できる資料の提出がなく、小学校新設の計画書を正式に受理した状況にない旨を確認をしております。学校法人の大阪府への小学校設置認可申請手続が順調ではなくて事業の実現性が判断できない状況であった、これ政府の資料ですからね。四月の十五日には先行貸付けも断ったということであります。二〇一三年の九月以降、八か月待ってもまともな資金計画すら出てこない、これどころでは審査どころではない、当然、契約には進めない。
財務省、二〇一四年の四月の二十八日に近財は籠池氏と向き合いました。何を伝えたんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
近畿財務局において審査を行っていたわけですけれども、大阪府の認可が下りてこない、で、審査に必要な書類が提出されなかったために事業の実現性が判断できない状況でございましたので、いつまでも審査期間を延ばすというわけにはいかないものですから、なかなか、もう待てない、早くしていただきたいということを申し上げているということでございます。
○辰巳孝太郎君 これ、いつまでも待てない、これも資料で今回出てきているわけですね。つまり、この時期には近畿財務局は学園に対して三くだり半を突き付け、契約は頓挫、打切りの方向に向かっていたわけです。
ところが、事態が一変するわけですよ。改ざんされる前の文書でこれもよく分かる。籠池氏が一枚の写真を提示いたしました。籠池夫妻と安倍昭恵氏が学校予定地を見学している写真であります。
そして、これ、このときに二つの要望を突き付けているんですね。一つが審査の延長、これを前提に考えてほしい。二つ目は、豊中市との開発協議を急ぐ必要があるため、契約を締結することを証する旨の文書を豊中市に提出をしてもらいたい。
近畿財務局はこのことを本省に相談をしております。なぜ本省に相談したんですか。
○政府参考人(太田充君) 基本的にそれぞれの財務局で仕事をしているわけですけれども、案件に応じては、法令なり通達の解釈なりあるいは個別財産の処理方針なりということを本省の担当者といろいろ話をするというのはある話でございますので、そういうことで本省の担当者と相談をしたということだと承知をしております。
○辰巳孝太郎君 私が聞いているのは、籠池氏が要望したこの二つについて、これは本省の決裁が必要なんですか。近畿財務局で判断できるような要望ではないんですか。なぜ本省に相談したのかを聞いております。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
本省の決裁が必要なものだけについて財務局は本省に相談をしておるというわけではありません。随時必要に応じて相談をしておることは、それはよくあることだと思っております。
○辰巳孝太郎君 これが特例案件になっていくからなんですね。
相談の結果、この二つの要望に約一か月後に近畿財務局は籠池氏に対して返事をしております。この二つの要望、どういう結果になったんでしょうか。
○政府参考人(太田充君) 申し訳ありません、二つの要望と今委員がおっしゃったのは何と何を指しておっしゃっておられるんでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 辰巳孝太郎君、もう一回。
○辰巳孝太郎君 ちょっと、言っています。時間、止めていただきたい。もったいない。
○委員長(金子原二郎君) いや、だから、よく趣旨が分からないと言っているからもう一回言ってください。止める間の時間も無駄でしょうから。
○辰巳孝太郎君 延長の、延長のお願いと、あとは契約を締結することを証する旨の文書を豊中市に提出することです。
○政府参考人(太田充君) 申し訳ありません。ちょっと、通告をいただいていたのかもしれません、私のところまで届いていませんでした。申し訳ありません。
いずれも基本的にその方向で進んでいたというふうに今この場で確認をさせていただきました。
○辰巳孝太郎君 ですから、森友側の主張は受け入れられて要望に沿う形になった、それだけじゃないんですよ。
私はこのパネルにも示しましたけれども、売払いを前提とした貸付けについては協力すると。先ほどまで三くだり半突き付けて打切りは、もう断念だと言っていたものが、一か月の相談の後には協力に変わるわけなんですね。なぜ待てないものが待てるようになって協力することになったのか。これ、本省からの指示があったんじゃないんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
そういう件について本省が指示をするというのは、少なくとも私の知る限り、普通の状況の話ではそんなことはないと思います。
何が起きていたかというと、何が起きていたかというと、先ほど来の御質問の中にもございましたけれども、基本的には公用、公共用というものが優先で、公用あるいは学校法人、社会福祉法人に有効活用していただくというのがずっと長い間国有財産の処理方針でございました。それで、学校法人として使っていただけない、あるいはもう使えないということであれば次のステップ、要すれば売却をして金銭に換算するということなわけですが、その学校法人として使われるという状況になるんであればそれにできるだけ進めるようにするというのが、これは別に森友学園に限らず、およそ学校法人あるいは社会福祉法人が出てきたときにはそういうふうに努力をするというのが私どもの基本的な考え方でございます。
○辰巳孝太郎君 指示はしていないんですか。
○政府参考人(太田充君) 恐らくそういうことで指示をするようなお話ではないと思いますので、基本的に現地が判断しない限りこういう話はできませんので。
○辰巳孝太郎君 今年になって出てきたリーガル文書、近畿財務局と法務監査官との間のリーガル文書で、実はこの件に関して近畿財務局管財部から法務監査官に宛てたメールがあります。二〇一四年九月一日のものでありますけれども、ここにはどう書いてあるか。財務本省理財局より短期賃貸借(貸付期間三年)を利用した処理案を検討してもらいたいとの指示を受けたとはっきり書かれておりますけれども、本省の指示じゃなかったんですか。
○政府参考人(太田充君) 基本的に、それぞれ物の表現の仕方なりなんなりという問題は十分あり得ると思います。それで、本件は、基本的には先方側の状況もあり、今の貸付けの話をされましたから貸付けの話を申し上げますけれども、要すれば、通常であれば一番最初に売却ということです。でも、その売却ということが困難で、貸付けをして七、八年後には買いたいというお話でございましたので、それについてどう対応するかということでございました。
三年の短期というのは、その後が影響がありますが……(発言する者あり)あっ、分かりました。じゃ、今のところで終わらせていただきます。
○辰巳孝太郎君 ですから、三くだり半突き付けて打切り寸前になったものが、籠池氏がスリーショットの、この夫妻と安倍昭恵さんとの写真を見せた途端に近畿財務局は本省に相談をして、本省から指示をして、貸付契約について協力するべしと、こういう流れがあるということを言っているわけなんですね。
これ、安倍昭恵氏の関与によって本省がこういう流れに持っていったと、協力になったということは、もうこれ事実はっきりしているじゃないですか。改ざんされる前の決裁文書の、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは、いい土地ですから前に進めてくださいとのお言葉をいただいた、こういう記述もありました。
総理、大体、昭恵さんは、まだ貸付契約もしていない、しかもこの段階ではもう頓挫寸前なんですね、こういう状況の小学校予定地、これペンペン草生えていますから、まだ、何で行ったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、まずこれ、妻は幼稚園を訪問をしたところであります。それで、幼稚園を訪問した際に籠池氏が案内したいということでありましたので、断るわけにもいきませんから付いていったということでございます。ですから、その段階において、そこで当然幼稚園まで行っておりますから、そこで同行したと、同行することを求められたので同行したと、時間的な余裕があったので同行したということでございます。
そしてその際、進めてくださいということは、籠池氏とこれ上下関係にあるわけでもございませんし、決裁権を持っているというか、そういう指示をできる立場にも全くいないわけでありますから、そういうことを言うはずがないということを言っているわけでございますし、籠池氏もほかの場所で言うことはそれぞれ違っているんだろうと、このように思うところでございますが、そういうことでございます。
○辰巳孝太郎君 これでは、国民、納得を私はしないと思いますね。こうした事実関係見れば、昭恵さんが国有地の貸付けについて、売却だけじゃないんです、貸付けからこれが始まっているんですよ。関わりを持って、貸付契約に影響を与えたということはもう明白だと思います。昭恵さん本人に国会で語ってもらうしかありません。
本日の委員会で、安倍昭恵さん、佐川前理財局長の証人喚問を議決するよう求めたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの要求の件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 国交大臣にお聞きしたいと思います。
国交大臣、改ざんがあると国交省が知ったのはいつなんですか。
○国務大臣(石井啓一君) 改ざんかどうかといいますか、文書の書換えがある可能性があるということについては、三月二日に朝日新聞の報道があり、その日、国土交通省から財務省に対して、国会に提出した資料を入手し、国土交通省にあった文書と照合して違いがあるということが判明をしたというふうに報告を受けております。
○辰巳孝太郎君 今日のお昼の報道で森友文書の改ざんがありますが、これは昨年の二月下旬から四月ですが、実はそのときに財務省が国交省にも改ざんを依頼していた、こういう報道が出ておりますが、これについては依頼を受けていたんですか。
○国務大臣(石井啓一君) 今日のお昼前のテレビのニュースでそういった報道があったということは私は承知をしておりますけれども、現時点で事実関係が確認できておりませんので、確認をいたしたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 否定できないわけですね。
もしこのことが本当であれば、本当であればですよ、三月二日に、あっ、三月五日に財務省や官邸に改ざん前の文書を渡したと、こういう話ですが、そうではなくて、昨年の時点で国交省は改ざんされていたことを知っていたと、財務省と国交省、ぐるでこれやっていたという話になるわけですから、これは大変な問題だと言わなければなりません。
森友事件の発端は、この国有地八億二千万円もの値引きで、なぜ学園にただ同然で売り払われたのか、これであります。
八億二千万円引きの根拠を突き崩す重大な疑義が更に持ち上がっております。くい打ちの部分は九・九メーターまでごみが埋まっている、それ以外は三・八メートルまでごみが存在することを前提に八億二千万円の値引きがされております。三・八メートルの根拠は、学園側が行った八か所の試掘ということになっております。
報道で、この三・八メートルに関して、業者は国から三・八メートルと書かされたと、我々業者は三・三メートルより深いところからはそんなに出てきていないと言いましたけれども、三・八と書けと言われたと、こういう報道がありますけれども、国交大臣、三・八メートルはどうやって確認したんですか。
○国務大臣(石井啓一君) まず、今委員が御紹介いただいた報道については、これは捜査当局に説明したとか証言したという報道でありますから、まさに捜査に直接関わる事項でございますので、それに関しては、私どもコメントは控えさせていただきたいと思います。
三・八メートルの深度におけるごみにつきましては、平成二十八年四月五日の試掘、森友側の建設会社が行った試掘の現地確認の際に、近畿財務局の職員とともに現地に赴いた大阪航空局の職員が、工事関係者の説明を受けながら、試掘の工事の写真と実際の試掘箇所を確認するとともに、試掘箇所周辺にごみを含む土砂が積み上がっていることを確認したと聞いております。また、後日、試掘位置図や説明が記載をされた報告書の形のものを改めて入手をしているところでございます。
○辰巳孝太郎君 この間の大臣の国会答弁では、現場には行ったけれども、メジャーでその場で測ったところは見ていない、そして写真などで報告書は入手したと、こういう話ですね。
今日、パネルにしましたけれども、これが報告書の写真であります。ナンバー3と書いてありますけれども、これが三・八メートルのごみがあったと言われている写真であります。
大臣、このホワイトボードに書かれている深さ三メートル、実際はこれ、データでは四メートルまで試掘をして三・八メートルのところにまでごみがあったという、そういう記録になっているんですが、これ三メートルに見えませんか。
○国務大臣(石井啓一君) 確かに、現地確認の際に、大阪航空局の職員が直接自分たちでメジャーでその正確な穴の深さを計測したわけではありませんけれども、実際に試掘の状況を見て工事関係者から説明を受けることにより、試掘の穴の状況はおおよそ把握したものと考えられるところであります。
ところで、そのパネルでお示しをいただいたものは、右側の真ん中辺りにA工区ナンバー1と書いてありますように、ナンバー1の試掘箇所の写真でありまして、その右上にナンバー3、三番目の写真ということです。今日お示しいただきましたが、そのナンバー1の試掘の穴の写真がナンバー1、ナンバー2にございます。それは穴の、メジャーを差し込んだ穴の上部と下部を示している写真でありますから、それをくっつけると穴の状況が分かるわけでありますけれども、そこにはメジャーが差し込んでありまして、これが一メートル単位で黄色と白と色分けしてありますが、そのナンバー1、ナンバー2の写真を見ますと、穴の底から黄色、白、黄色、白となっていることが分かるわけでありまして、大体穴の長さは、深さは四メーター程度とみなされるわけでございます。
そこで、その写真がなぜ看板の、その左下に確かに看板の深さは三メーターと書いています。実はこれは昨年から他の委員からも御指摘をいただいておりまして、右側の説明には深さ四メートルまで掘ったということで、何で三メーターというふうに看板があるんだということで私どもも質問を投げかけられておりまして、この工事関係者に複数回確認をしているところですが、残念ながらいまだに説明をいただいていないという状況でございます。
○辰巳孝太郎君 確かに、同じ箇所だと言われている写真がこれよりも二つあるんです。メジャーが差してあるんですね。
会計検査院、これ、メジャー、読み取れるんですか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
校舎建設業者が当該箇所で行った試掘では、深さ三・八メーターで廃棄物混合土が確認されたとのことですが、この点につきましては、報告書におきまして、当該工事写真は、深度を計測するために標尺と呼ばれる目盛りの付いた測量機器を試掘した穴に立てかけている様子が写っているものであるが、三・八メーターを正確に指し示していることを確認することができる状況は写っていないというふうに記述してございます。
○辰巳孝太郎君 メジャー見ても分からないんですよ、大臣。会計検査院や我々に見えなくて、大臣には何か別のものが見えているんですか。おかしいでしょう。
この資料ありますけれども、これ幾つかの試掘の写真があるんですね。それごとにホワイトボードで何メートルというふうに書かれている写真がありますが、これ私、数えたところ、ホワイトボード九つ出てくるんですよ。しかし、文字がはっきり見えるのは先ほどの写真含めて二つなんです。残り七つは、全部ホワイトボードの文字、不自然にも消されているんですよ。大臣、こんなもので三・八メートル確認して八億二千万円の根拠にしたんですか。おかしいでしょう。
写真使い回しの疑念も出てまいりました。今日、パネルに示させていただきました。例えば、写真ナンバー7は、校舎の下での試掘で二・七メートルまでのごみであると、こうなっているんですね。一方で、写真ナンバー10と11は、グラウンドでの試掘、別の場所の試掘ですね。これは一・二メートルまでのごみということで、別の箇所のはず、別の写真にならなければならないはずの写真が、同一の写真が使い回されているのではないかというのがこの疑惑であります。
大臣、これ見ていただいて、そう見えませんか、同じように見えませんか。いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) その点につきましても、実は昨年から別の委員により御指摘をいただいているところでございます。私どもも先ほどの三メーターの表示と同様に工事関係者に確認を取りましたが、残念ながら回答がいただけていないという状況であります。
○辰巳孝太郎君 いや、そうじゃなくて、国交省航空局の職員に聞き取りやりました、もう一回。ちゃんと見たのかと、確かなのかと。大臣、事業者じゃなくて、あなたのところの部下にちゃんと調査をしたのかと聞いているんですよ。今、改ざん問題で調査やっていますよ。だけど、疑惑の目は国交省にも向けられているんですよ。部内の調査をやっているのかということを聞いているんです。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
三・八メートルの条件設定につきましては、工事関係者に、四月五日に現場に当局の職員と近畿財務局の職員が確認に参りまして、穴の状況を確認をし、それから後日、今委員がお示しいただきました報告書、これも確認をいたしまして、さらに、当時の地歴なども含めまして総合的に勘案して設定をしたということでございました。
○辰巳孝太郎君 国交省は積算のプロだといって大臣はこの間答弁されてきたんですよ。様々な公共事業を発注されていると思いますけれども、目視で確認したと、そんな調査報告で国交省は全部の公共事業を認めるんですか。一級建築士の皆さんは怒っていますよ、こんなことで。
さらに、決定的な証拠が出ております。次のパネルありますけれども、これは会計検査院が昨年十一月二十二日に調査報告で出したものであります。幾つかの試掘をボーリング調査も含めて国や事業者はやっているんですね。それを地図に落としたものなんですけれども、何と深度三・八メートルの試掘をしたとされている場所と森友学園が行ったボーリング調査の二つのうちの一つが一緒の箇所になっているんですよ。
ボーリング調査では、この箇所は何メートルまでの廃棄物混合土が混入されていると会計検査院は報告書で書いていますか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
お尋ねの仮称M学園小学校新築工事地盤調査報告書によれば、当該箇所においてボーリング調査を行っており、廃棄物混合土が確認された最大深度は三・一メーターとなっております。
○辰巳孝太郎君 ボーリング調査では三・一メートル辺りしかごみは出ていないんですよ。あそこが三・八メートルである、その根拠は客観的な資料では全くないんですよ。業者が口裏合わせで三・八メートルまでごみがあるということにしとけと国から言われた、あるいはテープが出てきてそこで口裏合わせがやられている。まさにそのことが起こっているんですよ。この問題は財務省だけの問題じゃないんです。国交省も二人三脚で……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○辰巳孝太郎君 八億二千万円の値引きのために、森友学園に値下げをして国有地を売ったんですよ。こういう問題だということを訴えて、国会法百四条の国政調査権、あるいは証人喚問を求めて、私の質問を終わります。