森友問題8億円値引き根拠なし

2017年3月27日  

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日本共産党の辰巳孝太郎議員は27日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」に大阪府豊中市の国有地を格安で売却した問題で、値引きの理由となった埋設ゴミの撤去費用の積算の杜撰(ずさん)さを指摘しました。

財務省近畿財務局と国交省大阪航空局は2016年3月、森友学園側から「地下埋設物(ゴミ)が発見された」との連絡を受けて現地を訪問。しかし、直接、ゴミの確認もせずに森友側の主張を受け入れて、最大で地下9・9メートルまでゴミが埋まっていると約8億円の値引きを行いました。

辰巳氏は、この国有地で大阪航空局が2010年に地下構造物状況調査を実施していたことをあげ、ゴミ撤去費用の見積もりの参考にしたかどうかを質問。国交省の佐藤善信航空局長は「参考にした」と述べ、同調査では「レーダー探査し、68カ所で試掘を行った」と認めました。

辰巳氏が、この時の掘削深度についてただすと、佐藤航空局長は「試掘の深さはおおむね3メートルで地下埋設物がなくなる深度だ」と答弁。事実上、おおむね3メートル以下はゴミがなかったことが裏付けられました。

辰巳氏は「大阪航空局の調査でも、地下9・9メートルの(ゴミの存在の)根拠がない」と指摘。政府が「(根拠なく国有地の)過大な値引きをしたことは明らかだ」と批判しました。

2017年3月28日付「しんぶん赤旗」より引用


議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 森友問題を取り上げます。
 まず、官房長官にお聞きいたします。谷査恵子さんからのファクス、これは院にも、参議院としても出していただきました。また一方で、籠池氏側から谷査恵子さんに送った封書というものが存在するということですけれども、これも出していただけますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 前回の答弁で、たしか委員会の中でまとめていただくということだったというふうに、私ども、出させていただきます。
○辰巳孝太郎君 いつ出していただけますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) この委員会の理事会の中で協議をしていただいて、その方向性が出た場合、私どもは対応させていただきたい、こういうふうに思っています。
○辰巳孝太郎君 先ほど理事会でも取り上げさせていただいたんですが、相手方に出していいかと、こういうふうに聞いて、それでオーケーだということであれば出していただくということだったと思います。それでよろしいですか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員会に委ねましたので、委員会の判断に従いたいと思います。
○辰巳孝太郎君 先ほどは、向こう側に聞いてオーケーであれば出すということだったと思います、委員会の中でですね。
 さて、先日、二十四日の質問で私は、本当に九・九メートルからごみが出るのかという質問をさせていただきました。産総研の分析でもごみがないということがはっきりしたと思います。同時に、この値引きですね、これが適正だと政府は言うわけでありますけれども、この言い分にも一応反論をしておきたいというふうに思っております。
 豊中の給食センターというのがありまして、二〇一六年の六月に新関空会社から豊中市が七億七千万円で購入をしたと、こういう案件があります。この当該地において十四億三千万円のごみ撤去費用が出ているんだと、これを根拠に八・二億円というのは決して多くないんだと、こういう話だったと思いますけれども、確認しますが、ここではどういう埋設物が出たんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 豊中市におきまして、十五か所で試掘をされたというふうに聞いてございます。その試掘をしたところ、色違い土壌、コンクリート殻、れんが、アスファルト、アルミ殻、波板スレート等が出土したということでございます。このうち、この波板スレートのうち、この十五か所のうち一か所につきまして、アスベストを含む波板スレートであったというふうに聞いてございます。
○辰巳孝太郎君 アスベストというのは、基本もちろん再利用できませんし、それを区分していくのも難しいと聞いております。それを袋詰めして直接処分をしなければならないと。運搬費用にも、収集から運搬、処分等の全般にわたって高額になるということでありまして、これと今のアスベストの出ていない豊中市の土地を比較するのは、これはちょっと違うんじゃないかというふうに思います。
 新たな埋設物が出て学校建設が遅れた場合、これは訴訟のリスクがあるんだということも総理は何度かおっしゃっていられると思いますけれども、しかし、私がこの前取り上げたとおり、九・九メートルまでのごみがなければ訴訟リスクそのものが存在をしないわけであります。
 改めて、何度も説明していただいていますけれども、九・九メートルの根拠、説明をお願いします。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 大阪航空局が行いました地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たりまして、くい掘削箇所の深さを九・九メートルと設定した理由について御説明を申し上げます。
 まず、本件土地の売買契約でございますけれども、この売買契約におきましては、将来地下からどのような埋設物が出てきたとしても買主は売主である国の責任を追及できないということになってございます。このため、売主の責任を追及できない代わりに、土地の価格を決めるに当たりまして、将来埋設物が出てくるリスクの分だけ土地の価格を下げておく必要があるということでございます。そこで、売却時点のみならず将来見込まれる分も含めまして、将来地下埋設物が出てくるリスクを見込んでどれだけ価格を下げておくべきかということを地下埋設物の撤去処理費用という形で見積もったわけでございます。
 これが見積りの基本的な考え方でございますが、このような前提の下で、くい掘削箇所の深さにつきましては、くい掘削箇所は対象としている面積の約六%でございますけれども、このくい掘削箇所の深さにつきましては、まず第一に、平成二十八年三月十一日に森友学園から地下埋設物が発見されたとの連絡を受けまして、三月の十四日に大阪航空局の職員二名が近畿財務局職員とともに現地に赴いております。この場におきまして工事関係者からヒアリングを行い、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受け、職員は廃材等を多量に含む土砂が広範なエリアに積み上がっていることを確認をしております。
 第二に、また、そもそも九・九メートルという深い箇所から実際にごみ等が出てくる様子を職員が直接確認することは困難でありますけれども、掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材等が発生していることなどについて工事関係者提供のくい掘削工事実施中の写真で確認するなど、できる限りのチェックを行っております。
 第三に、さらに本件土地の北側や西側につきましては、昭和四十年代初頭まで池や沼でありまして、その後、昭和四十二年から四十三年にかけて埋立てがなされ、急速に宅地化が進んだことが確認されているほか、当時は大幅に規制が強化されました昭和四十五年の廃棄物処理法の施行前でありまして、廃材等の不法投棄などにより、宅地化の過程あるいはそれ以前から、地下の深い層から浅い層にかけて廃材等を含む相当量のごみが蓄積することになったと考えられております。
 以上のことから、地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たり、くい掘削箇所につきましては地下九・九メートルの深さまで廃材等が存在すると設定をして見積りを行うことが合理的であると判断をしたものでございます。
○辰巳孝太郎君 九・九メートルからは見ていないんですね。
 ということは、今の論理でいえば、もし二十メートルのくいでやれば二十メートル分補償していたんでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 私どもは、先ほど申し上げましたように、売主の瑕疵担保責任を一切追及できないという前提の下で、検証可能なあらゆる材料を使いまして、一体幾らの深さまでごみが存在をして見積りを行うことが合理的であるかということを判断したものでございます。
 今回の場合は、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたとの報告を受けまして、そこに赴いた職員が廃材等を大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることを確認をし、また、掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材等が発生していることなどについて写真で確認をするなど、できる限りのチェックを行って、地下九・九メートルの深さまで廃材等が存在すると設定して見積りを行うことが合理的であると判断をしたものでございます。
○辰巳孝太郎君 質問に答えていません。二十メートルでやれば二十メートル分まで補償したんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、私どもは、撤去処分、私どもというか大阪航空局は、撤去処分の見積りにつきましては、検証可能な材料の範囲で将来想定し得る、将来にわたるリスクを見積もったものでありまして、もし仮に地下何メートルまで掘ったところからごみが出てきたということが検証可能な材料であれば、それを用いて見積もったということになると考えてございます。
○辰巳孝太郎君 九・九メートルの検証可能な材料というのは何ですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 繰り返しの答弁になって恐縮でございますが、平成二十八年三月十一日に森友学園から地下埋設物が発見されたという連絡を受けて、大阪航空局の職員が財務局の職員とともに現地に赴き、工事関係者からヒアリングを行い、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受けております。職員は廃材等を大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることをそのときに確認をしております。
 また、掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材等が発生しているということなどにつきまして工事関係者提供のくい掘削工事実施中の写真で確認するなど、できる限りのチェックを行っているということでございます。
 さらに、本件土地の北側や西側につきましては、昭和四十年代初頭まで池や沼でありまして、その後、昭和四十二年から四十三年にかけて埋立てがなされ、急速に宅地化が進んだことが確認されているほか、当時は大幅に規制が強化されました昭和四十五年の廃棄物処理法の施行前でありまして、廃材等の不法投棄などにより、宅地化の過程あるいはそれ以前から、地下の深い層から浅い層にかけて廃材等を含む相当量のごみが蓄積することとなったと考えられております。
 こうした検証可能な材料を総合いたしまして、地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たりましては、くい掘削箇所については地下九・九メートルの深さまで廃材等が大量に存在すると設定して見積りを行うことが合理的であると判断をしたものでございます。
○辰巳孝太郎君 沼や池があったとする根拠は何ですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 平成二十一年の地歴調査で確認をしてございます。
○辰巳孝太郎君 これがその地歴調査なんです。九メートルまで沼や池があるという記述はどこにありますか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 私、申し上げました地歴調査は、当該本件土地の北側や西側が昭和四十年代初頭まで池や沼であったということがそこに書かれているということでございます。
 九・九メートルにつきましては、もう何度も繰り返して恐縮でございますけれども、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を工事関係者から受けているということでありますとか、そこから出てきた土を現に確認をしているということでありますとか、あるいは工事関係者提供のくい掘削工事実施中の写真で確認をしている、そういうこと、できる限りのチェックを行っているということでございます。
○辰巳孝太郎君 ないんですよ、記述はないんですよ。
 二〇一〇年の地下構造物状況調査業務報告書、これは参考にされませんでしたか。
○政府参考人(佐藤善信君) 申し訳ございません。もう一度お願いできますでしょうか。
○辰巳孝太郎君 二〇一〇年、地下構造物状況調査業務報告書、これ確認しましたか。平成二十二年一月。
○政府参考人(佐藤善信君) 御指摘のものは、平成二十二年に大阪航空局において実施をした地下構造物状況調査ということだろうと思いますが、これも参考にして見積りを行っております。
○辰巳孝太郎君 そこには掘削深度はどれまでというふうに書かれていますか。参考にしたんですね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 おおむね三メートルのところまでレーダー探査を行ったというふうに承知をしてございます。
○委員長(山本一太君) 石井大臣、答弁されますか。よろしいですか。
 もう一回。佐藤航空局長。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。失礼いたしました。
 レーダー探査という方法で調査を行いまして、これは三メートルの深さまで、おおむね三メートルの深さまでしかレーダーの探査能力が届かないということでございます。
○辰巳孝太郎君 それは違いますね。この調査報告書、地山深度まで掘ったと書いてあります。これ間違いないですね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 まずレーダー探査でおおむね三メートルのところまで調査を行いまして、その後、そのレーダー探査により異常箇所というふうに判定されたところにつきまして六十八か所の試掘を行ったということでございます。
○辰巳孝太郎君 地山深度とは何ですか、地山とは何ですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 その調査の報告書、今ちょっと抜粋しか手元にございませんけれども、それによりますと、地山深度(地下埋設物がなくなる深度)と書いてございます。
○辰巳孝太郎君 ということなんじゃないんですか。地下埋設物がなくなる深度まで掘り下げたということなんじゃないんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 レーダー探査につきましては、三メートルのところまでしか解析や抽出ということができていないということでございます。そこで異常箇所とされたところにつきまして別途六十八か所試掘を行ったということでございますが、この試掘の深さもおおむね三メートルまでだったということでございます。
○辰巳孝太郎君 それが地山深度なんですよ。
 それから、三メートルまでと言いますけど、三メートル超えても掘っているんですよ。三メートル超えて掘っている深度は幾つぐらいありますか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 六十八か所試掘を行っておりますけれども、そのうちの五か所におきまして三メートル超えのところからごみが出てきているという結果になってございます。
○辰巳孝太郎君 ということなんです。レーダーが三メートルとかじゃないんですよ、なくなるまで掘っているんです。それが三・八メートルとか三・九メートルぐらいまで掘っているところは掘っているんですよ。それでもうなくなったから深度はやめたんです。だから、九・九の根拠というのはもうこの調査でもないんですよ。明らかなんですよ。
 この地盤調査、大臣はいろいろ、ボーリングの箇所が二か所だ云々という話がありまして、二〇一四年十二月ですね、この地盤調査ですけれども、この地盤調査は何のために行ったんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) 今の御指摘は森友学園が行ったボーリング調査のことということでございますね。このボーリング調査は、森友学園側が校舎等の設計を検討する目的で、建物が堅牢であるために必要な基礎ぐいの長さを求めるため、地盤の強度や支持層の位置を確認するために実施したものと承知しております。
○辰巳孝太郎君 大臣にお聞きしたいんですけど、この地盤の状況を調べるのに二か所のボーリングでは不十分ですか。
○国務大臣(石井啓一君) そもそもボーリング調査というのは、さっき航空局長が説明しましたように、建物の基礎を造るとき直接基礎なのかくい基礎なのかいろいろありますけれども、その支持層の深さを判断するためにやっている調査なんですね。だから、埋蔵物の箇所を調べるための調査じゃないんですよ。目的がそもそも違うわけです。
 ですから、支持地盤を探るための調査はそれぞれ設計事業者が地盤の複雑さ等の状況において個別で判断をするということで、建築基準法上は具体的な規定はございません。設計者が適切に判断をするということでありますが、これはあくまでも支持層をチェックするために二か所小さな径でやったということで、それだけでは、ここは特に池、沼があった土地ですから、池、沼があったということはその底の深さというのは分からないわけですよ。まあ、ふちがあれば相当深くなっている、元々河川由来の池、沼ということでありますから、相当複雑な地層、地形になっていることは容易に想像されるわけであって、そういう場所を二か所のボーリング調査だけで判断するのは無理があるというふうに私は先日申し上げたところであります。
○辰巳孝太郎君 私はまだごみの話は言っていないです。このボーリング調査で土質調査もしているんです。これ、二本で不十分だと思いますか。
○国務大臣(石井啓一君) 地下埋蔵物の調査のためには不十分だと思っています。
○辰巳孝太郎君 これはびっくりしましたね。先ほど産総研の分析もありましたけれども、これ、土質調査をしているんですよ。そこで、九・九メートル、十メートル付近からは人工の埋蔵物が出るはずがないというのがこれ産総研の意見なんですよ。これを、今、十一・六センチですか、六センチですか、これ、ちっちゃ過ぎますか、大臣、どうですか。
○委員長(山本一太君) 石井国交大臣。終わっておりますので、時間が。簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 産総研の地質調査総合センターですか、これの回答を御紹介いただきましたけれども、同研究所によりますと、沖積平野地下の地層は、場所により、特に河川や池、沼の分布によって沖積層の厚さが変わるという回答も併せて送付されていると私は聞いております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) いやいや、時間終わっている。
 最後に、じゃ、これで。石井国交大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 土質を、地下調べるためのボーリングの径というのは決まった径があります。私が言っていますのは、地下埋蔵物の調査のためには極めて不十分だということだと思います。
○辰巳孝太郎君 ごまかさないでいただきたいんですね。私が言っているのは、土質の調査を見れば……
○委員長(山本一太君) 辰巳君、時間が終わっておりますので、まとめてください。
○辰巳孝太郎君 九・九メートルからこういうごみは出るはずがないということなんですよ。九・九メートルの深度からごみが出るはずがないということは明らかになったと思います。過大なこの見積りで過大な値引きをしたということがはっきりしたと思います。
 引き続きやります。
 終わります。


 
反対討論を読む

○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、二〇一七年度一般会計予算外二案に対して反対の討論を行います。
 まず、森友疑惑であります。
 国有地の払下げが異例ずくめの経過によって鑑定額の九億五千六百万円から八億二千万円も値引きをされた問題です。世論調査でも圧倒的多数の国民が政府の説明に納得をしておりません。
 疑惑の焦点の一つは、この値引きが適切だったかであります。
 現地のボーリングデータなどの客観的データからは地下九・九メートルに埋設物が出てこないことは明らかであり、過大な値引きであったと言わざるを得ません。国民の財産を恣意的な見積りで売却したことの責任は重大です。
 二つ目は、政治家の関与です。
 森友学園籠池理事長によって、自民党国会議員始め、大阪では与党である維新の会所属議員にも小学校建設を進めるため執拗な働きかけが行われました。また、三月二十三日の証人喚問では安倍総理夫人とのやり取りが判明し、ますます疑惑は深まっています。疑惑の真相解明のためには、総理夫人始め値引き交渉に関わったとされる酒井弁護士、そして森友側からの要請を受け規制緩和を進めた松井知事などの証人喚問が不可欠です。与党は、疑惑解明をとの国民の声に応え、いまだに提出をされていない決裁文書などの公文書を公にし、引き続き予算委員会の開催に合意することを強く求めるものであります。
 三つ目は、森友学園の教育内容の問題です。
 幼稚園児に教育勅語を暗唱させるという戦前回帰の教育に共感し、この特異な教育を小学校にまで広げることを総理夫人や政治家が応援をした、これは教育の根幹にも関わる問題です。総理自身も、一時期ではあってもそれらに共感を得ていたという道義的責任は免れません。
 財務省、国交省、そして大阪府が一体となってこの国有地払下げに汗をかいてきた、この問題、日本共産党は引き続き真相解明に全力を尽くす決意であります。
 予算案に反対する理由の第一は、アベノミクスの破綻のしわ寄せを国民に押し付け、暮らしを一層苦しめる予算だからであります。
 国内需要の六割を占める個人消費は二〇一五年、一六年と二年連続、実質賃金は四年連続のマイナスです。一方、内部留保は三百八十六兆円にも達しています。我が党はそれらの社会的還元を迫る改革を提案をしてきました。中小企業への支援を強めながら、最低賃金は全国一律千五百円を目指す、正規雇用が当たり前で、八時間働けばまともな暮らしができる雇用のルールを確立してこそ経済の好循環が生まれます。
 ところが、安倍内閣の働き方改革は、経団連の主張で月百時間もの時間外労働を法律で許容し、裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナル制度の導入で残業代ゼロの働き方を広げようとしています。これら労働基準法の大改悪を断じて許すわけにはまいりません。
 反対の理由の第二は、不要不急の大型公共事業、原発再稼働や核燃料サイクルを推進し、しがみついていることであります。
 安倍政権は、自己資金で賄うことを前提に認可されたリニア新幹線に対し、財政投融資から総額三兆円の貸付けを行うとしています。環境破壊、技術や安全性への問題も指摘されているリニアの建設を進めることは許せません。また、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉は当然です。一兆円もの費用を投じた失敗を認め、原発の再稼働も核燃サイクルも断念し、再生可能エネルギーの開発と普及に大幅にかじを切ることを強く求めます。
 反対の理由の第三は、日米同盟第一の立場で異常な米国追随を更に強め、過去最高の軍事費予算など、戦争する国づくりを進めていることであります。
 自衛隊PKO日報隠蔽問題では、稲田防衛大臣が憲法九条に違反するからと戦闘を衝突と言い換える答弁を繰り返しました。駆け付け警護まで付与して南スーダンに自衛隊を派遣したことがPKO五原則にも憲法九条にも反することを認めるものであります。稲田防衛大臣の責任は重大であり、即刻辞任をすべきであります。
 日本共産党は、国民の財産を不当に売り払い、憲法をじゅうりんし、国民の内心をも捜査の対象とする共謀罪まで推し進めようとする安倍政権の暴走に対し、市民と野党の共同で対峙する決意を述べ、反対討論といたします。(拍手)