メモ・文書全文提出を 昭恵氏関与解明に必須

2018年3月29日  

辰巳氏が求めたのは、改ざんされた決裁文書の一つ、「承諾書の提出について」の改ざん前文書で言及されている「H26・4・28~H26・5・23本省相談メモ」。同決裁文書は、2016年4月の小学校開校に間に合わせるために、学園が国との貸付契約完了前から国有地の開発について大阪府豊中市と協議することを認めるもの。「対応について本省審理室の指導に基づき」とあり、財務省本省の関与がうかがえます。14年4月28日は、学園前理事長の籠池泰典被告が同省近畿財務局に、安倍昭恵氏(安倍晋三首相の妻)と写った写真を見せた日です。 日本共産党の辰巳孝太郎議員は29日の参院財政金融委員会で、学校法人「森友学園」との国有地取引の真相究明のため、財務省がまだ公開していないメモや決裁文書全文の速やかな提出を求めました。

辰巳氏は、「国が交渉打ち切りから『協力』へと態度を変える時期の非常に大事なメモだ」として、方針転換の背景に、昭恵氏やその周辺の関与があったかの解明につながると強調しました。

財務省の太田充理財局長は「所在を調べる」と答弁。同日、民進党議員に対しては、同メモが改ざん前の決裁文書に添付されていないと明らかにするとともに、「決裁文書につづってあると思った」「(メモは)公文書だ」と述べ、本来は決裁文書の一部だとの見解を示しました。

辰巳氏は、「指にて」「暗黙の提示」と記された籠池氏作成のメモを元に、国が学園に土地の貸付料を事前に提示した疑惑も追及。太田局長は「捜査との関係もあり答えを差し控える」としました。

辰巳氏は「これまでは、はっきり否定したのに、今は否定できない。昨年、佐川宣寿前理財局長が国会で否定した事前の価格交渉を、事実上認めた重大答弁だ」と指摘しました。

2018年3月30日付赤旗より転載


議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
今ほど質問がありました六月三十日、二〇一四年の六月三十日の承諾書の提出についてという決裁文書でありますが、これに添付をされているはずの本省相談メモというものについて太田理財局長は、御自身も、これを素直に見れば、確かに相談メモではあるんだけれども、この決裁文書に添付されているだろうと、そういう発言があったのと同時に、これは公文書であると、こういう答弁があったと思います。非常に重大であります。
そこで、改めて、我々が今いただいている十四の決裁文書、そのうちの一つが今の承諾書の提出という決裁文書なんですが、改ざん前と改ざん後、このページ一枚なんですね、これね、一枚だけいただいているわけでございます。ところが、この承諾書の提出についてという決裁文書は、もう本来はもっと分量が恐らくあるんだろうと思うんですね。これは提出いただいていないと思うんですが、これはいかがでしょうか。つまり、改ざん後のやつでもいただいていないと思うんです、全体は。これ、提出いただけませんか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今の委員のお話、二つのお話がちょっと入っていたように承知をいたしました。
要すれば、これまで様々な委員会で改ざん前のものをきちんと提出をせよというお話は多々承っておりました。それについては御答弁を申し上げてもおりますとおり、十四の文書のうちで一つの特例承認のものはこれは本省決裁で電子決裁なので、それで、遅いという御批判はありましたけれども、提出をさせていただいて、残りの十三の文書がまだなのでそれを早く提出せよというのは重々承っております。だから、それはその努力をしなければいけないというふうに思っております。
その上で、今の委員は、この承諾書の提出については、書換え後のものでもいいのでそれを提出せよというお話だったと思います。そのお話は今初めて私としては承ったつもりなので、対応させていただきたいというふうに思います。
○辰巳孝太郎君 実は出ていないんですね。これどういうものなのかもよく分からないんですよ。もちろん、改ざん前のものをいただきたいんですが、皆さんのこれ従来の答弁によりますと、改ざん前のものは、近畿財務局にあるものは、これ捜査当局に押収をされているという私、認識なんですね。ここに提出していただいたのは、恐らく近畿財務局に残っていたものという認識でよろしいんでしょうかね、これは。
○政府参考人(太田充君) 書換え前のものがどういうものであるかという御質問でございますよね。
○辰巳孝太郎君 これ、どこにあったのかと。今提出いただいているやつ、これね、一枚物。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
捜査の関係があって、どこまで申し上げていいかと思いながら御答弁を申し上げますが、基本的に、捜査当局に御協力をお願いをして、それで提出をさせていただいておりますので、その範囲内では許容されているものと思って御答弁を申し上げます。
書換え前のものはこういうものがあるのではないかというのを我々なりに探索をして、特定をした上で捜査当局にお願いをいたしました。今ほどお話がありましたように、捜査当局に押収をされているもの、押収というのは、強制も任意も両方含む言葉だというふうに承知をしておりますので、それで使っておりますが、その上で、九日の日にお願いをしに行って、その日、コピーを取らせていただいて、十日の日になってから本省には届く、持ってこれるんですが、その押収をされていたものをコピーを取ってきた、そのコピーのものを左側に添付をさせていただいているというのが実情でございます。
○辰巳孝太郎君 ということは、一旦はオリジナルといいますか改ざんの前のものを捜査当局にまで行ってコピーを取ったということだと思うんですね。
ちょっと確認しますが、そのときにこの本省相談メモというのはなかったんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今、十三の文書の書換え前のものを復元をするということで作業をしております。そのときに、私ども、今隠そうなんて思っていませんから、そのときに我々がその本省相談メモを発見ないしコピーができているのであれば、それは今までの御質問のときにそういうお答えをしております。そうでないから今ほど申し上げているようなお答えをしているということでございます。
○辰巳孝太郎君 ないという話なんでしょうかね、ということは。
ただ、この相談メモというのは、オリジナルそのものを皆さんが出されたのかどうか分かりませんけれども、仮に添付されていなかったとしても、改ざん前のものに、様々なパソコンが押収されております。恐らくこの相談メモもデータで誰かが打ち込んだものがあると思うんですね。ですから、これも、この部分も含めて、決裁文書に添付をされていないんだけれども、そこの部分のデータ、フォルダにはないんだけれども、ある職員のパソコンにはある可能性がある。このことも含めて、もう一度捜査当局に対して、この相談メモ、特定の相談メモがあるかどうかというのをこれ捜査当局にお願いして、もらったらいかがですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
これも、他の委員会も含めて御論議があって、要すれば、今御指摘のメモを含めて、これまで、このメモ、決裁文書にとじられていなかったというふうに我々としては現時点で認識をしていません。ということは、基本的には保存期間一年未満で事案終了後廃棄というルール、そういうルールのものだということである可能性は高いと思っておりますが、これまで行われている議論は、そういうものであっても、今、少なくともこの書換え前のものがこういう形で、ある意味で特定をできてこういうことになったんだから、それはある可能性があるではないかと、絶対にないとは否定できないだろうと、言えないだろうということでございまして、それを調べなければいけないというふうに思っております。そのある意味での一つだと思っておりますので、当然、それも含めて調べることは調べなければいけないというふうに思っております。
○辰巳孝太郎君 是非、捜査当局にコピーをいただいてほしいと思うんですね。これ非常に大事な時期の文書なんです。
詳しく言いませんけれども、取得要望書が出されて、通常は二か月で結論出さなければならないにもかかわらず、八か月も延ばし延ばしで、近畿財務局はもうとうとう三くだり半で、交渉打切りだと二〇一四年の四月の二十八日に籠池氏に言うわけですよ。ところが、籠池氏が見せたのが夫妻と安倍昭恵さんのスリーショットの写真。これによって本省に相談しますとなって、そして一か月後に、本省と相談した結果、ほぼ満額回答で、しかも、これ後から、今年に出てきたリーガル文書では、二つの要望を籠池氏からされて、それはほぼ満額回答と。
それだけじゃなくて、もう一個あるんですよ、回答で。売払いを前提とした貸付けについては協力する。協力するという回答が一つ付け加わっているんですよ。その前提になった相談メモである可能性が高いということなので、非常に大事ですので、これ必ず捜査当局にお願いしていただきたいというふうに思います。
次の質問に移りたいと思います。
昨日の予算委員会でも資料をこのまま出させていただいたものを今日提示させていただいていますが、貸付けの前の段階で実は価格の事前提示があったのではないか。その籠池氏が書いたメモを我々入手しましたので、ここでお示しをさせていただいております。
このメモには、これは二〇一五年の一月なんですが、指にて賃借料年間三千四百万円を暗黙の提示。指にて暗黙の提示されたということなんですね。内々の金額提示についてもという記述もここにあります。実際、皆さんが見積り合わせをされたときの予定価格というのは三千三百万円なんですね。このメモには、三千四百万円入れてくれなければこれ流さざるを得ないよと。金額としてはまあ一致するわけですよね。合点がいくわけなんですね。
昨日は確認をしていただいたんですが、非常に不十分な確認でしたので、改めてこの暗黙の提示、金額の提示はあったのか、これを確認したいと思います。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
正確にお答えをしないといけないと思っておりますので、少し丁寧に御答弁をさせていただければと思います。
お示しをいただいた紙で、昨日申し上げましたけれども、一月十三日、午前と午後というまた記述があると。一月十三日と明確に書いてあるんですが、その一月十三日については、確認したところ、訪問したことはないと、記憶はないということでございましたので、その部分はお聞きいただいていると思います。
そういうメモであるということを前提とした上で、再度委員から御指摘をいただきましたので改めて近畿財務局の職員に確認をいたしました。職員からは、捜査との関係もありどこまで話してよいか分からないので、お答えを差し控えたいということでございました。
これまで、八月、夏以降、音声データ、御党からも三月十六日あるいは三月三十日という日にちの指定をいただいた、その日のものだといって頂戴をしたりしたものもございます。それについては捜査への影響にも配慮しつつ職員に確認を行って、国会等の場で可能な限りの説明をさせていただいてきたところでございます。
ただ、森友学園の国有地の貸付け、売却に係る経緯につきまして、近畿財務局の職員が、捜査当局から彼らも聴取を受けておりまして、さらに、今、三月以降、三月二日の朝日新聞の報道以降、様々な報道がなされ、彼らも自宅までメディアの方が追いかけてくるというような状況でございまして、彼らは、精神的に相当不安定な状況にあるという者も出てきておるというのが正直に申し上げれば実情でございます。
先般、別途の報道で、地下埋設物の撤去費用の見積りについて、報告書を何かそういうふうに書かせたんじゃないかみたいな報道があって、それも確認をしましたけれども、それも、彼らも捜査当局の聴取との関係がある中で、国会に対しては答えないといけないと、だけどそれはどう答えればいいんだろうかと、相当動揺していたというのが実情でございます。そういう実情でございますので、職員に過度な負担を掛けることは、それはどこかで限度があるということは御理解を賜りたいと思います。
もちろん、真相をきちんと解明しないといけないということはおっしゃるとおりでございますので、捜査当局に対しては全面的に協力するようにと言っていますし、彼らもそれは全面的に協力すると言っておりますので、そういうことで御理解を頂戴したいと思います。
○辰巳孝太郎君 佐川前理財局長は、事前の価格交渉、価格の提示なんてあり得ないと、認可される前でもありますからあり得ないと言ってきたわけですよ。それがあり得ないんだったら、そんなことやるはずありませんとこれ近畿財務局の職員も言えば済むわけなんですが、否定をしない、できないわけなんです。これ捜査と関係ないですからね。やってないと言ったらやってないんですから。これは重要な答弁だと思います。はっきりこれまでは否定をしてきたのに、今は否定できない。私はもうこれ事実上認めたということだと思いますので、これほどの、まあ言ったら予定価格を言うという話ですから、特例、異常な便宜が森友学園に対して図られてきたという話ではないかなというふうに思います。
それと、捜査当局との関係という話がありました。精神的にかなり参っているというのは私も非常に理解ができます。近畿財務局では職員の一人が不幸にも亡くなりました。しかし、私思うんですよ。元々こういう改ざんがなければ、その方も命を落とすことなかったと思うんです。
あるいは、今調査をしていただいておりますけれども、早く、この改ざん事件ですよ、これもう国家公務員の皆さんが、皆さんおっしゃるように何か整合性取るためとか誤解生じさせないためとか、そんな理由だけでこれだけの重大な犯罪行為を犯すはずないんですよ。やっぱりそこに政治的な関与があるんじゃないか、ある、ここをきちっと皆さんが洗いざらい出していただくことこそが、近畿財務局、様々なこれ特例承認、これ全部本省から相談してやっているわけですから、これ本省でやったということと、あとはそこに政治的な関与があるかどうか、これはっきりさせるということが今の近畿財務局でこれまで交渉に当たってきた人たちを本当に楽にさせる、そういうことになるということを私は申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。