直接雇用が原則 派遣法改悪案は「間接雇用促進法」 絶対廃案に

2015年8月20日  

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今日の国会質問はなかなかスリリングでした。労働者派遣法改悪案。「直接雇用が原則」と言いながら、「間接雇用」である派遣労働を推進しようとする政府の政策矛盾を突きました。大臣も答弁できず何度か審議が中断しました。

実は政府は、間接雇用を禁じる職安法44条の労働者供給事業の禁止や、労基法6条の中間搾取の禁止がありながら、労働政策上「直接雇用が原則」という立場は取ってきませんでした。

しかし、今回初めて「直接雇用が原則」を塩崎大臣に明言させることができました(これは実は官僚にとっては驚きの大失言。これまで官僚答弁では巧妙に避けてきた。)

また派遣事業には「常用代替の防止」原則があります。つまり、派遣は「臨時的・一時的」であり、恒常的業務には間接雇用の派遣ではなく常用雇用をとの原則です。

しかし、政府のいうこの常用雇用の中には直接雇用されている非正規(パートやアルバイトなど)は含まれず、あくまで「正社員」だけであることが分かりました。

となると、直接雇用されている非正規は派遣に置きかわっても「常用代替」にはならないということになります。(つまりどんどん置きかわっても構わない)これは直接雇用が原則との労働政策と矛盾することになります。

結局、今法案は「間接雇用促進法」であり、今や4割にものぼる非正規雇用者を派遣会社が食い物にできる法案であることがはっきりしました。これは廃案しかありません!

議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 今日は、常用代替防止原則と直接雇用原則について、どうしても私、腑に落ちないことがありますので、確認をしていきたいと思うんですね。
 まず、常用代替防止の位置付けやその意味するところを改めて問いたいと思います。
 政府は、常用代替の防止原則は本改定案でも変わらないということを繰り返し答弁しております。確認しますけれども、常用代替の防止原則とは何を示すんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 派遣先と労働者の間に雇用関係がない派遣労働につきましては、派遣先において正社員から派遣労働者への置き換えを防ぐことが課題とされてまいりました。今回の労働者派遣法改正案におきましても、このような常用代替防止という考え方を維持することとしているわけでございます。
 具体的には、同じ事業所における継続的な派遣労働者の受入れについては三年という期間制限を課し、三年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合には過半数労働組合等からの意見聴取を義務付け、さらに、過半数組合等が反対意見を表明をされた場合には派遣先と対応方針等を説明する義務を課すことで常用代替防止を図るための手続の実効性を担保することとしているところでございます。
○辰巳孝太郎君 派遣先の正社員との置き換えを防ぐということが常用代替防止の原則だということだったと思うんですね。
 日本の派遣事業の歴史は業務規制から始まっております。つまり、制定当時は派遣労働の対象が専門業務に限定をされておりましたから、そもそも派遣先、その業務を担う人材がいないわけですから、常用代替というのは、これはなかなか起こらないということであります。
 ところが、このポジティブリストからいわゆる原則自由化、ネガティブリストになりますと、専門業務だけではなくて一般業務に派遣が可能になったと。だから、ここで臨時的、一時的な需給調整ということで期間制限を設けた、原則一年ということで常用代替が起こらないようにしたという、こういう歴史があるわけですね。
 私、確認したいと思うんですけれども、このことから、専門業務にしろ、また期間制限、臨時的、一時的、そして直接雇用の申入れ義務にせよ、常用代替の防止原則というのは、つまり、今いる常用雇用者を派遣労働者で置き換えることを防止するという意味だけではなくて、臨時的、一時的業務ではないもの、つまり恒常的業務には派遣労働者ではなくて直接雇用で担うべきだという、こういう概念でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 常用代替防止の原則は、あくまでも派遣先の、今先生からもお話ありましたが、いわゆる正社員、常用労働者と派遣労働者の代替を生じないようにするという原則であって、派遣先にある恒常的な業務について派遣労働ではなく直接雇用が担うべきということまでを意味するものではないというふうに思います。
 例えば、従来パートタイム労働者が担っていた業務や専門性が高い業務につきましては、派遣で働く方が担うこととなった場合、その業務が恒常的なものであっても常用代替が生じていると評価されるものではないなど、常用代替が生じているかという判断は個々の業務の態様に応じて判断をされるべきものと考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 それでは確認しますけれども、派遣先で直接雇用されている非正規雇用は、有期雇用ですね、こういう方々は、派遣労働者に代替されてもこれは認めるということでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) その点につきましては、常用代替には当たらないということで私どもとしては考えております。
○辰巳孝太郎君 これは大問題ですよ。これは大問題です。
 まず、直接雇用の原則に私は反すると思いますね。直接雇用から間接雇用への代替は容認するということですね。これ、大臣、どうですか。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほども大臣の方から述べさせていただきましたとおり、常用代替防止の原則というのは、あくまで派遣先の常用労働者、いわゆる正社員と派遣労働者の代替を生じないということで、私ども、制定以来、そういった原則を基にこの派遣労働法の中身ということについて運用をしてきたということでございますので、先ほど申し上げたとおりということでございます。
○辰巳孝太郎君 私、冒頭に腑に落ちないと言ったのはこのことなんですよ。
 実は、政府は、本法案に関しては正社員との代替ということを非常に強調されるんですね。しかし、九九年とか二〇〇三年とか、これまでの審議の議事録を見直しますと、正社員との代替ということは言っていないんですよ。常用雇用との代替ということを言っているんですよ。
 今、はっきり答弁されたように、派遣先で働いている有期雇用の方々、これ直接雇用ですね、こういう方々が派遣労働者に置き換わることは、これは常用代替の防止原則の範疇には当たらないと、こういう話を認めたわけですね。
 私、これは大問題だと思いますね。これ、もちろん直接雇用であっても有期雇用者の方というのは不安定な雇用の場合はありますよ。だけど、その場合でも、例えば改正労働契約法によって、先ほどありましたとおり、五年を超える繰り返しの契約が更新されたときは、これ、労働者が申し込むことによって無期の労働契約、直接雇用に転換することによって雇用の安定を図るという、こういう措置を講じることになったわけですよ。つまり、直接雇用原則の中で安定した雇用の措置の流れをつくってきたんですよ。これが労働行政なんですよ。
 今の政府の答弁でいいますと、例えば派遣労働者が現行法で三年働いたと、申込義務規定がこれ掛かってきますね。非正規ではあるけれども派遣先に直接雇用されたと、しかし、また一旦戻されて、間接雇用である派遣労働者として働くことは問題ないということですね。これどうですか。大臣。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、パートなどの、私が答弁いたしましたけれども、従来パート労働者が担っていた業務や専門性が高い業務について派遣で働く方が担うこととなった場合の話を今申し上げましたけれども、私どもが言っている常用代替防止というのは、基本的にはこれは常用雇用の代替ということを言ってきているわけでありまして、いわゆる正社員と派遣労働者の代替を生じないようにということで、派遣労働についてはこういうことだということを期間制限で導入をしてきたわけでございます。
 それは、どういう雇用を選ぶかというのは、当然これは派遣先が選ばれることでありまして、派遣法の中でいわゆる常用雇用の代替はいけないけれどもパートはいいとかいうような話を申し上げているわけでは決してないわけでございます。
○辰巳孝太郎君 それでは、聞きますね。
 厚労省は、雇用は直接雇用が原則ということを私は認めないのかということを改めて確認したいと思うんですね。
 まず、労働者供給事業は禁止されており、派遣は例外的に認めているにすぎません。なぜ間接雇用が禁止をされているのか、述べていただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 労働契約上の雇用主、いわゆる派遣元と、業務の指揮命令を行う者、これ派遣先でありますが、この二つが異なって、いわゆる間接雇用というのにつきましては、これも何度か申し上げてきているように、中間搾取とか強制労働が行われやすい形態である、あるいは雇用主責任が不明確になって雇用の安定やキャリア形成が図られにくい、あるいは受入先において正社員からの代替が生じやすいといった様々な問題があると言われているわけでありまして、このため、職業安定法において間接雇用でございます労働者供給を事業として行うことを原則禁止をするとともに、その例外として労働者派遣につきましては、労働者派遣法において幾つかの条件を課し、つまり許可を受け又は届出を行った場合のみ労働者派遣事業を認める、あるいは派遣元と派遣先の責任を明確化して、派遣労働者の雇用の安定を図る。さらには、派遣先におきまして、正社員から派遣労働者への置き換え、いわゆる常用代替の防止を図るなどの仕組みを設けることでこうした問題への対応策を講じて、その適切な運営を図ってきたところでございます。
○辰巳孝太郎君 間接雇用がなぜ禁止されているのかということだけを端的に述べていただきたかったんですけれども、つまりそれらが、中間搾取、強制労働が行われやすい、雇用主責任が不明確、これらが間接雇用の問題点なんですよ。これ、戦前は人貸し業と言われて、だから厳格に禁止をしたんですね。だから、あくまで直接雇用というのが大原則なんですよ。極めて例外的な働き方として派遣を認めようと、これが労働行政の基本にならないと駄目なんですよ。
 当然、労働政策上、直接雇用の原則というのを確認していいですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、労働法制という法律を取り上げる場合には、いわゆる直接雇用が原則と明文化した規定は存在をしているわけではないわけであります。
 直接雇用をしかし希望される方には、そのような働き方を実現していくことが基本であるということも同時に考えているわけであって、今お話がございましたが、申し上げたように、直接雇用という形が基本であるということは変わらないというふうに思っております。
○辰巳孝太郎君 大臣、もう一度。直接雇用は原則ですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、法律で定められて直接雇用が原則だというのは存在をしておりませんけれども、考え方としては、直接雇用が原則であるという考え方を私たちも持っているということであります。
○辰巳孝太郎君 だったら大問題じゃないですか。
 派遣先で直接雇用されている、有期である、非正規である。そういう方々は、派遣社員に置き換わってもいいということでしょう、おっしゃっているのは。だけれども、一方で、直接雇用は原則だというんですよ。これで何で常用代替の防止原則は機能するというんですか。おかしいでしょう。矛盾しているんじゃないですか。
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、先ほど直接雇用は原則だということを申し上げました。そして、基本だということを申し上げました。もう一つは、常用代替防止のために、例外的に間接雇用である派遣法を法律でもって導入をしてきたということも申し上げました。
 先ほど来先生が御指摘になっていらっしゃるのは、常用代替、つまり常用雇用されている方を代替することが防止をされなければならないということで、派遣法において期間制限をこれまで業務単位でやってきて、今回は事業所単位にするわけでありますが、これをやるのは常用代替ということで、これは常用雇用を代替することを防ぐということでやってきているわけであって、その際に、直接雇用のパートをなぜ代替していいのかということを端的に言えば先生御指摘になっているんだろうというふうに思います。
 これは、派遣法と、いわゆる直接雇用のパートとを代替していいとか悪いとかいうそういう話ではなくて、例外の派遣の労働者を派遣先で働くことが、常用雇用のいわゆる正社員を代替しないということをしっかりとやっていくということを守りながらやるということを言っているわけであって、その直接雇用のパートを代替することはおかしいじゃないかというのは、これは原則はもちろん、ですから直接雇用だということはそのとおりでありますけれども、特にそれは法律では定められていないということも同時に申し上げたところであって、そこのところは、例外の間接雇用の派遣を送り込むということについては、法律で定めた例外的な扱いとして送り込むということになっているんだと思います。
○辰巳孝太郎君 いや、全く答弁になっていないと思います。
 大臣は、原則は直接雇用ということを認めながら、例外的働き方である間接雇用への移動はいいと言っているんですよ。おかしいじゃないですか。何の答弁にもなっていません。(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生も今申し上げたように、直接雇用は原則だということを言っているわけで、法律で定められた禁止行為ではないわけ、ここで例外的に派遣が認められているように、ということでありますので、そこのところは問題はないのではないかというふうに考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 労働政策上、直接雇用が大原則ということは大臣も認められるわけですよ。
 ところが、原則ということは認められるわけでしょう、派遣就業というのは例外的だと認めるわけですよ。これは、派遣労働法、中心的な問題なんですね、常用代替の防止ということでいえば。
 直接雇用と間接雇用がどちらがいいのかといえば、間接雇用には様々な問題がある。中間搾取、強制労働起こりやすい、雇用主責任が不明確だという様々な問題があるからこそ、労働契約法第六条では、労働者は使用者の指揮命令で労働し、使用者はその対価として賃金を払うということであったり、労働基準法の第六条、ここには中間搾取の排除が定められておって、職業安定法四十四条では、これは労働者供給事業を禁止するということになっているわけですよ。直接雇用が大原則だということになっているわけですよ。
 ところが、常用代替の防止が大事だ、大事だ、大事だといいながら、常用代替してはいけないというのはあくまで正社員だけであって、それはパートだって不安定な人はいますよ、だけれども、間接雇用の様々な問題を考えたら、これは直接雇用で雇われる方がまだいいじゃないかと。それが先ほどの労働契約法、五年の短期の繰り返しだったら、これは直接雇用されようじゃないかと。
 そして、今法案だってそうですよ。今法案でも、雇用安定措置として、派遣元は、これ四つの雇用安定措置とるんでしょう、その一番最初に何があるんですか。派遣先への直接雇用の依頼があるんでしょう。直接雇用の方がいいということが大前提になっているんですよ。ところが、そうじゃない、常用代替はそこ入らないというわけですから、そうだったら、これ労働行政の大転換だと言わなければいけないと思いますけど、大臣、どうですか。
○政府参考人(坂口卓君) 特に何も大転換ということではなくて、先ほど来申し上げていますように、常用代替防止の原則というのは派遣法制定以来ずっと一貫して私どもとしてはそれが大事だということでやっていると。
 それで、今回についても、常用代替防止の原則ということを守りつつ、派遣先での臨時的、一時的な働き方ということも念頭に置きながら、派遣先労働者の正社員との置き換えがないようにということで、事業所単位の期間制限を設けるということでございますので、私どもとしては政策の大転換を行っているというほどではないということでございます。
○辰巳孝太郎君 それでは、坂口部長に聞きますね。
 先ほど、大臣の方も直接雇用が原則ということを述べましたけれども、同じ考えでよろしいですね。
○政府参考人(坂口卓君) その点につきましては、労働法令上、何が原則ということを定めておるわけではありませんけれども、私どもとして、政策的に直接的な雇用ということが基本であるということで考えております。
 ただ、先ほども大臣も、パートとの関係、御答弁させていただいたように、いわゆる従前議論になっている正社員との関係の対比でいう非正規と申しますか、その中には、パートであったり契約社員であったり派遣といういろんな働き方があって、それぞれパートであってもいろいろな問題があるということで雇用管理の改善等も行っておるということでありますので、優劣ということではなくて、直接か間接かということであれば直接ということが基本ということではありますけれどもということで申し上げているということでございます。
○辰巳孝太郎君 端的に、直接雇用が原則ですね、労働政策上の。端的にお答えください。
○政府参考人(坂口卓君) 端的には、先ほど大臣も申し上げたとおり、政策的には直接雇用を基本原則ということで考えておるということでございます。
○辰巳孝太郎君 だったら大問題ですよ、やっぱり、今回の常用代替の防止でいえば。直接雇用が原則だと認めましたけれども、お二人とも。だけど、常用代替防止、防止だといいながら、派遣法の根幹のこの部分では認めるということですよ、非正規雇用の有期雇用に関しては。大問題だと思いますよ。根幹に関わることだと私は思います。
 これについては、政府、それでいいんですね、統一見解で。直接雇用が原則だということでいいんですね。もうはっきり答弁されましたから、そういうことだと思います。
 こういう派遣法はもう審議もする必要も私はないと思いますけれども、即刻廃案を求めたいと思いますけれども、まだまだ問題がありますから、追及をしたいと思います。
 この常用代替の防止原則ですけれども、単に今いる常用雇用者との代替だけを問題にしているわけではありません。二〇〇二年、大脇雅子委員の質問主意書の回答の中で、政府は、この専門二十六業務に対する期間制限の位置付けについて、「派遣先における常用雇用の機会が不当に狭められることを防止する観点から、」ということで述べておりますけれども、この考えは今も継承されている、二十六業務以外でも継承されているということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども述べましたとおり、常用代替防止の原則は、派遣先の常用雇用労働者、いわゆる正社員と派遣労働者の代替を生じないようにするという原則であるわけであります。
 これは、必ずしも現に今派遣先で働く常用労働者の雇用機会の保護のみを意味するものではなくて、派遣先の常用雇用労働者の雇用の機会が不当に狭められることを防ぐことも意味するものであって、したがって、事業所において仕事内容の変動などがないにもかかわらず派遣労働者の受入れが増加をし、それに伴って派遣先の常用労働者の数が減少するような場合につきましては、常用代替ともなり得るわけであります。
 今回の改正案におきましては、事業所単位の期間制限を設け、事業所における派遣労働の受入れが常用代替かどうかについて過半数組合等からの意見聴取という労使の実質的な協議のプロセスの中で判断をするということにしておりまして、現場をよく知る労使によって適切な判断がなされていくものと考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 大事な答弁だと思うんですね。
 つまり、常用雇用者が派遣社員によって、例えば正社員が辞めさせられて、そこに派遣社員が入っていくということを常用代替ということを言うのだけではなくて、これから新たにされるであろう常用雇用が派遣労働者によって雇用を阻害されることを防止するということもこの常用代替の防止には入っているということであります。三年を超えて労働者派遣が行われた場合は将来の常用雇用を減らすことになる、だから業務単位での期間制限を現行法では課すんだと、こういうことですね。
 ところが、今改定案では、同一業務での期間制限はなくしてしまうわけですね。個人制限と事業所単位の規制といいますけれども、恒常的業務に派遣労働者を充てることが可能になったわけであります。
 大臣、常用雇用の機会は狭まることは明らかじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 常用代替防止の原則については今繰り返し申し上げてまいりましたけれども、必ずしも現に今派遣先で働く常用雇用労働者の雇用機会の保護のみを意味するものではないと。先ほど申し上げたように、派遣先の常用労働者の雇用機会、これを不当に狭めてはならないということも入っているということは申し上げたとおりでありまして、今回の改正案においては、事業所単位の期間制限を設けて、事業所における派遣労働の受入れが常用代替かどうかということにつきましては、過半数組合等からの意見聴取という労使の実質的な協議のプロセスの中で判断をする、労使自治という中で判断をすることにしておって、現場をよく知る労使の話合いによって適切な判断がなされるものというふうに考えているわけであります。
 さらに、今回の改正では、今の労使の話合いをより実効あるものにならしめるために、過半数労働組合等からの意見聴取に際しては、これまでにはなかった、事業所内の派遣労働者数の推移等の資料の提供、あるいは意見聴取の記録の周知、反対意見があったときの対応方針等の説明など、新たな義務付けを加えておりまして、労使間でより実質的な話合いが行われる仕組みをつくることによって、これまで以上の現場の実態を踏まえた適切な判断が行われるものと考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 納得できませんね。
 常用的な仕事で派遣を使うことが可能になったわけですから、大臣おっしゃるとおり、常用代替の原則、これは、今いる正社員を置き換えるだけじゃなくて、これから雇われるであろう常用雇用者の機会を不当に奪うと、これも含まれるということであれば、これ常用機会の幅は狭まることは明らかじゃないですか。今では臨時的、一時的だからということで、これ三年たったら受けることはできなくなるんですよ。これ歯止めが掛かっているわけですよ。ところが、今回の法改正では全くそれが掛からないと。
 先ほど組合の話がありましたけれども、そうしたら、組合の意見聴取がなければ、これは常用雇用の機会は狭められることになるということでよろしいですか。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほど別の委員のときに議論になっておりましたし、あるいは今大臣からも今回の事業所単位の期間制限でのプロセスとして過半数組合からの意見聴取ということで申し上げましたとおり、当初の期間制限の三年ということを更に延長するという中ではこの組合からの意見聴取ということが重要な手続、プロセスということで、その点を踏まえなければ常用代替ということに、常用代替ということを防止するために期間制限を設け、それで、その延長をする際には意見聴取という手続を踏むということでございますので、その点については重要なプロセスということでございます。
○辰巳孝太郎君 大臣、常用代替が起こっていたとしても、組合等が認めれば免罪するということですね。
○政府参考人(坂口卓君) それは、今回の期間制限について、その三年の期間制限を更に延長するという際に、どういった常用代替が起こっているかどうかということを事業所の現場の労使でしっかり判断をしていただこうということでございますので、その現場の労使のお話合いの中でそういった判断が適正になされるということかと考えています。
○辰巳孝太郎君 いや、これ私、本当に大問題だと思います。
 恒常的業務に派遣利用が可能でしょう。本来であれば常用雇用者が担うべき仕事を派遣社員が従事できることになると。先ほど組合の話がありましたけれども、会社が正社員の人員補強はしないということであれば、これ、労働組合は、派遣労働者を切られると仕事が回らなくなるわけですから、受入れ拒否はできないし、しないんですよ。常用代替というのが起こっていても、これは派遣受け入れるしかないんです。常用代替の観点から判断すると私はどうして言えるのかというふうに思います。
 こういう労働者派遣法は廃案にすべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。