「児童扶養手当支払い回数増加を」「銚子母子無理心中未遂事件をふまえて」

2016年3月9日  

 

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日本共産党の辰巳孝太郎議員は参院予算委員会で9日、貧困・格差の問題を取り上げ、ひとり親家庭に支払われる児童扶養手当の支払い回数増加を求めました。

同手当は年3回、4、8、12の各月にそれぞれ前月までの4カ月分をまとめて支払われます。ひとり親家庭の生活の安定と自立促進に寄与し、子どもの福祉増進を図ることを目的としています。

辰巳氏は、母子家庭の相対的貧困率が50・8%で最下位だと指摘。そのうえで、公的手当が「まとめ支給」であるため「収入の増減のムラが低所得者の生活設計を困難にする」と指摘しました。

辰巳氏が児童扶養手当の支払い回数増加で家計管理の困難さが軽減されるかとの認識をただしたのに対し、塩崎恭久厚生労働相は「家計管理がしやすいという意見は承知しているが、額が増えるわけではない。支給回数の増加で負担軽減にはならない」と述べました。

辰巳氏は、年金支給が1990年に年4回から6回の支払いに増やされた理由を質問。塩崎厚労相は、受給者サービスの改正を図るためだとしました。

辰巳氏は、離婚届を出した母子家庭に児童扶養手当が支払われるのは4カ月後だと強調。「生活の安定に寄与」するという制度の趣旨が反映されていないと指摘しました。母子家庭を貧困に陥らせてはならないとして、支払い回数の増加を迫りました。

2016年3月10日付「しんぶん赤旗」より引用

議事録を読む

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
一昨年九月、千葉県銚子市で起こった無理心中未遂事件を昨年に引き続いて取り上げます。
これは、県営住宅在住の母親が当時十三歳の娘の首を絞めて殺害したものであります。母子家庭の二人暮らしで、家賃を滞納し、その日は県営住宅からの強制退去が執行される日でありました。そのとき自宅に入った荷物などの運搬を行う業者の公判での証言によりますと、母親は娘が映ったテレビの画面を指して、これ、うちの子なの、頭に巻いている鉢巻きで首を絞めちゃったと言い、なぜこんなことをしたのとの質問に母親は反応せず、娘を触ったり、頭をなでたり、毛布を掛けたりしていたとのことであります。家を失ったら生きてはいけないと思い詰めての無理心中未遂事件であります。行政の対応について、その後判明した事実を踏まえてただしてまいります。
公営住宅を管轄する国交大臣、福祉部局を管轄する厚労大臣、こういう事件は二度と起こしてはならないと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘のような痛ましい事件が起きてしまったことは極めて残念に思います。
公営住宅の滞納家賃の徴収に当たりましては、入居者の置かれている状況に十分配慮しながら行うことが重要だと考えます。今回のような事件が二度と起きないよう、この事件後の平成二十六年十一月に改めて地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の収入等の状況や事情を十分に把握した上で適切な措置をとるよう要請したところでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の誠に痛ましい事件につきましては、重ねてお悔やみ申し上げるとともに、再びこうした事件が起きてはならないものだというふうに認識をしているところでございます。
生活保護制度においては、福祉事務所において相談者の生活状況を丁寧に把握をして、生活保護の仕組みについて理解が得られるように十分説明をする、そして同時に、支援を必要とする方の情報が福祉事務所につながるように関係機関等との連絡、連携を図ることとしているわけでございまして、生活保護の申請に至らなかった場合においても、生活困窮者自立支援制度に基づく自立相談支援機関が、地方自治体の民生部局、住宅部局、学校、民生委員などと連携をしながら支援を行っていくことも重要と考えております。
福祉事務所や自立相談支援機関による重層的な対応が的確になされるように、適切な窓口対応や関係機関間の連携促進について、引き続き全国会議等のあらゆる機会を捉えて周知徹底をしてまいりたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 政府は、庁内及び庁外関係機関との密接な連携体制が構築されていれば未然に防ぐことができた事案と考えられると、制度上の問題を認めております。では、具体的にどのような連携が必要だったと考えているんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。
まさに先生が御指摘のように、庁内、庁外の連携体制、この強化が必要ということでございまして、具体的には、今般は住宅部局と民生部局の連携がございます。また、昨今におきましては、生活困窮者自立支援制度というのもできておりますので、その制度の活用によって幅広く連携を取っていく、具体的に民生委員とか学校とかそういうところも含めた連携を取っていくことが肝要かと思っているところでございます。
○辰巳孝太郎君 今、生活困窮者自立支援法という話がありましたが、私たちはこの法律、他法他施策優先を口実として、生活保護を利用すべき人が受けられずに支援事業に誘導され、保護の申請権が侵害されるのではないかと反対をいたしました。支援事業者の資格基準もないので、そもそも生活保護制度を熟知しているのかさえ分からない。貧困ビジネスが拡大するおそれを指摘をしておきたいと思います。行政がここを入口としてしまうことの危険性を改めて指摘をしておきたいと思います。
厚労大臣、もう一度聞きます。今の対策で二度と事故は起きないと言えるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、全国会議などを通じて地方公共団体の担当部局に対して周知徹底を図っているところでございまして、万全を期してまいりたいというふうに思っております。
○辰巳孝太郎君 生活に困窮された方を最後に対応するのは福祉事務所であります。母親は二度にわたって銚子市社会福祉課に生活保護の申請の相談に行っております。ここでの対応がこの親子にとって決定的であり、改善されないと最終的には救えません。
母親はなぜ生活保護の申請ができなかったんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 本件につきまして、千葉県を通じて銚子市に確認をしたところ、相談者は生活保護制度の内容を聞きたいということで福祉事務所に来所されたものでございまして、福祉事務所からは、制度の概要を説明した結果、御本人でございますが、今後何かあれば来所をしますということで面接を終了したとの報告を受けているところでございます。
○辰巳孝太郎君 いずれも、収入があるから駄目、あなたの場合は支払われる額はない気がするなどと言われて、申請せずに帰っております。厚労省、これは適切な対応ですか。
○政府参考人(石井淳子君) 本件につきまして、やはり千葉県を通じて銚子市に確認をしているところでございますが、その事実関係については、正直なところ申しまして、明確なところを確認するに至っていないわけでございますが、ただ、いずれにしましても、法律上認められた保護の申請権を侵害しないことはもとより、侵害していると疑われるような行為自体も厳に慎むべきであるものと考えておりまして、ここは重ねて様々な機会を捉えて周知、また文書などでも徹底を図っているところでございます。
○辰巳孝太郎君 母親は、そのとき既に国民健康保険料を滞納しており、短期保険証を受け取って、その部局から福祉課に行きなさいと言われて生活保護のところに行っております。
福祉課は国保料の滞納は知らなかったんですか。
○政府参考人(石井淳子君) これにつきましても、銚子市に千葉県を通じて確認をしたものでございますけれども、当該世帯の国保の滞納状況につきましては把握をしていたとの報告を受けております。
しかしながら、この本件事案でございますが、相談者は生活保護制度の内容を聞きたいということで福祉事務所に来所したということでございまして、先ほどと答弁同じでございますけれども、今後何かあれば来所するということで相談者は申請をすることなく面接を終了したというふうに聞いているところでございます。
○辰巳孝太郎君 制度上のことを聞きますが、生活保護が認定されれば国民健康保険料はどうなりますか。
○政府参考人(石井淳子君) 減免措置の対象になるというふうに理解をいたしております。
○辰巳孝太郎君 免除になるということですね。
福祉課は国保料の滞納も知っていたと。じゃ、その生活保護が認められれば国保料は免除されることを福祉課は伝えたんですか。
○政府参考人(石井淳子君) このことにつきましては、現在、千葉県を通じて銚子市に確認をしているところでございますが、相談者が福祉事務所へ来所したときの相談記録におきましては、国保の保険料の免除の説明を行ったという記録は記載されておりません。相談対応者が口頭でその旨説明をしたかどうかについて、今の時点では確認ができていないところでございます。
○辰巳孝太郎君 していないんですよ。家賃も滞納して、短期証も発行されている、それだけ困窮した母親が生活保護の申請に伺って、概要だけ聞いて帰ったというのはあり得ない話なんです。
つまり、福祉課は、国保料は生活保護を申請して認定されればこれは免除されるということを伝えていないということは、私は、もうこれ教示義務違反であり、生活保護を必要としている母親を追い返したということに等しいと思います。
幾ら庁内外の連携を促進しようとしても、最後のセーフティーネットである生活保護を申請する福祉部局でこのような対応をされれば、救える命も救えないと思います。これ、教示義務違反じゃないですか。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど何度か申し上げておりますが、その当時の事実関係については確認がなかなか取れ切れないところがございます。そういう意味では、教示義務違反という形で断定することは今の時点では難しいのではないかなと思っております。
○辰巳孝太郎君 今回の事件は、居住確保がいかに重要かということも浮き彫りになりました。
この世帯は、二〇一三年三月に入居が取消しになった時点で、八か月、滞納十一万五千二百円がありました。しかし、収入が乏しいので、家賃減額を申請すれば家賃が減額になっていたと思われます。しかし、していなかったわけですね。この世帯にとって、これからの家賃の減額だけではなくて、払えずに滞納した家賃が減額になるかどうかも重要だったと私は思います。
家賃減額の遡っての適用、遡及は法律上どのように位置付けられていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
公営住宅の家賃の減免につきましては、公営住宅法第十六条四項におきまして、事業主体でございます地方公共団体は、「病気にかかっていることその他特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、家賃を減免することができる。」というふうに規定されております。また、家賃の減免方法など家賃に関する事項につきましては、同条の第五項に基づきまして、地方公共団体が条例で定めるということにされております。
家賃減免を遡及するか否かという点のお尋ねかと思いますが、この点につきましては、まさに具体的な家賃減免の取扱いそのものでございますので、地方公共団体の判断により可能であるというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 千葉県では遡及はできたんですか。
○政府参考人(由木文彦君) 御指摘の事件におきましては、家賃減免を遡及することは行われておりません。この件につきましては、滞納され始めた後に事情を聞きたいという旨の文書を公営住宅部局が通知をいたしておりますけれども、御本人からは連絡がいただけず、また相談ができなかったということで、遡及の前のまさに減免そのものが行われていないという状況でございます。
○辰巳孝太郎君 千葉県の制度としては遡及はできるんですか。
○政府参考人(由木文彦君) 千葉県の減免及び徴収猶予の基準要綱を見ますと、家賃及び敷金の減免等を受けようとする者は、原則として減免等を受けようとする日の前月の十五日まで申請させるものとするとございます。原則的には前の月に申請をしてその翌月から減免なりが行われるということになっております。あとはその原則としての運用の問題だというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 遡及はできなかったんですよ、条例で、制度として、千葉県は。
それで、各自治体の各々の判断でできるということですから、厚生労働大臣、遡及制度を法律なりなんなり改正して、これ制度化すべきじゃないですかね。(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、国交大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 家賃減免の遡及するか否かについては、具体的な家賃減免の取扱いになりますので、これは、法律を改正せずとも地方公共団体の判断により対応可能でございます。
○辰巳孝太郎君 これ、イニシアチブ取ってやらないと駄目だと思いますよ。
問題はまだあります。県が二〇一三年三月五日に明渡し請求を行った後、僅か二十六日後に入居の許可が取り消されております。そして、強制執行の当日である二〇一四年九月二十四日までの間、県の職員はただの一度も母親に会っておりません。入居許可の取消しや強制退去をするようなときは、必ず滞納者本人と面談すべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 公営住宅の家賃をやむを得ず支払えない状況にある方については、明渡し請求に至る前の段階で、その収入等の状況や事情を十分に把握することが重要であります。
こういった観点から、国土交通省といたしましては、平成二十六年十一月に改めて地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の置かれている状況に応じて、個別具体的な家賃の納付指導を行い、必要に応じて訪問を行うことなどを要請をしているところでございます。
このように、特に公営住宅の入居者に家賃の滞納がある場合には、明渡し請求に至る前の段階で、訪問等により入居者の事情等の把握に努めることが重要でありまして、この通知の趣旨を徹底してまいりたいと思います。
○辰巳孝太郎君 訪問だけじゃなくて面会、面談すべきじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) 今申し上げたように、入居者の事情の把握に努めるということが重要でございますから訪問をして、訪問をするということは当然挨拶だけじゃなくてその方の状況をよく聞くということでございます。
○辰巳孝太郎君 面談しない限り、そういう手続は取らないということだと思います。
住宅確保配慮者に対する住宅セーフティーネット法では、要配慮者への対応をどのように定めていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
いわゆる住宅セーフティーネット法第八条には、「住宅確保要配慮者の生活の安定及び向上に関する施策等との連携」という規定がございます。具体的には、「国及び地方公共団体は、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する施策を推進するに当たっては、住宅確保要配慮者の自立の支援に関する施策、住宅確保要配慮者の福祉に関する施策その他の住宅確保要配慮者の生活の安定及び向上に関する施策並びに良好な居住環境の形成に関する施策との連携を図るよう努めなければならない。」というふうに規定されております。
○辰巳孝太郎君 では、強制退去の前に、この法にのっとった適切な居住支援を行うべきだったんじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) 公営住宅は住宅セーフティーネットの根幹でございますので、家賃をやむを得ず支払えない方に対しては、できる限り早期の対応が重要でございます。その際、住宅セーフティーネット法の趣旨を踏まえ、福祉施策との連携を図ることも重要であります。
先ほどから申し上げておりますように、平成二十六年の十一月に地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の収入等の状況や事情を十分に把握すること、やむを得ず家賃を支払えない者に対しては、民生部局と十分な連携を図りつつ家賃の軽減措置を講じること、特に困窮度が高い世帯については、生活保護など居住の安定のための支援策の情報提供等を行うことなどについて要請をしているところでございます。
民生部局と連携した上で、できる限り早期に適切な対応を講じていただきたいというふうに考えておりますし、国土交通省といたしましても、説明会等の機会を通じまして、引き続き通知の趣旨を徹底していきたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 居住支援は行うんですか。改めてもう一回。強制撤去などのとき、居住支援を必ず行ってほしいんです。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
本件は、住宅セーフティーネットの言わば最後のとりででございます。公営住宅に居住をされておられて、その方が家賃の減免の措置も受けられないままに不幸な事態に陥ったということでございますので、言わばセーフティーネットの最後の部分としての公営住宅の機能が残念ながらこういう結果に終わってしまったということになっているということかというふうに存じております。
○辰巳孝太郎君 答えていないんですが、これ、公営住宅だけじゃなくて民間住宅でも一緒なんです。強制退去のようなそういうことをやるときには、必ず居住支援をすべきだというふうに言っておきたいと思います。
次に、家賃の徴収事務について聞いておきます。
自治体によっては家賃の徴収事務を民間事業者に担わせているところもあります。民間事業者は家賃を徴収することを仕事としておりますけれども、この民間事業者が生活困窮者に対して、家賃滞納者に対して民生支援、十分できるんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 滞納家賃の徴収に関する事務を民間事業者へ委託する場合、その具体的な事務の内容は、地方公共団体と民間事業者との契約に基づくことになります。
国土交通省としましては、先ほどから申し上げているとおり、平成二十六年の十一月に滞納家賃の徴収について地方公共団体宛てに通知を出しましたが、家賃の徴収業務を委託する地方公共団体と受託する民間事業者の双方がこの通知の趣旨を果たしていただくことが家賃滞納者に対する適切な対応のために重要というふうに考えております。
このため、民間事業者との契約において例えば減免について相談があった場合は、入居者の事情に応じて手続その他必要な指導を行うことなどを規定することによりまして、受託する民間事業者が的確な補助者としての役割を果たすことが可能であるというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 一人親家庭に支給される児童扶養手当について聞きます。児童扶養手当の目的は何でしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 児童扶養手当につきまして御質問いただきました。
児童扶養手当の趣旨でございますが、これは児童扶養手当法第一条に規定がございます。「父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与する」ということで、「当該児童について児童扶養手当を支給し、もつて児童の福祉の増進を図ることを目的とする。」と、このように規定されてございます。
○辰巳孝太郎君 生活の安定ということがありました。
では、支給月と金額はどうですか。
○政府参考人(香取照幸君) 現行制度では、児童扶養手当の支給月は毎年四月、八月、十二月の年三回ということになってございます。それぞれの支給月にその月の前月までの四か月分をお支払いするということになってございます。
支給額でございますが、現行制度ですと子供一人当たりで満額が四万二千円ということになりますので、お子様が一人いらっしゃる父子家庭、母子家庭ですと、一回当たりの支給額はその四倍、十六万八千円ということになります。
なお、お子様が二人の場合ですと一人当たり五千円の加算がございますので、五千円掛ける四、二万円が乗りますので、十八万八千円ということになります。三人以上ですとお一人につき三千円の加算がございますので、例えば子供が三人ということになりますと、一回当たりの支給額は二十万円ということになります。
○辰巳孝太郎君 今日、皆さんのお手元に資料を付けております。昨年十二月の朝日新聞の記事であります。
この記事では、こうあります。「家計を支えるための公的手当がまとめ支給であるがゆえに、公共料金などの滞納とまとめ払いを繰り返す不健全な家計運営を余儀なくされている」、「低所得者が陥りやすい心理や行動を考えると、まとめ支給はまず避けておくべき点なのに、日本はなぜそのまま続いているのか」などと識者の指摘を紹介しております。収入の増減のむらが低所得者の生活設計を困難にするということであります。
厚労大臣に聞きます。生活困窮者、一人親家庭が家計管理の困難さを抱えやすいという認識はありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一人親の方々の多くは経済的に厳しい状況にあることから、家計管理の支援をすることが重要だというふうに私どもは思っております。
このため、昨年十二月に決定をいたしましたすべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトにおきまして、一人親に対してファイナンシャルプランナーなどの専門家を活用した家計管理講習会を行う自治体の取組を支援することとしておりまして、こうした取組を通じて一人親の皆さん方が自ら家計管理ができるように支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 では、手当の支給回数が増えれば、低所得者にとっての、一人親家庭にとっての家計管理の困難さは軽減されると思いますか。生活の安定に寄与するんじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 児童扶養手当の支給回数を増やすということについては様々御意見を頂戴しているわけでありますけれども、家計管理がしやすくなるという御指摘のような意見があることは承知をしておりまして、一方でしかし、支給額の総額が増えるわけではないわけでございますので、一人親の経済的負担を軽減するものではないわけであって、家計管理が困難な方を困難なままにしておくことは適当ではないと考えておりまして、一人親家庭の自立を図る観点からは、支給回数の増加よりも、一人親が自ら計画的に家計管理をできるように支援をしていくということが必要ではないかと。
いずれにしても、来年度予算案に盛り込まれた児童扶養手当の多子加算額の拡充を始め、昨年十二月に決定をした先ほどの、我々、略称すくすくサポート・プロジェクト、これは子どもの安心と希望の実現プロジェクトでありますから、これを踏まえて一人親家庭の支援にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 いや、母子家庭に寄り添う目線を本当に持ってほしいと思うんですね。
年金支給、一九九〇年、年四回から六回に増やしました。なぜそうしたんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金の支払については、これは受給者サービスの改善を図るということで、平成二年から年六回の支払を行ってきているところでございます。
○辰巳孝太郎君 じゃ、母子家庭に対してもやってくださいよ、やってあげてくださいよ。一九八八年の年金審議会では、将来の年金毎月支払への対応ということもまとめているんですよ。こういう要求だってあるんです。年金受給者だけではなくて、母子家庭の、一人親家庭のこの児童扶養手当も支給回数を増やしていただきたいと思います。
公明党は、二〇一〇年、児童扶養手当法の一部を改正する法律案を参議院に議員立法で提出しております。その中で、この児童扶養手当の年三回の支払を六回にするということを盛り込んでおります。
石井大臣、法案提出の趣旨はどういうものだったんですか。
○国務大臣(石井啓一君) 私は今、国土交通大臣としてこの場におります。所管外でございますので、答弁は控えさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 まあ公明党も提案していたということなんですね。
それともう一つ、支給間隔が大きくなることで、離婚直後から貧困に陥ってしまうということも私は指摘したいと思います。十一月一日に仮に離婚届を出した母子家庭が初めての支給、これ何月になりますか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほど申し上げましたように、児童扶養手当は年に三回の支給ということになります。認定を請求した月の翌月から支給をするということになりますので、仮に十一月の一日に新規申請があるということになりますと、十二月分からの支払ということになります。十二月分の支払は、十二月、一月、二月、三月と四か月分を次の四月に先ほど申し上げました金額でお支払をするということになります。
○辰巳孝太郎君 今、与党の方からせめて二か月ぐらいにという話もありましたけれども、これ四か月後なんですよ。これ預貯金があればいいんですけれども、結局なければお金借りるしかなくなります。先ほど児扶手の手当は生活の安定に寄与するためだという答弁がありましたから、その趣旨が最初から反映できない制度になっているということであります。
政府は、一億総活躍社会を掲げ、とりわけ女性の活躍を訴えておられます。母子家庭を更なる貧困に陥らせないための対策、これは絶対渋るべきではないと思います。児童扶養手当を現在の年三回から六回にすることを強く求めて、私の質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で辰巳孝太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)